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保倉川放水路計画で津波対策などの新部会設置へ 能登半島地震踏まえた住民の被害懸念の声受け

上越タウンジャーナル

保倉川放水路など関川水系の治水対策を検討する有識者会議「関川流域委員会」は、津波対策や放水路を核としたまちづくりなどを検討する部会を新たに設置することを決めた。能登半島地震で関川を津波が遡上(そじょう)し浸水被害が発生したことから、地元住民から放水路整備による津波被害を懸念する意見が寄せられていた。

新たな部会の設置は、2024年7月3日に上越文化会館で開かれた会合で国交省高田河川国道事務所が提案し、承認された。

《画像:津波対策などを検討する新たな部会の設置が承認された関川流域委員会》

同事務所は昨年12月に保倉川の水を日本海に放流する保倉川放水路の具体的なルート図を公表し、放水路整備を盛り込んだ関川水系河川整備計画の変更原案を示した。当初は2023年度内に整備計画を変更する予定だったが、元日に能登半島地震が発生。1月末まで実施したパブリックコメントには、「放水路は大規模な津波を予想したものになっているのか」など、住民から津波被害を懸念する声が相次いだ。

このため整備計画の変更を1年遅らせ2024年度内とし、河川や地震、津波、まちづくりなどの学識経験者ら9人で構成する「保倉川放水路治水対策・防災まちづくり検討部会」を設置することにした。部会は避難経路や津波避難タワーなどの防災施設の整備や、放水路の最終的な形状、放水路を核とした道路網やまちづくりなどについて検討し、住民や関係団体の意見を聞きながら合意形成を図り、防災まちづくり案をまとめる。年内には初会合を開催する。

同事務所の桶川勝功副所長は「津波や地震に対する意見が多く、一度立ち止まって地元の懸念に対して対応していく必要がある。 住民の意見を踏まえて、放水路を作る時にどういう施設が必要なのか、計画検討の熟度を上げていきたい」と話した。

同事務所のシミュレーションによると、新潟地震(1964)や日本海中部地震(1983)の津波など数十年から百数十年に1度の比較的発生頻度の高い津波は放水路を越えた浸水は発生しないが、数百年から千年に1度の発生頻度は低いものの発生すれば甚大な被害をもたらす津波では、放水路の周辺で浸水被害が発生し、浸水面積は約95ha増加するとされている。

第26回 関川流域委員会 – 高田河川国道事務所( https://www.hrr.mlit.go.jp/takada/iinkai/river/sekikawa/sekikawa_iinkai/10769/index.html )

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