【札幌】雪降る街は美しい 絶景とは、自然で作られるものばかりではない/雪景色の写真13枚
数多くの「絶景」を持つ北海道。
観光情報にはなかなか載っていない、「日常の絶景」も多くあります。
今回は、HBC帯広放送局のカメラマン・大内孝哉さんが撮影した、札幌の雪景色をお届けします。
連載「テレビカメラマンがとらえた“一瞬”の北海道」
雪降る街は美しい
12月の中旬に入り雪が降り出し、道内各地で根雪になっている地域も多くなって来ているのではないでしょうか?
気温もとても寒くなってきましたね。
この冬は雪が多いのでしょうか、少ないのでしょうか。
北海道民は「雪かき」という仕事が日常に付きまとうので、雪が少ないことを願う方が多いのではないでしょうか。
ですが!
雪が降るのも、日本列島では限られた地域のみです。
降らない地域では、雪に憧れを持っている方もいるはずです。
今回は「雪」をテーマに、みなさまに伝えたい景色があります。
・撮影日:2022年1月
・場所:札幌市
・シャッター速度 1/200
・絞り f/4.2
・ISO 2500
・カメラ:Nikon D7200
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom
札幌に住んでいるとき、冬になると毎日天気予報をチェックしていました。
それは、仕事終わりに「札幌の夜景と雪」をテーマに撮影するためです。自分の中で欠かせない冬の撮影テーマでした。
・撮影日:2022年12月
・場所:札幌市
・シャッター速度 1/160
・絞り f/5.0
・ISO 4000
・カメラ:Nikon D7200
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom
ぼくは生まれも育ちも札幌で、雪が美しいなと感じたのはカメラマンになってからだったと思います。
やはり、自分の中でも雪が降る光景は当たり前の光景であり、特段何も感じてはいませんでした。
でも、仕事の撮影を通して四季折々をしっかりと感じることができるようになり、「雪が降るということは、実はすごくきれいで美しい冬の現象だったんだ」と気づきました。
もちろん災害級の大雪は例外です。
・撮影日:2022年12月
・場所:札幌市
・シャッター速度 1/250
・絞り f/4.0
・ISO 5000
・カメラ:Nikon D7200
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom
札幌の夜景取材が、雪が美しいなと感じるきっかけでした。
展望台など高い場所から見ても、もちろんきれいなのですが、地上を歩きながら見ても、とてもきれいだと感じています。
街の中は、さまざまな色の広告灯や街灯、ビルの窓の灯…そのほか、多種多様な照明が煌びやかな輝きを放っています。
一見うるさそうな光にもなりうるのですが、雪が降ると、魔法のように幻想的な空間を作り出してくれます。
・撮影日:2023年2月
・場所:札幌市
・シャッター速度 1/250
・絞り f/5.3
・ISO 2500
・カメラ:Nikon D7200
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom
・撮影日:2024年1月
・場所:札幌市
・シャッター速度 1/100
・絞り f/2.8
・ISO 500
・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom
・撮影日:2024年1月
・場所:札幌市
・シャッター速度 1/100
・絞り f/2.8
・ISO 1000
・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom
街中の明かりの色によって、雪の色も一緒に変化するのです。
自然の作る絶景とは、また違う感動があります。
ゆっくりゆっくり落ちてくる、ふわふわの雪。
都会の喧騒すらも和らぐ光景です。
・撮影日:2023年1月
・場所:札幌市
・シャッター速度 1/100
・絞り f/3.5
・ISO 3200
・カメラ:Nikon D7200
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom
・撮影日:2023年1月
・場所:札幌市
・シャッター速度 1/100
・絞り f/3.5
・ISO 3200
・カメラ:Nikon D7200
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom
札幌市民の方は特にわかる光景かもしれませんが、今はなき建物も、光を放ち街を彩っていました。
絶景とは、自然で作られるものばかりではないと思っています。
人が営む街の明かりや、人の声、雑踏が、映像になり、音になり…情緒的な雰囲気となって現れてきます。
そんな映像や写真がぼくは大好きです。
・撮影日:2024年1月
・場所:札幌市
・シャッター速度 1/200
・絞り f/2.8
・ISO 2500
・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom
街中を撮影するということは、「自分が住む街の記録を撮る」という役割があるなと、趣味と仕事の撮影を通して常々感じています。
自分の写真を数年後に誰かが見てくださり、「札幌の街はこんな感じだったね」と振り返ってもらえるような撮影を続けたいと思います。
・撮影日:2023年2月
・場所:札幌市
・シャッター速度 1/200
・絞り f/4.2
・ISO 5000
・カメラ:Nikon D7200
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom
冬は寒いし、大雪で生活上にさまざまな障害が生まれ、とても厄介です。
ぼくも「なぜこんなに降るのか!?もう降るなー!!」なんて文句を言いながら雪かきをすることはもちろんあります。
でも雪が降る光景は、悪いことばかりではありません。
自分が住んでいる街の灯りによって、雪がどのような色に変化しているのか。
この冬、例年とは違った目線で見て、感じて…。北海道の長い厳冬を、少しでも楽しく過ごしてみてはいかがでしょうか?
連載「テレビカメラマンがとらえた“一瞬”の北海道」
撮影・文:HBC帯広放送局 大内孝哉
2015年からテレビカメラマンとして、主にニュースやドキュメンタリーを撮影。担当作品に映画/ドキュメンタリー「ヤジと民主主義」や、ドキュメンタリー「核と民主主義」「ベトナムのカミさん〜共生社会の行方〜」「101歳のことば ~生活図画事件 最後の生き証人~」「クマと民主主義」など。
2023年10月から帯広支局に異動。インスタグラム@takayasunset0921では、プライベートで撮影した北海道の写真を公開中。
編集:Sitakke編集部IKU
※掲載の内容は記事執筆時(2024年12月)の情報に基づきます