“5歳から一生使える絵本”を読んだ息子の「いのちってなに?」にドキッ!親子で一緒に読んでみて
子どもだけでなく大人も楽しめる絵本を、絵本セラピスト協会認定「大人に絵本ひろめ隊員」、そして2児の母でもある、HBCアナウンサーの堰八紗也佳(せきはち・さやか)がご紹介します。
今回ピックアップするのは、“5歳から読めて一生使える”という「防災」の絵本!
子どもたちの命を守る“35の防災ルール”をまとめた絵本です。
我が家の5歳の息子はどのくらいルールを理解できるのか…実証実験として一緒に読んでみました!
きっかけは、エンケンの活動
「札幌・北海道の演劇エンタメ文化の魅力を発信したい」
「演劇エンタメ文化に携わる人たちの取り組みを広く発信したい!」
そんな思いをもったHBCアナウンサー有志が中心となって、7月から活動をスタートした「HBC演劇エンタメ研究会(通称“エンケン”)」。
Sitakkeでも、「#HBC演劇エンタメ研究会(エンケン)」として、北海道の演劇・エンタメ業界の魅力を“体当たり”で発信する記事をつづっています。
▼エンケンの活動記事はこちら
私はこのエンケンの「会長」。
メンバーと一緒に、Sitakkeで連載中の漫画に声をあてる“ボイスコミック”に挑戦しています!
▼ボイスコミック「こころの防災」
題材は、元自衛隊員のヤマモトクミコさんが、約10年間の自衛隊としての活動・結婚・妊娠・子育ての経験を通して伝えたい「防災」をテーマに描いている、Sitakkeオリジナルコミック(全22話)です。
▼連載|東日本大震災から学ぶ~元自衛隊員が描く“こころの防災”~
私も第1話~第3話でヤマモトさんを演じています。
サラッと読めるのに深い学びが多く、改めて防災に対する“心構え”や“備え”について考えさせられます。
第10話の中では、“ヤマモトさんの4歳の娘さんが実際に読んでいる”という防災絵本の表紙が掲載されていました。
私も「これはぜひ読んでみたい!」と思い、絵本の現物を手に取りました。
我が家の5歳の息子は、保育園で定期的に避難訓練も行っているようですが、防災絵本からどんなことを感じるのでしょう。
『一生つかえる!おまもりルールえほん ぼうさい』(Gakken)監修・山村武彦/絵・the rocket gold star
★★5歳から読めて長く使える防災の絵本★★
災害新時代に子どもたちの身を守るための35個の防災ルールを絵本感覚で楽しく教えられる本です。防災に対する心構えや、実際に災害が起きたときにとるべき行動をやさしいイラストでまとめています。すごろく風ルールチェックリストや、防災ポーズ集や非常持ち出し袋持ち物リストなど保護者にとってもためになる情報も掲載。(引用:学研出版サイト)
「いのちってなに?」ストレートな質問にドキッ
5歳から、一生使える?!本当にそんなお得な絵本があるのでしょうか……。
絵本の冒頭には『35のおまもりルールをしっておこう。じぶんのいのちをじぶんでまもるために!』と書いてあります。
読んだ息子から最初に出てきた質問は、「いのち、ってなに?」でした。
確かにね…。言語化するって難しい!
「生まれてきたら、いつかはみんな死んじゃうの。そのひとつしかない心臓のことだよ」と伝えると、ちょっと寂しそうな顔をしながらも「うん」と答えた息子。
一瞬「間違ったことを教えてしまったらどうしよう」と戸惑いましたが、当たり前のことについて真正面から向き合い、改めて考えてみる機会となりました。
他にも「ぼうさい(防災)」や「さいがい(災害)」など、子どもには聞き慣れない用語がいくつか出てきますが、イラストを見れば意味を理解できているようでした。
会話しながら読み進めるスタイルもおすすめ!
この防災絵本は、ただ文章を読み上げるのではなく、自分の生活環境に合わせて、子どもと話し合ってみることが大切だと思います。
たとえば、我が家ではこんな会話が。
“家族の集合場所を決めておこう”というルールについては具体的に場所を決めてみました。
私「〇〇公園にしようか。」
息子「わかった!」
“閉じ込められたときは音や光で助けを呼ぼう”というルールについては家のどんなものが使えるかも話してみましたよ。
息子「うちのおもちゃ箱にあるタンバリンでもいいの?」
私「いいね!」
“火事が起きたらハンカチを口と鼻にあて、しゃがんで避難しよう”というルールについては、白石区にある札幌市民防災センターで挑戦した「煙避難体験コーナー」のことも思い出したようです。
息子「これ、知っているよ!やったことあるよね!」
こんな風にぜひご家庭でコミュニケーションを取りながら読んでみてください。
最後には子ども心をくすぐる、すごろくのような「おまもりルールチェックリスト」も付いているので、ルールのおさらいもしやすいです。
ルールを読み上げるたびに、「はいっ!」と良いお返事をしてくれました。
大人の私も勉強になったルールが、いくつもありましたよ!
防災用品に「心のセルフケア絵本」
ヤマモトさんの漫画を読んで特に私の印象に残っているのは、“心の防災”のために「お守り本」があると良いということ。
防災リュックの中に普段から読んでいた本などを入れておくと、精神的なお守りになってくれるというのです。
しかも、子どもが好きな「絵本」も検討してみると良いとのこと!自分の心を大切にする“セルフケア絵本”とも呼ばれています。
私は、“ときに絵本は生きる力を与えてくれることもある”と考えています。
そういう意味では、“災害時こそ絵本の存在は大きい”かもしれません。
あなたにとってのセルフケア絵本は、何ですか?
私は『だいじょうぶ だいじょうぶ』(講談社)です。
防災リュックに忍ばせておこうと思います。
▼頑張った新生活スタートからひと息…「ナンセンスの神様」の絵本で頭をからっぽに!心が軽くなる絵本2選
【参考】
●地震発生時、小さな子ども2人を連れて避難するなら……準備しておくべきことは?|元自衛隊員が描く“こころの防災”#番外編②
●いまこそ、防災グッズの見直しを!|東日本大震災から学ぶ、元自衛隊員が描く“こころの防災”#10
●札幌市民防災センター
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「連載コラム・今月の絵本通信」
文|HBCアナウンサー 堰八紗也佳
HBCラジオ「清かなる朗読」(月曜あさ4時30分~)、Instagramも更新中!
編集:Sitakke編集部あい