コラム【本州湾岸を反時計に一周】019 盛駅から三陸鉄道リアス線⑰ 特別編
※2019年4月撮影
トップ画像は、久慈駅の跨線橋。NHK朝ドラに登場した三陸鉄道は「北三陸鉄道」。ターミナルの久慈駅は、劇中では「北三陸駅」でした。
さて。盛駅~久慈駅間の一気乗り、筆者は三回目でしたが、今回は「三陸鉄道リアス線163.0kmに何本のトンネルがあるのか」を過去に撮った写真も援用しながら数えました。
南リアス線部分36.6kmに、19のトンネルがありました。石塚トンネル4,670m、鍬台トンネル3,906m、綾里トンネル2,960m、羅生トンネル1,978m、釜石トンネル1,957mと長大なトンネルが複数あってトンネルの総距離は、22,390mでした。
☆
元はJR山田線の一部で、東日本大震災で壊滅的な被害を受けた釜石駅~宮古駅間55.4kmは、JR東日本が復旧を行って三陸鉄道に移管されリアス線になりました。
この区間には、18のトンネルがありました。しかし最も長い釜石トンネルでも960m、100m以下のトンネルが7もあって距離の合計は、4,743mにとどまりました。
☆
北リアス線にあたる宮古駅~久慈駅間71.0kmには、43のトンネルがありました。
非電化鉄道のトンネルとしては日本最長の真崎トンネル6,532mを筆頭に、小本トンネル5,174m、普代トンネル4,700m、猿峠トンネル2,870m、一の渡トンネル2,245m、摂待トンネル2,446mと1,000mを越えるトンネルが9本もありました。
トンネルの長さの合計も39,084mになりました。区間の実に55%がトンネルなのです。リアス海岸の特異な地形をトンネルで直線に結んでいる三陸鉄道リアス線の成り立ちがよく分かります。
☆
第三セクター鉄道では最長のリアス線163.0kmには、80ものトンネルがありました。その長さは、66,217m。リアス線のほぼ4割がトンネルの中でした。
実は橋梁も記録してカウントしようとも考えました。
しかし163.0kmにわたってトンネルと橋梁を全て記録して、メインである駅の雰囲気と駅名標などを撮影するのは一人では流石に不可能と諦めました。
・・・とは言え三陸鉄道リアス線は大好きなので、懲りずに4回目の一気乗りもしたいと思っています。
3回とも車両前部運転席横に立って前面展望を眺めていましたから、次回はは(初めて)シートに坐ってノンビリと車窓を純粋に楽しみたいです。
では筆者作成のリアス線トンネル一覧をご覧ください。
☆ 盛 ~ 釜石 南リアス線
1
佐野
1,649
2
綾里
2,960
3
大久保
105
4
第一白浜
70
5
第二白浜
1,296
6
小石浜
1,045
7
鬼ヶ沢
190
8
甫嶺
745
9
舘
430
10
泊
250
11
羅生
1,978
12
川原
43
13
中井
120
14
吉浜
105
15
扇洞
80
16
鍬台
3,907
17
熊の木
790
18
石塚
4,670
19
釜石
1,957
小計
22,390
☆ 釜石 ~ 宮古 リアス線(旧JR山田線)
20
釜石
960
21
第三水海
173
22
第二水海
78
23
第一水海
70
24
恋の峠
305
25
大槌
842
26
吉里吉里
805
27
第三大沢
102
28
第二大沢
132
29
第一大沢
147
30
船越
80
31
第二草木
63
32
第一草木
56
33
織笠
403
34
山田
80
35
関口
67
36
祭の神
205
37
磯鶏
175
小計
4,743
合計
27,133
☆ 宮古 〜 久慈 北リアス線
38
長根
562
39
第一山口
137
40
第二山口
213
41
猿峠
2,870
42
一の渡
2,245
43
第一佐羽根
82
44
第二佐羽根
308
45
裾野
35
46
第一庄転
43
47
第二庄転
169
48
逢の山
489
49
第一田老
55
50
第二田老
252
51
第三田老
397
52
真崎
6,532
53
摂待
2,446
54
小本
5,174
55
切牛
1,825
56
浜岩
592
57
第一島越
216
58
第二島越
723
59
平井賀
655
60
羅賀
1,272
61
明戸
140
62
普代
4,700
63
第三力持
862
64
第二力持
71
65
第一力持
58
66
第三白井
371
67
第二白井
35
68
第一白井
1540
69
大沢
69
70
沢向
180
71
前浜
71
72
堀内
225
73
第二安家
382
74
第一安家
687
75
銭神
191
76
石門
510
77
玉川
222
78
米田
301
79
十府ヶ浦
290
80
宇部
887
小計
39,084
合計
66,217
次回は、八戸まで移動して青い森鉄道で青森までご案内します。
(文・写真) 住田至朗
※三陸鉄道の許可をいただいて撮影しています。
※過去の写真はライター住田がプライベートで旅をした時のスナップ写真です。