“娘の夏休みの思い出”から感じた「私たち夫婦の子育て評価」
潜在意識インタビュアーkahoのコラム【良い人生は後から】 「良い花は後から」ということわざがあります。先に咲いた花よりも、後に咲いた花の方が美しいという意味を持つこの言葉。人生も同じだと思いませんか? 酸いも甘いも経験した40代頃からのほうが人生の豊かさを感じられるようになります。そんなことを意識しながら生きているkahoが日々思うことをお届けします。
娘にとって一番の夏休みの思い出
9月になってもまだまだ暑いけれど、ふとした瞬間に秋を感じるようになってきた。
娘の学校は、8月の最終週からスタートしている。あっという間の夏休みだった。
今年の夏は、夫が珍しく体調を崩したため、予定していたことがかなり変更になって娘は少しお怒りだ。
毎年、二人とも真っ黒になるほど区民プールに通うのに、今年はほんのり焼けたくらいしかプールに行けなかった。
それでも、家族3人で濃厚な時間を1ヵ月ちょっと過ごし、それなりの思い出もできて5年生の夏休みは終了。
娘に、「5年生の夏休み、一番の思い出はなに?」と聞くと、「パパが体調を崩したことと、パパとママは何を聞いても同じことしか言わないこと」と返ってきた。
娘が言うには、「パパとママに同じ質問をすると、別々の場所にいても絶対同じこと言うの。理由まで同じなの」とのこと。
何を聞いても私たちが同じことしか言わないので、さすがにこれは違うことを言うだろうと思うことを質問する実験をひそかにしたらしい。
「それでもやっぱり、同じことしか言わないの。すごい通りこして、もはや恐怖!」(言い方が5年生っぽい)
「それを自由研究にしたらよかったのに」と言ったら、「誰も興味ないって」と言われてしまった(笑)。
常に同じ回答をする両親
娘にその話を聞いてから、私と夫の言動はそんなに同じなのかを確認するため、意識的に過ごしてみた。
そうしたら、本当に私と夫は常に同じことを言っていることがわかった。性格や性質はほぼ真逆。全く違うからこそ相性がいいと思っていたのに、どうしてこんなに同じことを言うんだろうと考えた結果、私と夫が同じことを言う時の共通点は娘に関してのことばかりだった。
例えば、娘が何かしたいときに、「これをしても良い?」と聞く。うちは、よほどのことがなければ、「もちろん」という方針だけど、時々、「え? それはやめておいたほうがいいのでは?」ということをやりたがることがある。
SNSで見たことを真似してみたいとか、100円ショップに行ってこの材料を揃えたいとか。まぁ、いろいろなことに興味、関心を持つ時期だ。
娘から「これをやってみたい」と言われたとき、夫と私のジャッジは毎回同じ。そしてもし、答えがNOだった場合に説明する理由も同じ。
意識的に自分と夫の意見が同じだということを観察していると、「本当に同じこと言ってる」と驚いた。
普段から、娘のことについて夫婦でいろいろ話すほうではあるけど、予定していない質問に対しても同じこと言っているってすごいなぁという驚きと、なんだかうれしさを感じた。
この夏感じた、自分たちの子育て評価
夏休み最後の日、娘と2人で美容院に行った。その帰り道、新しい髪型についての話をしながら帰った。
帰宅した後は、家族で近所の夏祭りへ。綿あめの列に並びながら、娘の新しい髪型について夫も感想を言った。そして、その後に続いた一言が、30分前に私が娘に言ったことと全く同じだった。
それは、普通に考えると絶対にかぶらないような言葉で、私は娘と目を合わせながらゲラゲラと笑ってしまった。
娘は、「ほらね。もう、怖いんだけどぉ~。さすがにここまで一緒なのおかしいって~」と言って涙を流しながら笑っている。私も、あまりに笑い過ぎて涙が出てしまった。
「パパとママがいつも同じことを言うのって、変だなと思う?」
娘に聞くと、「ううん。あまりに同じすぎて怖いと思う時もあるけど、すごいとも思う。だから私、あまり迷うことがないの。パパとママの意見が同じでも、私だけは違うときもあるでしょ? でも、そういうときにパパとママは、私がどうしてそう思うかを聞いてくれて、二人で「いいよ」って言ってくれるから安心する」と言った。
私は、自分だけだったら娘をこんなに幸せな子に育ててあげられていないと思う。夫がいるからこそ、娘は素直に伸び伸びと育ってくれている。
娘の成長には、自分たちが親としてちゃんとできているかがしっかり反映されていると思っているので、この夏、娘が「また同じこと言ってる~」と言うたび、私は、私たち夫婦の子育ては今のところ間違ってはいないのだろうという気持ちになることができた。
潜在意識インタビュアーkaho/ライター