大和高校水谷選手 サッカーU-16県選抜に 公立勢から唯一
16歳以下(U―16)の男子サッカー県選抜メンバー18人がこのほど県高体連サッカー専門部から発表され、大和高校サッカー部(宮澤仁監督/部員数44人)の水谷瑠空さん(1年)が名を連ねた。公立校からの選出は水谷さんのみ。同校から初めての選出となった。選抜チームは2月24日(月)、高体連東京選抜U―16チームと対戦する。
水谷さんは、川崎市宮前区の在住。幼稚園に通うころからボールを蹴り始めた。小学生の時は地元のサッカーチームで活動。ミッドフィルダー(MF)として攻守の要を担った。
中学生になると川崎市内の強豪クラブチーム「FCKanaloa」に所属した。1・2年の時に県選抜チームでプレーしたほか、3年生の時には所属クラブの主力として全国大会に出場するなど頭角を現していった。私立高校からの誘いもあったが、水谷さんは「勉強も一生懸命に取り組みたい」と考え、大和高校に進学した。
高校では1年夏にレギュラーをつかみ取り、MFとして攻撃はもちろん、豊富な運動量を武器に守備でもハードワークをこなしてきた。
昨年、北相地区選抜に選ばれた水谷さんは、各地区選抜との試合でも活躍。およそ200人の中から選ばれる優秀選手の20人にも入った。こうした実績が評価され今回、U―16県選抜チームから声がかかった。
水谷さんのプレーについて宮澤仁監督は「ボールを失わない高いテクニックがあり、攻守に活躍している」と説明する。さらに「真面目な性格で、ひたむきに練習に励んでいる。きっと選抜チームでも通用すると思う」とその人間性にも太鼓判を押す。
2月初旬に選抜メンバー入りを知ったという水谷さん。両親や部員たちも喜んでくれたといい、「強豪選手ばかりの環境でサッカーができるのはありがたいこと。成長した姿を皆に見せられたら」と意気込む。
県選抜チームは24日、日本大学第三高校グラウンド(町田市)で高体連東京選抜U―16チームと交流試合を行う。
数日後に迫った試合を前に水谷さんは「セカンドボールの回収、ボールキープの精度を高め、自分の良さを出せるようにしたい」と練習にもさらに熱が入る。「数学が得意。でも文系です」と語る”公立の星”は笑顔で全力プレーを誓った。