<高円宮杯U-15東海リーグ>注目の静岡ダービー、ジュビロ磐田U-15が1−0で清水エスパルスジュニアユースに勝利。MF佐久間心輝が決勝ヘッド
サッカーの高円宮杯U-15東海リーグは4月26日、第8節4試合を行い、7戦全勝で首位を走る清水エスパルスジュニアユースと、2位のジュビロ磐田U-15が磐田市内で対戦した。ジュビロ磐田U-15が1−0で競り勝って6勝1分け1敗とし、清水ジュニアユースとの勝ち点差を2に縮めた。
決勝点の佐久間「ダービーだったので絶対に勝ちたかった」
首位攻防戦となった静岡ダービーで勝負を分けたのは前半24分、ジュビロ磐田が左サイドで得たコーナーキックだった。MF高澤弦(オイスカFC出身)が放り込んだ鋭いボールを、ニアに走り込んだMF佐久間心輝(HondaFC出身)が頭で流し込んで先制。これが決勝点となった。
「いいボールが来たので(頭に)当てるだけでした。自分がゴールを決めるというより、ボールをそらして中央の選手に飛び込んでもらうイメージでしたが、そのまま入ってよかったです」。歓喜の輪の中でもみくちゃにされたボランチは笑顔を振りまいて喜びを表した。
佐久間は浜松市浜名区出身で浜北キッカーズ、HondaFCを経て、ジュビロ磐田U-15入りした。チーム内競争が激しさを増す中、今は「切り替えのスピードとパスの質」で勝負しているという。
この日の静岡ダービーを前に服部年宏監督からは「何としても勝て」と発破をかけられていたという。「相手が1位ということもあったし、ダービーだったので絶対に勝つという気持ちでした」
首位の清水ジュニアユースに初めて黒星をつけ、磐田はこれで6勝1分け1敗で勝ち点2差の2位に。
「苦しい時間もあったけど、最後まで全員で粘り強く戦えたのでよかったです。東海で優勝して全国のクラブユースでも優勝したい。個人としても東海エリートに選ばれて代表にいきたいです」と佐久間。大一番で結果を出し、無敵に見えたオレンジ軍団をしっかりと射程圏内にとらえた。
両監督コメント
<ジュビロ磐田U-15 服部年宏監督>
「選手たちが本当に頑張ってくれて、力以上のものを出してくれた。まだ自分たちで確立したものがあるわけではないが、攻守において意図的なプレーもあったので良かったと思う。静岡ダービー?意識はさせました。『内容はともかく、とにかく勝て』と(笑)。全力で戦うことと、ダービーで恥ずかしくない試合をやろうと伝えていました。これからは何人かの選手が高校のリーグの方にいくこともあるので、戦力維持も難しくなってくる。優勝するために戦っているけれど、一番は選手の成長。そのサポートをしていければ」
<清水エスパルスジュニアユース 岩下潤監督>
「『このエンブレムをつけている限り、相手はライバル関係にある。エスパルスの選手はダービーを通してみんな成長してきた。今日は絶対に負けられないぞ』という話を選手にしていた。これまで勝ってきた試合もそうだったのだが、相手に寄せられた時に(清水の選手は)個々のプレーが成立しなくなる。そこで何ができるかが今後の課題だということを(ジュビロ磐田が)今日の試合で分からせてくれた。これまでは結果的に勝つことができていたが、今日は自分たちの現状をもう一度見つめ直す機会にしたい」