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具だくさんクラムチャウダーの幸せ。清澄白河のカフェ『CLANN BY THE RIVER』で地域と共存するランチを。

さんたつ

清澄白河駅B1出口から歩いて13分。駅から出て、大通りをまっすぐずんずん進んでいくと大きな川が見えてくる。そう。隅田川だ。 その隅田川の奥にそびえ立つ東京のシンボル・スカイツリーを横目に左に曲がると、ホテルが現れる。そのホテルの2階にあるテラスに上ると『CLANN BY THE RIVER』にお目にかかれる。 ローカルファーストを掲げたこちらのお店で、おすすめのクラムチャウダーをいただきながら、店長の杉本さんにお店のこだわりについてお話を伺った。

CLANN BY THE RIVER(クランバイザリバー)

オシャレな空間。温かく滋味深いクラムチャウダー。主役にも脇役にもなれるパン。

お店の外観。全面ガラス張りなので目の前の川と調和し、開放的な雰囲気だ。

清澄白河駅から少し歩いた場所にあるこちらの『CLANN BY THE RIVER』。オシャレな雰囲気に少しだけ尻込みしながらガチャリとドアを開けると、開放的で現代的なコンクリート仕立ての空間が広がっていた。

お店の中の様子。レジ前には焼き菓子が並んでいておいしそう。寒い時用の膝掛け毛布も置いてある。

席に通されて早速メニューを見る。プルドポーク、フィッシュバーガー……おいしそうなメニューが並んでいて迷ってしまう。店長に「おすすめとかありますか?」と聞くと、「今の時期は、クラムチャウダーですね」と教えていただいたのでそちらを頼むことにした。

KIYOSUMIクラムチャウダー1400円。パンは手前からカンパーニュ、山食パン、フォカッチャ。

出てきたクラムチャウダーのプレートはシンプルでわかりやすい。KIYOSUMIクラムチャウダー1400円についてくるトーストされたパン、熱々のスープ、サラダ。でもだからこそ、素材の味が明確に出てしまうものでもある。ドキドキしながら口に運んだ。

「おいしー!」と叫びそうになる口を慌てて抑える。冬の寒空の下、凍えた身体に熱々のクラムチャウダーがとろけながら染み渡る。合間に口に運ぶサラダのコールスロードレッシングはどぎつくなく爽やかで、箸休めにちょうど良い。

すくってみると重たいクラムチャウダー。じゃがいもが溶けてとろとろとした質感も、たっぷりの具もうれしい。

クラムチャウダーはとにかく滋味深い。あさりの味はしっかりと効いている。スプーンですくうひと匙ひと匙が重く、具沢山だ。掘っても掘っても、食べ進めても食べ進めても具がある。あさりが、玉ねぎが、じゃがいもが、ベーコンが、かわるがわる口の中で踊り出す。さながらスープの舞踏会だ。

パンもまた味わい深い。カンパーニュは少し固めでしっかり。具をたくさん載せて食べると幸せな気持ちになる。山食パンは一番癖のないパンで、スープを邪魔せずしっかりと引き立てる。個人的に一番お気に入りだったのはフォカッチャだ。上下にしっかりと塩味がついたパンで、パン単体としても主役を張れる味わい。それでいて、生地が柔らかいからスープと溶け合って抜群のバランスを誇っていた。主役も脇役もこなす名俳優のパンたちにも注目して味わってみてほしい。

パンをスープに浸す。幸せの極致だ。

ちなみにこちらのパンは清澄白河からほど近い蔵前の『Chigaya』さんのヴィーガンパン。卵アレルギーでも安心して食べられるパンだ。海外の人もよく来る、観光地近くのホテルだからこその配慮に思わず脱帽する。

一見するとシンプルなプレートなのに、食べ終わった時にはちゃんとお腹いっぱいになっているのが、驚きだった。具沢山のスープは、単体で食事になるのだ。

目指すは「地域共生・ローカルファースト」。地域に愛され続けるお店にしたい

店長の杉本さん。なんと22歳。笑顔と若さ弾ける物腰柔らかな店長だ。最近はビールのブリュワーとしても活躍している。

「Clann(クラン)っていうのはゲール語で家族、大切な人って意味なんです。」

大切な人と満足の行くひとときを過ごしてほしいからこの店名にしたのだ、と杉本さんは語る。もちろん、おひとり様も大歓迎だ。筆者の行った時間帯は女性客の2人連れが多かったが、作業をするために一人でコーヒーを飲みに来る人も多いとのこと。

そして、それぞれの人がその人なりの過ごし方をするために、店内の装飾は極力抑えられたものになっている。

席の様子。コンクリートを基調としていて、過ごしやすいシンプルな雰囲気だ。

作業をしている人たちにも、おしゃべりしている人たちにも、本を読んでいる人たちにも、極力干渉しない空間づくり。そして、注文もスマホから行うことができるので、これまたコミュニケーションを取るのが少し苦手な人たちにはぴったりかもしれない。

地域の人に「愛され、繰り返し来てもらえる」場所にしたい、だからこそ居心地の良い空間にしたい、そういう杉本さんの想いが前面に出ている空間だ。

また、『CLANN BY THE RIVER』は、ローカルファーストや地域との共生を目指すカフェでもある。だからこそ、深川の名物「深川めし」を意識してあさりをふんだんに使ったクラムチャウダーを作ったり、地域のパン屋さんのパンを提供したり、地域のコーヒーショップのこだわりコーヒーを出したりしている。

そして最も地域との関わりを深く感じられるのは、目の前に広がる隅田川のリバーヴューだろう。

テラス席からの眺め。ひっきりなしに船が往来するので、その数を数えるのも楽しい。

この眺め。そして空の広さ。シンプルな店内だからこそ、余計にこの美しい景色が映える。揺蕩(たゆた)う水を見ながら、のんびりとご飯を食べていたらあっという間に時間が経ってしまいそうだ。

カフェタイムはマフィンとコーヒーを飲みながら「自分らしく」過ごす

カフェタイムのおすすめ・オレオマフィン450円。焼き菓子を食べながらカフェラテを飲むお客さんが多いそう。

ランチ時よりもゆったりとした時間が流れるカフェタイムには、お茶をしに来る主婦層、若者たち、カップルたちが集う。そんな中、テラスをぶらりと歩いてみれば、都会の喧騒の中でほっと一息つける憩いの場になるだろう。

都会は時間の流れが速い。だからこそ、ここでゆったりと過ごすひとときは誰にとっても小さな日常の宝物になるのではないだろうか。

テラスは夜にはライトアップされてまた雰囲気が変わるそう。ぜひ訪れてみたい。

「どんな人でも、どんな世代でも、一人でも、大切なひとと一緒でも、その人なりの過ごし方をして、全員が満足してくれればうれしいです」と語る杉本さん。

杉本さんの願い通り、帰っていく人たちはみんな満足そうに見える。その中のひとりとして筆者もまた、幸せなひとときを過ごしたことを伝えておきたい。ぜひ、心と身体を休めに、『CLANN BY THE RIVER』に訪れてみてほしい。

CLANN BY THE RIVER(クランバイザリバー)
住所:東京都江東区清澄1丁目1-7
LYURO 東京清澄 by THE SHARE HOTELS 2F/営業時間:7:00〜21:00LO/定休日:無/アクセス:地下鉄清澄白河駅から徒歩13分

取材・文・撮影=HOKU

株式会社アステル
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国内外約300名のトラベルワーカーと共に執筆を行う広告制作プロダクション。各地への取材の機動力とスピードを大切にしています。
2023年からは、フリーランスの方のマネジメントツールの開発にも邁進しています。

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