上野駅11・12番線ホームの謎 “無人駅そば” に行ってみた！ 爽亭に隠れた2つ目の駅そば「セルフ駅そば 上野常磐ホーム店」
日本有数のターミナル駅であるJR上野駅。在来線がズラーッと並ぶホームは絶えず電車が発着するため見通しは悪い。ゆえに、普段上野駅を使っている人でも知らない人も多いかもしれない。11・12番線ホームに秘密のそば屋があることを。
常磐線であるこのホーム。ホームを歩いていると、中腹に駅そばチェーン『爽亭』がある。これは昔からあって私（中澤）も食べたことがあるのだが、ホームの隅に隠れるように2つ目の駅そばが佇んでいるのだ。
・1つのホームに駅そばが2つ
遠目から見ても看板のネオンで駅そばであることが分かりやすい『爽亭』。そのデザインもあってJR上野駅11・12番線ホームの駅そばはここという印象であった。
だが、先日、大宮から帰ってきた際、11・12番ホームの隅にもう1つ駅そばがあることに気づいた。駅そばがいくつかあるパターンでも大体ホームは分かれているので、1つのホームに2つ駅そばがあるというのは珍しい。しかも、見に行ってみたところ珍しいのはそれだけではなかった。なんとこの駅そば……
無人駅そばなのである。
・注文方法
その名も『セルフ駅そば』だ。飲食スペースの中に入ると自販機が置いてある完全無人仕様。味が気になったのだが、メニューは完売していた。一応営業時間は23時までだけど、その日は21時には完売していたので、そこそこ人気っぽい。
そこで日を改めて行ってみた。
注文は自販機の中央についてるタッチパネルで行う。展開されていたメニューは3つ。「たぬきつねそば（税込600円）」「豚肉そば（税込780円）」中華蕎麦とみ田の「濃厚豚骨魚介ラーメン（税込980円）」である。
・親切機能
端に表示されている「詳細を見る」のボタンをクリックすると、メニューの詳細が表示される。どうやら豚肉そばには柚子胡椒が入っている様子。
その詳細ページの下に表示された「成分表示」のボタンをクリックすると、商品に含まれるアレルギー物質など素材の情報が表示される。情報的な面では普通の駅そばより親切だ。
支払いは電子マネーかクレジットカード。タッチパネルの右手に決済端末がついてるのでそれで決済すると……
タッチパネルの上についた液晶に「ご注文の商品を運んでいます」と表示された。自販機向かって右側に取出口がある。
この取出口の下に箸とスプーンの入ったストックがある。文章で書いたら迷路みたいだけど、まあ見たら考えなくても分かるくらいの配置だ。
・ガチ無人
と、配置を確認している間に、液晶の表示は「解凍・調理中」に。どうやら、「装填→解凍→調理完了」の3工程になっているようだ。そんなわけでしばらく待っていると……
取出口が開いた。
昼を少し過ぎていたのもあってか、店内に客は私1人。まだ新しいのか、机など細部も綺麗でスッキリしたものだ。また、キッチンスペースがないため店内は広々している。
・こっちの方が好きな人も多そう
ちなみに、私が注文したのは豚肉そば。食べてみると、甘めのつゆがコク深い。レンチンを想像する見た目なので、風味はあまり期待してなかったけど、意外にもそばの風味がしっかりしている。
その上で、柚子胡椒の香りがきいているので、ちょっと高級感まで感じた。思ったよりウマイ。
ガチで無人駅そばだった『セルフ駅そば』。登場時のテレ朝の記事によると、この自販機はアメリカ・シリコンバレーにあるベンチャー企業が開発した販売機なのだそうな。風情を重視する駅そばマニアはさて置き、従来の駅そばよりゆったり食べられるこちらの方が好きという人も多いかもしれない。
・今回紹介した店舗の情報
店名 セルフ駅そば 上野常磐ホーム店
住所 東京都台東区上野7-1-1 JR上野駅
営業時間 月～金6:00～23:00、土6:00～22:30、日6:30～22:00（なくなり次第終了）
定休日 無休
参考リンク：テレ朝NEWS
執筆：中澤星児
Photo：Rocketnews24.
