2024年、マイホームの相場はどうなる?
住宅価格の高騰が叫ばれた2023年。マイホームを考えていた方でも価格動向が気になった方は多いのでじゃないでしょうか。マイホームの購入を検討している人なら、まず「相場を知りたい」と考えますよね。マイホームの相場を知ることで、どの程度の資金が必要なのか、また相場に対して自分がどれくらいの資金を持っているかなどを判断できるため、マイホームの具体的な計画を立てることができます。 この記事では、マイホームの相場や購入する際の注意点について解説します。マイホーム購入を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
2023年のマイホーム相場はどのくらい?
マイホームの相場は、土地の有無や注文住宅か建売住宅、中古物件などによっても値段が異なります。また年月によっても変化するため、その年年に合ったマイホーム相場から検討することが大切です。それぞれの相場を理解し、自分に合った物件を購入するようにしましょう。 では、一般的なマイホームの相場価格はどのくらいなのでしょうか。ここでは住宅金融支援機構の調査結果をもとに、マイホームの相場について種類別に詳しくご紹介します。
土地付き注文住宅の相場
2022年度(2022年4月1日~2023年3月31日)における土地付きの注文住宅を建てる際の相場価格は「4694万円」でした。この金額は2013年以降上昇しており、昨年度と比べて239万円上昇しています。しかし、この相場価格はあくまで土地の購入費と建設費用を合わせた金額です。土地の価格には地方と都市部でかなり差があるため、マイホーム購入の際は土地価格についても加味して考えることが大切です。
建売住宅の相場
2022年度における建売住宅の相場価格は「3719万円」です。注文住宅と同様、建売住宅の相場価格も昨年度と比べて114万円上昇しています。建売住宅をマイホームとして購入する一番のメリットは、注文住宅よりも安価に土地と建物を取得できる点。注文住宅と比べると約975万円ほど安価に購入できることがわかります。マイホームを検討する際は予算を考えながら注文住宅か建売住宅か、検討するとよいでしょう。
中古戸建ての相場
2022年度における中古戸建ての相場価格は「2704万円」でした。新築の注文住宅より約1000万円以上低く抑えられており、よりリーズナブルにマイホームを購入できることがわかります。 費用を抑えてマイホームを購入したいのであれば中古戸建て住宅がおすすめですが、新築と比較すると老朽化が進んでいたり、最新の設備が備わってないなどのデメリットがあります。マイホームを購入する際はそれぞれの住宅タイプのメリット・デメリットを理解したうえで購入しましょう。
新築マンションの相場
都心や都市部に住みたい方でマイホームを取得したい方の中には、マンションという選択をする方も多いでしょう。2022年度におけるマンションの相場価格は「4848万円」でした。マンションの相場価格は昨年度と比べて320万円増と、最も上昇率が高くなっています。
中古マンションの相場
2022年度における中古マンションの相場価格は「3157万円」でした。昨年度より131万円相場価格が増加しています。 ※出典:
住宅金融支援機構「2022年度フラット35利用者調査」マイホームの相場価格はどう決まる?ポイントを解説
マイホームの価格は、さまざまな要素によって変動しますが、最も影響を与えるのは立地です。立地を含めたマイホームの価格を左右する要素について詳しく解説します。
立地によって価格が変動する
立地はマイホームの価格に最も大きな差が出る要素であり、購入する土地の需要によって大きく価格が左右します。たとえば、都心部と地方・土地の需要が高い駅近と需要が低い郊外土地の価格などでは、土地価格が大きく異なります。 マイホームを購入する際は、希望と予算を見比べて、条件に合った立地を選ぶようにしましょう。
建材・構造によって価格が変動する
住宅は構造によって、大きく「木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造」の3種類に分けられます。それぞれの構造によってマイホームの価格はかなり異なるため注意が必要です。 マイホームの構造を簡単に説明すると、木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造のなかで最も安価につくられるのが木造住宅です。多くのマイホームは木造で建てられていますが、耐用年数はほかの構造より短いといわれています。そのためマイホームが完成した後の維持費(ランニングコスト)がかかりやすい点が特徴です。 一方、鉄骨造・鉄筋コンクリート造の住宅は、建設コストが高額であるためマイホームの価格は高くなります。ただし、木造住宅と比較して耐用年数が長く、資産価値が下がりにくいなどのメリットがあります。 予算とどのようなマイホームにしたいかを照らし合わせながらマイホームを検討しましょう。
販売会社によって価格が変動する
住宅会社や工務店など、マイホームを購入する会社によっても価格が変動します。たとえば大手住宅会社の場合、広告費に多額の資金を投入しているため、地元の工務店などと比較して割高になっているケースが多いといわれています。 しかし大手の住宅会社は木材を大量に注文して材料費を下げられるため、小さな工務店に比べると材料費が安いというメリットも。大手の住宅会社と小規模の工務店ではどちらにも一長一短があるため、マイホームの建築を依頼する住宅会社は先入観なしに選ぶようにしましょう。
マイホームの購入にかかる諸費用は?
