冬の主役たち バスケットボール女子 ポジティブオーラ全開で王者倒す 末永瑠奈(明豊3年) 【大分県】
全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)に出場する明豊のエースでキャプテンの末永瑠奈。昨年のウインターカップ出場を皮切りに、全国高校総体や皇后杯全日本選手権ブロック予選、九州のU18日清食品リーグ九州ブロック、さらには国スポ九州ブロックの成年女子代表チームに高校生として唯一選ばれるなど、貴重な経験が財産となっている。
末永の武器は、鋭いドリブルからの体幹の強さを生かしたレイアップ。身長160cmは全国レベルでは小柄だが、迷いなくゴールを目指す姿勢は相手の脅威となる。3年生になってからはジャンプシュートや3点シュートの成功確率を高め、スピードの強弱のつけ方、相手との駆け引きを覚えてプレーの幅は広がった。杉山真裕実監督は「自分のスピードを信じてアタックしてほしい」と真っ向勝負に期待する。
負傷しても果敢にアタックする末永瑠奈
末永自身も自分の強みを心得ている。ウインターカップ県予選決勝では、ファーストショットを決め、「チームに勢いを与えることが自分の役割」と積極的にシュートを打った。第1クオーターで唇の下を切り、出血が止まらなかったがひるむことなく、「逆に燃えた」と血気盛んに鋭いドリブルでアタックした。豪快にして陽気、ポジティブオーラを全開でチームを勝利に導くキャラクターが唯一無二の存在として際立つ。
ウインターカップでは、1回戦で山形中央、勝てば2年連続高校タイトル3冠に王手をかける京都精華学園と対戦する。末永は「組み合わせが決まる前に(これまで対戦したことのない)東北のチームと絶対王者の京都精華と対戦したいってみんなで話したら本当になった。めちゃめちゃ楽しみ」と悲愴(ひそう)感は全くない。バスケットボール漫画「スラムダンク」で主人公のチームが2回戦で日本一のチームと対戦し勝ったイメージと重ねて、「京都精華はワタシが倒す!」と宣言した。
「ウインターカップで1試合でも多く仲間とプレーしたい」と語った
(柚野真也)