<魚のちょっと不思議な泳ぎ方>3選 逆立ち?うねうね?パタパタ?
魚といえばまっすぐ前を向いて泳いでいる姿を想像する人が多いと思います。
しかし、魚の中には変わった泳ぎ方をする変わり者もいるのです。
なぜ彼らはそのような泳ぎ方をするのでしょうか。
ヘコアユの逆さ泳ぎの理由
水族館でも見かけるヘコアユという魚は変わった泳ぎ方をすることで知られています。
一見すると縦長の魚にも見えますが、実は頭部を下にして“逆立ち泳ぎ”をしているんです。上下にぴょんぴょん跳ねるように泳ぐ姿は、多くの魚好きを魅了してきました。
ヘコアユが属するトゲウオ目はタツノオトシゴやウミテングなど、インパクトの強い見た目の魚が多く含まれていますが、その中でも埋もれないくらい印象に残る魚といえるでしょう。
なぜ、このような泳ぎ方をするのかというと、一説には「擬態」が理由と言われています。ヘコアユはこの泳ぎ方をすることで、体の模様を海藻などに紛れさせ、敵から身を守っているという説です。
とにかく独特すぎて、思わずじっくり観察したくなる魚ですよね。
アナゴとウナギの「にょろにょろ移動」
夜の海を「にょろにょろ」と泳ぐ姿が印象的なアナゴやウナギです。
彼らの泳ぎ方は、他の魚とちょっと違っていて、体全体を波打たせるように動かします。この動き方、細い岩の隙間や砂の中に潜り込むのにとても適しているんです。
また、捕食されそうになったときの回避にも優位になります。実際にこれらの魚は、昼間は穴に隠れていて、夜になると活動的になるものが多いです。
普段のんびりしていそうな彼らの泳ぎ方も、ちゃんとした理由があるようです。
背びれで泳ぐ? タツノオトシゴの優雅な動き
まるで海藻のような姿でふわふわ漂うタツノオトシゴ。
見た目に加え泳ぎ方も、普通の魚とは少し変わっています。多くの魚が持っている尾びれですが、タツノオトシゴはこれを欠くため、それ以外のひれを使って泳いでいます。
特に背びれはタツノオトシゴの中でも大きなひれで、これをパタパタと動かして移動する姿はとても愛らしいです。
魚が泳ぐ姿に注目してみよう
魚や海洋生物の泳ぎ方は、生態的な特徴やすんでいる環境などによって様々です。
生き物たちが泳ぐ姿を観察するのも楽しいですよ。
(サカナトライター:せんば千波)