マイホームを購入する際、支払う金額はマイホームの物件費用だけではありません。マイホームを購入する際、物件費用以外でかかる金額(諸費用)は物件価格の約10%といわれています。 ここではマイホームの購入にかかる費用を解説していきます。
仲介手数料
仲介手数料とは、マイホームの売買の際に売主と買主の間に入って契約事務などを行う不動産会社(仲介会社)に支払う手数料を指します。物件の取引が完了した際に成功報酬として支払われるものです。 仲介手数料の金額は、「物件価格の3%+6万円(別途消費税)」が上限となっています。
住宅ローンの借り入れ費用
マイホームを購入する際、多くの人は住宅ローンを組みます。住宅ローンを組んで融資を受ける際は火災保険や団体信用生命保険に加入するなどの条件が付くため、住宅ローンを借りるために一定の費用を支払うことが必要です。
登記費用
登記費用とは、不動産登記の際に発生する費用のことを指します。司法書士に登記を依頼することも多いため、マイホーム購入の際は一定額の登記費用が必要です。
固定資産税・都市計画税
マイホームや自分の所有する土地は「固定資産」と呼ばれ、これにかかる税金も毎年支払う必要があります。マイホームの土地や建物には固定資産税の軽減措置もあるため、ランニングコストを計算する際はどのような減税制度が使えるのか確認しておきましょう。
不動産取得税・印紙税
マイホームを取得する際に必要な税金です。マイホーム取得後に毎年かかるものではないため、一時的なものと捉えておきましょう。
マイホームを購入する際のポイント
マイホームを購入する際は相場価格以外にも、知っておくべきポイントがたくさんあります。 ここでは、マイホームを購入する際に理解しておくべきポイントについてご紹介します。
住宅ローンを組む際の年収の目安を把握しておく
住宅ローンを組んでマイホームを購入する際は、年収目安を把握しておきましょう。返済負担が大きい住宅を購入してしまうと、転職や病気などで年収が下がってしまった際に、返済できなくなってしまう可能性があります。 最悪の場合、年収によっては金融機関の審査に通らないことも。そういった事態を避けるために、購入する物件の価格にあった年収の目安を理解しておきましょう。 ちなみに返済負担率(年収に対する年間の返済額の割合)が20~25%程度であれば、負担が少なく住宅ローンを返済することが可能です。
頭金の目安を把握しておく
マイホームを購入する際は、住宅ローンを利用して必要な資金をまかないますが、全額借り入れる必要はありません。 頭金を支払って、足りない金額分を住宅ローンでまかなう方法がおすすめです。借入金額が少なくなり毎月の返済負担額が減るため、融資審査に通りやすくなります。 頭金は一般的に、物件購入価格の2割程度と用意すればいいとされていますが、あくまで目安です。年収や今後のライフイベントなどを考慮して決めるようにしてください。
物件の購入費以外にも諸経費がかかることを理解しておく
マイホームを購入するには、物件の購入費以外に税金や多くの手数料が必要になります。これらの諸経費は、物件価格の5~10%程度です。 たとえば4000万円の物件を購入する場合、200~400万円程度の諸経費がかかります。
ライフプランを考えて購入する
マイホームを購入する際は、ライフプランを考えることも大切です。転職や出産などで世帯収入が減少する可能性を考慮し、返済負担の少ない住宅ローンを組むようにしましょう。
住宅ローンを組む場合は返済計画を立てる
住宅ローンを組んでマイホームを購入する場合は、返済計画を立てるようにしましょう。返済計画を作ることで、毎月の返済額や返済期間などが明確になり、負担なく返済できるか見極めることができます。
まとめ:マイホームの相場を理解してよりよいプランを立てよう
マイホームを購入する際は、相場はもちろん物件の購入費以外にも諸経費がかかるなど、知っておくべきポイントがたくさんありました。 相場をきちんと把握した上で、無理のない返済計画を立てれば、負担なく返済できます。それぞれの家庭に合う最適なプランで、豊かな暮らしを手に入れましょう。