【プロが検証】甘くないとうもろこしを15分で甘くする方法
「甘くないとうもろこし」にあたってしまう原因
とうもろこしが甘くないのは、時間の経過が原因です。とうもろこしは鮮度が命。収穫直後が一番甘く、時間が経つにつれて味も甘味も落ちてしまうため、新鮮なうちに食べるのが大切ですよ。新鮮なとうもろこしを手にいれるのは前提として、甘いとうもろこしの特徴は以下の通り。確認しておきましょう。
1. 皮の色が濃い緑色でふっくらしている
2. ひげが褐色でフサフサしているものはよく熟していて甘い
3. 実が先まで詰まっていてふっくらしてツヤがある
4. 皮がない場合は、実が潰れていなくぎっしり詰まっているもの
購入してみて甘くなかったとうもろこしでも、ひと工夫すればおいしく食べられます。野菜ソムリエ直伝の甘くする方法を実践してみてください。
とうもろこしを甘くする工程まとめ
ゆでとうもろこしを、半分か3等分にカットする
とうもろこしをフライパンに入れて、とうもろこしが半分くらい浸かるように水を加える
とうもろこし1本当たり、きび砂糖小さじ2杯、塩ふたつまみを加える。(きび砂糖は普通の砂糖でもOK)
中火にかける。ふつふつと煮立ってきたら、蓋をして15〜20分ほど煮る
途中で蓋を開けて何度か裏返し、水がなくなってきたら完成
「甘くないとうもろこし」を甘くする方法
今回用意したものは、ゆでとうもろこし3本分、きび砂糖大さじ山盛り2杯(30g)、塩小さじ1杯(5g)です。1本当たりの分量は、きび砂糖小さじ2杯、塩ふたつまみになります。きび砂糖は普通の砂糖で構いません。きび砂糖を使うことでまろやかな甘味を感じられます。
【ポイント】
とうもろこしは、半分や3等分にカットしておきます。全体に味を染み込みやすくさせるためです。またきび砂糖を使うことでまろやかな甘味を感じられます。きび砂糖は普通の砂糖で代用可能です。
深めのフライパン(直径25cmを使用)にとうもろこしを入れ、とうもろこしが半分ほど浸かるくらいの水を入れます。今回は500ccほど入れました。そこにきび砂糖と塩を入れて中火にかけます。
※今回は検証のため、半分はそのまま、もう半分は甘くする方法を試します。先の部分3本はそのままにして根元部分3本を甘くします。
きび砂糖と塩が溶けてふつふつと煮立ってきたら、蓋をして15〜20分ほど煮ます。
【ポイント】
蓋をして15〜20分ほど煮ます。とうもろこし全体にしっかりと甘じょっぱい味付けをするために、じっくり時間をかけて煮込みます。
途中で蓋を開けて、何度か裏返します。
【ポイント】
途中で蓋を開けて、何度か裏返します。味付けのムラがなく仕上がります。
水がなくなってきたら火を止めて完成です。
【ポイント】
水気がなくなるまで煮ます。しっかり時間をかけて煮込むことで芯までしっかり甘くなります。
ほんとうに甘くなった?家族と一緒に食べてみた!
今回、同じとうもろこしを比較したいため、とうもろこしを半分にカットして半分(先の部分)はそのまま、もう半分(根元)は甘くする方法を試しました。甘くする方法を試したとうもろこしは黄色みが増していて、できたてはパンパンに張って粒がプリッとしています。
今回の甘くないとうもろこしは、とうもろこしの香りも甘味もほとんど感じられないものでした。それを食べた直後に甘くする方法を試したとうもろこしをかじってみると、砂糖と塩の塩梅がちょうどよく、濃厚な甘味が口いっぱいにジュワッと広がって目から鱗。同じとうもろこしとは思えない味わいです!
「何これ!」「めちゃくちゃ甘くなっている!」と家族も驚いていました。砂糖の甘さはなくとうもろこしの甘味として楽しめましたよ。また15分以上じっくり煮たせいかとうもろこしの豊かな香りも感じられました。「とうもろこしの芯の旨味が移ったのかも?」「とうもろこし臭がすごい!」と大絶賛でしたよ。
できたてはパンパンに張っていた粒は、少し時間が経つとしわがよってきました。それでもプリッとした食感と甘さは健在。芯まで水分をしっかり吸っているので、みずみずしくてジューシーな味わいですよ。甘くないとうもろこしは、これ一択!信じられないほどの速さであっという間に完食しました。このあと、「裏技を試していない先の部分も甘くして食べよう!」とすぐに取りかかったのでした。
甘くないとうもろこしは甘くなる方法でおいしくなる!
甘味のないとうもろこしは、味気がなくなかなか食が進みません。実を外してスープにしたりチャーハンの具材にしたり、さまざまな活用方法はありますが、甘くする方法をおこなえばそのまま丸かじりできます。濃厚な甘味が広がって本当においしく食べられますよ。お好みで、しょうゆとバターをプラスしたり、めんつゆとみりんで煮たりとアレンジもOK。コクや香ばしさが増しますよ。甘くするテクニックで無駄にすることなく楽しんでみてくださいね。
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※本記事は個人の感想に基づいたもので、感じ方には個人差があります。
ライター:稲吉永恵(野菜ソムリエ / ローフードマイスター / オーガニックコンシェルジュ)