【京都国宝】2025年新たに指定『琵琶湖疏水施設』5か所☆南禅寺水路閣~インクライン他
汁物大好きな三杯目 J Soup Brothersです!FU~FU~☆彡今回は2025年新たに国宝指定の『琵琶湖疏水施設』5か所をご紹介します!近代土木建造物としては日本初の国宝指定となり、注目を集めています。
2025年国宝指定に☆近代土木建築としては日本初の国宝指定
京都市と滋賀県大津市を結び、明治時代に整備され、水運、電力など近代産業の発展に寄与した水路『琵琶湖疏水』。今も地元民の暮しに寄り添い、疏水沿い散策道は四季折々でその景観を楽しめる憩いのスポットでもあります。
2025年5月、琵琶湖疏水施設が国宝・重要文化財指定されることに。近代土木構造物としては初の国宝指定で、その施設は五つ。南禅寺の境内にあるレンガ造りの水道橋『水路閣』、蹴上にある傾斜鉄道『インクライン』、京都と滋賀を繋ぐ三つの隧道(ずいどう:トンネル)。いずれも明治時代1888~90年につくられた施設で、さらにその関連施設24か所は国の重要文化財に指定。
今回は『そすいさんぽ』を基に、国宝指定された施設中心にご紹介します。
まず『そすいさんぽ』とは、文化庁所管「日本遺産(Japan Heritage)」認定でされた琵琶湖疏水施設を中心に、その歴史的魅力や特色を歩いて楽しむ、2023年に整備された散策コース。
そすいさんぽコースは「大津-鴨川コース」「鴨川運河コース」「疏水分線コース」で全3種類あり、そのうち今回国宝指定された5つの施設『南禅寺水路閣』『インクライン』『琵琶湖疏水第一、第二、第三隧道』は「大津-鴨川コース」にあり、以下の通りになります。
①南禅寺水路閣
南禅寺水路閣は、琵琶湖疏水の分線として、琵琶湖の水を京都市内へ運ぶために建てられたレンガ造りのアーチ型水道橋。明治21年(1888年)に建てられ、土木技術者・田辺朔郎設計による建物。全長約93.1m、高さ約13m、幅約4.06m、水路幅約2.4mの歴史的建造物は、南禅寺境内の中でも異彩を放ちつつ、四季折々で景観を楽しめる圧倒的存在感で、観光客にも人気のスポット。
②インクライン
明治22年(1889年)に琵琶湖疏水の一部として建設され、昭和23年(1948年)まで使用されていた歴史的な傾斜鉄道『インクライン』。船のまま水運と陸運を可能にした全長約582メートル、当時の世界最長の傾斜鉄道。その石畳、廃線跡は今も季節ごとに観光客でにぎわうスポットで、特に桜シーズンにはそぞろ歩きする観光客多数。
さらに、そのインクライン下にあるトンネル『ねじりまんぽ』は、アーチ部を斜めにねじって積まれた「斜拱渠(しゃきょうきょ)」で、コンクリート構造物が発達する大正時代以前に建てられた歴史的建造物。レンガ造りアーチをねじることで、その強度を増す構造に。
③琵琶湖疏水第一隧道
京都市と滋賀・大津市を結ぶ疏水トンネル『琵琶湖疏水第一隧道』。明治23年(1890年)に建設され、東側は珍しい開閉扉になっており、扁額には初代内閣総理大臣・伊藤博文の揮ごう。西側の扁額には無鄰菴の施主、初代内務大臣・山縣有朋の揮ごうで埋められています。
④琵琶湖疏水第二隧道
京都・山科にある『琵琶湖疏水第二隧道』西側。明治21年(1888年)に建設され、扁額は西郷従道の揮ごう。
⑤琵琶湖疏水第三隧道
山科から蹴上に抜ける『琵琶湖疏水第三隧道』東側。明治22年(1889年)に建設され、扁額には第4・6代内閣総理大臣・松方正義の揮ごう。
国宝めぐりには散歩コースも整備され、より身近に体感することができ、特に歴史的建造物好きな方には興味深い国宝です。ご参考に。