なぜAKATSUKI JAPAN(アカツキジャパン)? バスケ日本代表の「愛称のヒミツ」
バスケットボール日本代表の愛称、AKATSUKI JAPAN。これにはどのような意味があるのでしょうか。元バスケ日本代表で、2024年度3x3女子日本代表のサポートコーチを務める伊集南さんに、AKATSUKI JAPANにまつわるあれこれを伺いました。合わせて代表ユニフォームについても最新情報をお伝えします!
なぜ、AKATSUKI JAPAN(アカツキジャパン)?
▼ INDEX
#1 AKATSUKI FIVEからAKATSUKI JAPANへ
#2 AKATSUKI に込められた思い
#3 ジョーダン ブランド ユニフォームの発表も
#4 パリオリンピックのユニフォームは?
日本代表といえば、競技によっては愛称が付けられていますよね。
例えばサッカーは男子がSAMURAI BLUE、女子がなでしこジャパン、野球なら男子は侍ジャパン、女子はマドンナジャパンなどがあります。
意外なのがバレーボール。男子は「龍神NIPPON」、女子は「火の鳥NIPPON」の名で約15年間親しまれていましたが、2024年4月にどちらも廃止が発表されました。今後は特に愛称を付けず、日本代表とするのだそうです。
#1 AKATSUKI FIVEからAKATSUKI JAPANへ
ー 愛称のある競技のなかで注目したいのが、近年人気の高まっているバスケットボールです。AKATSUKI JAPAN(アカツキジャパン)という愛称が付けられていますね。
伊集さんこの愛称がスタートしたのは2022年です。それまでは、AKATSUKI FIVEという愛称でした。日本バスケットボール協会(JBA)によると、AKATSUKI JAPANには5人制や3人制、男女など様々なカテゴリーにとらわれず、心をひとつにしてどのチームも応援していただきたい、という思いが込められているとのことです。私は3x3のサポートコーチをしていますが、この名称変更により確実に一体感が生まれたと思いますね。
#2 AKATSUKI に込められた思い
AKATSUKIとは暁のことです。暁は夜明けや明け方、夜半から夜が明ける頃までを言います。陽が昇る様は、日の丸にも通じますよね。
そこから日本を象徴するモチーフということで、世界に挑戦する日本代表に「日の出の勢い」をもたらし、「バスケで日本を元気に」していく、日本を明るく照らす存在になることを目指すという意味が込められているそうです。
「闇深ければ暁近し」という言葉があるように、日本が大きな壁に向かって挑むということを表現できている素敵な言葉だと思います。明けない夜はない、という意味にも取れますね。
#3 ジョーダン ブランド ユニフォームの発表も
ちなみにこの時は愛称とともに、ジョーダン ブランドの新ユニフォームも発表されました。
その前はいわゆる普通のNIKEでしたが、引き続きNIKE傘下とは言え「バスケットボールの神様」とも評されるジョーダンの名を冠したブランドのものとなったのです。
このことでよりいっそう選手のポテンシャルやファンの方々の応援してくださるモチベーションが高まったような気がします。選手だけでなく、スタッフも誇りを持って着用しています。
憧れのブランドのユニフォームを身につけたい人が増えていくのは素晴らしいことだと思います。
#4 パリオリンピックのユニフォームは?
パリオリンピックもジョーダン ブランドのユニフォームでした。赤ベースと白ベースの2種類があり、赤は差し色に白と黒が、白にはそれらにピンクがプラスされていました。
共通するのは、ウエスト部分にあるグラフィックです。バスケットボールと地球をイメージしたものが描かれています。
馬瓜エブリン選手や渡邊雄太選手などが実際に身につけて出席したユニフォーム発表会を見た時や、これらを身に纏って躍動する選手たちを応援を思い出しても、すごくカッコ良かったです。
さらに余談ですが、フランス代表もジョーダン ブランドのユニフォームでした。そして、エムバペ選手の移籍で話題になったプロサッカークラブ、パリ・サンジェルマンFCも同ブランドのユニフォームになりました。競技を超えて、愛されているブランドと言えますね。
AKATSUKI JAPANのプレーとともに、ユニフォームもぜひ注目してください。
教えて伊集さん!バスケットボール特集
監修:伊集南(いじゅ・みなみ)さん
沖縄県出身。NBAに魅了されて中学からバスケをはじめ、糸満高等学校卒業後、筑波大学ではインカレ優勝、ユニバーシアード日本代表にも選出。卒業後はデンソーで活躍、3x3日本代表に選出。引退後は同社に嘱託社員として在籍しながら2025年度3×3女子日本代表チームのコーチに就任。ほか、3x3代表部会、3x3委員会に所属、Wリーグの理事も兼務。