日本最強フォーク&ロックをレコードライブで聴こう!オフコース、RC、TULIP、ミカバンド…
まるでタイムマシンのようなレーザーターンテーブル
レコード、カセット、CD、MD… そしてデジタル配信と、音楽を楽しむ形態は時代によって変化しているが、近年では、レコードの人気が高まっている。ソフト面から考えてみると、過去の名盤のリイシュー。そして、ハード面ではレーザーターンテーブルが注目を集めている。
レーザーターンテーブルとは、その名の通りレコード針を介さず、レーザー光でレコード盤の溝をトレースし、デジタル変換することなくアナログサウンドそのままで再生するプレイヤーのことだ。この音質が絶賛の嵐だということをまず伝えておかなければならない。その臨場感の素晴らしさは、体験者から “まるでタイムマシンのようだ” という声があがっているほど。つまり、40年前、50年前にレコーディングされたそのままの音質が、時を超え令和の現代にダイレクトに体現できるというものなのだ。
レーザーターンテーブルのサウンドを体感できる3つのプログラム
百聞は一見にしかずというわけで、このレーザーターンテーブルのサウンドを体感できるイベントが『Love Ganaration レコード聴き語りLive』と題され、来たる8月12日に『彩の国 さいたま芸術劇場』で開催される。この日のプログラムは3つに分かれ、1枚のチケットですべてのプログラムに参加可能だ。
アナログレコードとレーザーターンテーブルの可能性を体現できる3つのプログラムはーー
▶ プログラム ①:開演12:30
Love Generation 日本最強フォーク&ロック希望(ゆめ)の競演
出演:新田和長(音楽プロデューサー)、蜂屋量夫(レコーディングエンジニア)、 田家秀樹 (音楽評論家)
▶ プログラム ②:開演15:00
Born To Run 日米ロック希望(ゆめ)の競演
出演:喜久野俊和(元CBS・ソニー)、田家秀樹
アナログレコードだから実現する「希望(ゆめ)の競演」をブルース・スプリングスティーンと浜田省吾のレコードで、「Born In The U.S.A.」発表当時の日本の担当者だった喜久野俊和氏と田家秀樹氏とで様々なエピソードトークを交え、アナログ盤を聴き語る。
▶ プログラム ③:開演17:30
THE BEATLES・レコード&浦沢直樹プロモート・レコード希望(ゆめ)の競演
出演:藤本国彦(ビートルズ研究家)、浦沢直樹(漫画家)
ビートルズのアナログレコードをテーマに、日本を代表するビートルズ研究家の藤本国彦氏が名盤・名曲をセレクト。また、自身もレコード愛好家である漫画家アーティスト浦沢直樹氏がロック原体験からアナログレコードを選盤・選曲。
となっており、ビートルズやスプリングスティーン、そして、黎明期から熟成していく過程にある日本のフォーク&ロックといったラインナップ。つまり、60年代から70年代の音楽にもっとも情感があった時代の音が、まさしくタイムマシンで運ばれてきたかのような臨場感で楽しめるのだ。まさに、レコードだから出来る “希望(ゆめ)の競演” だ。
日本のレコード業界の最重要人物、新田和長
この中でも注目したいのが、音楽プロデューサー新田和長氏を迎えたプログラム ①【Love Generation 日本最強フォーク&ロック希望(ゆめ)の競演】である。
新田氏は、大学在学中にフォークグループザ・リガニーズを結成してメジャーデビュー。グループ在籍中、東芝音楽工業(現:ユニバーサルミュージック)に入社。ディレクターとして、加藤和彦、赤い鳥、オフコース、TULIP、RCサクセション… といった錚々たるアーティストを手がけ一時代を築く。つまり60年代の終わりから70年代にかけて黎明期だったフォーク&ロックシーンの礎を作った、日本のレコード業界の最重要人物と言えるだろう。
そんな新田氏と、同時期にレコードエンジニアとしてオフコースをはじめとする数多くの作品に携わってきた蜂屋量夫が登壇。さらに、日本の音楽シーンの生き字引ともいえる、ライター田家秀樹氏が加わり、レーザーターンテーブルのダイレクトな音響を楽しみながら、日本のフォーク&ロックの歴史を紐解いてゆく。
このプログラムでプレイされる赤い鳥、RCサクセション、サディスティック・ミカ・バンドなどは、新田氏がレコーディングに立ち会うなど、深く関わった作品が中心だ。ハードフォークと言われた初期RCサクセションの若さと激情の中にあたたかみを感じるアコースティックサウンドや、英国ロックの歴史に燦然とその名を輝かせる名プロデューサー、クリス・トーマスが施したサディスティック・ミカ・バンドの名盤『黒船』に刻まれたグラマラスかつダイナミックな音質が、リリースから50年という時を経て甦る。間違いなく、日本のフォーク&ロックの本物の手ごたえを感じることができるだろう。
ちなみに、“Love Generation” とは、新田氏がプロデューサーとして、蜂谷氏がエンジニアとして携わり1973年に行われたコンサートツアーの名称。トワ・エ・モア、オフコース、アリス、TURIP、サディスティック・ミカ・バンドといった、当時、東芝レコードに所属していた人気アーティストが一堂に会した伝説のコンサートだ。そんな、時代が孕んでいた熱気を、ヴィヴィッドな音響とともに楽しめる絶好のチャンスに参加しない手はない。
Information
アナログ天国「LoveGeneration レコード聴き語り Live」
▶ 日時:2024年8月12日(月・祝)12:00 開場
▶ 各プログラム開演時間:
①12:30〜 ②15:00〜 ③17:30〜
*すべてのプログラムに参加できます。再入場可
▶ 会場:彩の国 さいたま芸術劇場【小ホール】さいたま市中央区上峰3-15-1 JR埼京線 与野本町駅 西口徒歩7分
▶ 参加費:一般1990円 / 大学生990円 / 高校生以下490円
▶ 開催:エルプ「レコード “いい音” Live」 withアナログ天国
▶ 参加申し込み:https://peatix.com/event/4072672
▶ お問合せ先:070-5549-8860