透明な卵を産むサメ? 国内初となる<サラクワスウェルシャーク>を展示【茨城県大洗町】
サメの飼育種数日本一のアクアワールド茨城県大洗水族館は、4月1日よりサラワクスウェルシャークの成魚と卵の展示を開始することを発表しました。
サラワクスウェルシャークは<透明な卵を産むサメ>であり、本種の展示は国内初だそうです。
サラワクスウェルシャークは国内初展示
サラクワスウェルシャーク(Cephaloscyllium sarawakensis)はメジロザメ目トラザメ科ナヌカザメ属に分類されるサメで、西部太平洋からインド洋の水深100~150メートルに生息しています。
日本近海では、サラクワスウェルシャークに近縁のナヌカザメ(Cephaloscyllium umbratile)が浅海から水深450メートル程に生息。ナヌカザメが全長1メートル程になるのに対して、サラクワスウェルシャークは成長しても全長40センチ前後だそうです。
透明な卵を産むサメ
サラクワスウェルシャークは、危険が迫ると海水を飲み込んで腹部を膨らませて身を守る習性を持ち、英名の「スウェル(日本語で膨らむという意味)」はこの生態に由来しています。
このような変わった習性を持つサラクワスウェルシャークですが、本種最大の特徴はガラスのように透き通った透明な卵を産むことです。
透明な殻をもつ理由は、卵をサンゴなどの背景に溶け込ませ、捕食者から見つかりにくくするためとも考えられているようですが、詳しいことはまだ不明だとか。
アクアワールド茨城県大洗水族館では、2月下旬にサラクワスウェルシャークの成体と卵を入手。安定した飼育が可能になったことから、現在開催中の「超サメ展~シャークダディ第2研究所~」で紹介する運びとなったようです。
アクアワールド茨城県大洗水族館のサメ展示種数は53種に
今回、サラクワスウェルシャークの展示により、アクアワールド茨城県大洗水族館でのサメ展示種数は53種となりました。
本種の国内初展示と先日発表されたシロワニの3度目の繁殖成功を受け、同館は「超サメ展~シャークダディ第2研究所~」の開催期間を5月6日まで延期します。
詳しくは、アクアワールド茨城県大洗水族館公式ホームページ内のニュースページで確認できます。
この機会に珍しいサメとその卵を見に行ってはいかがでしょうか。
※2025年3月28日時点の情報です
(サカナト編集部)