売り上げは5年で100億円! 悪質リフォーム業者の親玉「スーパーサラリーマン」の“金満”ド派手生活と勧誘術
悪質リフォーム業者の親玉は、「スーパーサラリーマン清水」と名乗り、4500万円のランボルギーニを乗り回すなど、ド派手な生活ぶりをSNSにアップしてアピールしていた。
急拡大リフォーム市場でトラブル…「不明瞭な金額」「工事の質のバラツキ」に不満の声
無許可で高額な屋根の修繕工事の請負契約を結んだとして、警視庁暴力団対策課は10日、リフォーム会社「匠」の実質経営者だった清水謙行(49)、同社元代表の石井匠(45)両容疑者ら男4人を建設業法違反の疑いで逮捕した。
清水容疑者は自らがトップの「清水会」と称するリフォーム業者グループを立ち上げ、複数の会社を運営していた。会長の清水容疑者の下には専務や係長がおり、多い時には約150人のメンバーが在籍。5年間で約100億円を売り上げ、清水容疑者は納税後、約7億円の大金を手にしていたという。
その手口はこうだ。
アポインターと呼ばれる社員が一軒家に飛び込み営業し、「近くで工事をしていたらお宅の屋根が壊れているのが見えた」と住民に声をかけ、「点検」を口実に屋根に上がる。幹部が直接顧客のもとを訪れ、「修理が必要です」と言って請負契約を結んでいた。
建設業法では500万円以上の工事契約は、国交省や都道府県知事の許可が必要だが、清水容疑者らは許可を得ずに神奈川県の2つの住宅で屋根や外壁など、それぞれ530万円と693万円の工事を請け負っていた。
「工事代金が500万円未満の場合は許可が不要なため、悪質業者が参入しやすく、本当に工事が必要だったのか、終了してしまうと検証のしようがなかった。警視庁は先月26日、不必要な工事を持ち掛けたとして、匠の元社員6人を詐欺未遂で逮捕。一般の工務店は7、8割が工事費で残りが利益というケースが多いが、匠の場合、35%の工事費に対し、利益は65%と法外な費用を請求していたことが判明した」(捜査事情通)
清水容疑者本人は捜査の手が伸びていることを察知したのか、昨年2月ごろに引退を宣言し、清水会を解散。ネット上では<アカウントが消えた>と話題になっていた。
清水容疑者はSNSで札束と高級腕時計を見せびらかし、<そこらへんのサラリーマンの生涯年収ぐらいを1年間で納税している。3億円ぐらい>とドヤ顔で自慢。そんな清水容疑者に憧れを抱いたフォロワーたちを実行役として勧誘していた。
先月18日にも同じような「点検商法」の手口で高額なリフォーム工事を契約させたとして、「牛飼」を名乗る実質リフォーム会社オーナーの男が京都府警にパクられたばかり。
牛飼もスーパーサラリーマン同様、SNSで高級外国車と現金を見せびらかしていたが、どんなオツムをしているのか。