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タコス、スペアリブにチリコンカン!博多の絶品“テクス・メクス”で気分上々(福岡市・博多区)

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博多区 チリ ダイニング タコス

メキシコスタイルや創作スタイルなど、タコスにもさまざまなタイプがありますが、今回はテキサス州で発展したアメリカ風メキシコ料理「Tex-Mex(テクス・メクス)」を楽しめる一軒をご紹介します。

やって来たのは博多区上牟田、国道112号線沿いの交差点側に店を構える「CHILI DINING」。地下鉄・東比恵駅から徒歩10分ほどの場所に位置し、サボテンカラーの看板と鮮やかなブルーの扉、そしてロングホーンヘッドのネオンサインが目印です。

外観も内観も賑やかな雰囲気で、フロアには厨房から届くおいしそうな香りが漂っています。ここは、東区奈多にある「テクス・メクス」の老舗「チリジョー」仕込みのタコスや料理を味わえるお店。「チリ」は直訳すると「唐辛子」ですが、本場で店名に「チリ」を冠していれば、それはテクス・メクス店の証なのだとか。

オーナーの丸山大輔さんが笑顔で迎えてくれました。丸山さんは19歳でカナダへ渡り、カルガリーでは牧場仕事、トロントではツアーコンダクターのバイトをしてお金を稼ぎ、アメリカ各地を放浪。
ある時はヒッチハイクでテキサスを周り、またある時はインディアンの居住区に近づいて捕まり“チャーチ(神聖な教会)”に連れていかれる(!)など、何ともワイルドな経験の持ち主です。やがて帰国し、外資系の運送会社へ就職して、12年ほどは長崎県の佐世保基地エリアを担当していたと言います。

店舗より提供:カナダ・カルガリーにて

「音楽のためにカナダへ渡ったはずが1カ月でスッカラカンになり、牧場で働くことになったのですが……。英語が話せないから、牛や馬、犬も言うことを聞いてくれないんですよ。カルガリーはカウボーイの街で、毎年7月には世界最大級のカウボーイの祭典「カルガリー・スタンピード」が開かれるんです。牧場は民宿も兼ねていて、“牧場仕事ができないならカウボーイの食事係になれ”と厨房に回され、そこで生まれて初めてのテクス・メクスに出合いました。あの時は嫌になる程、チリコンカンの大鍋を混ぜ続けたなぁ(笑)」。

店舗より提供:写真右は東区奈多「チリ・ジョー」

「運送会社時代にも世界各国を巡り、一時はギリシャ料理の店を出したいと修業をしたこともあったのですが、ある時、昔からお世話になっていた『チリ・ジョー』のマスター・大貫さんにこう言われたんです。『お前はギリシャ語を話せるのか?それよりも自分の経歴や経験を生かした方がいい。俺が教えるからテクス・メクスをやらないか?』って。その言葉にハッとして、自分の進むべき道はこれだと心が決まりました」。

そうして丸山さんは「チリ・ジョー」で修業を重ね、2010年に独立。メニューには30年近くアメリカで暮らしていたという大貫さん仕込みのテクス・メクス料理がずらりと並んでいます。数ある中でもまずおすすめしたいのは、人気メニューを一皿に盛り合わせた「コンボ」。今回はクリスピーシェルタコス、ソフトシェルタコス、チリコンカン、メキシカンライス、サラダがセットになった「コンボB」(2145円)をいただきました。

専用の「タコスシェルモールド」を使い、店で1枚ずつ揚げてクリスピーシェルを作るなど、皮へのこだわりはひとしお。そして、それ以上に大切にしているのがタコスの“タネ”(具材)だと言います。

具材の主役は、約1日半かけて煮込み、裂き、味を付けたシュレディッド(細かく裂かれた)ビーフとチキン。牛肉は赤身部位を塊で仕入れて余分な脂をさらに取り除くこと。じっくり煮込んだ肉は指で丁寧に裂き、仕上げに肉の煮汁を含ませて程よくしっとりさせることがおいしさの秘密です。

フラワートルティーヤのソフトシェルタコスはしっとり、コーントルティーヤのソフトシェルタコスはサクッ! 何より、シュレディッドミートのフワフワ、ジューシーな食感がたまりません。

また、2種類のソースも自家製です。たっぷりのトマトやタマネギ、ピーマンなどで作るフレッシュなサルサと、グリーントマト、ハラペーニョなどで作る辛酸っぱいグリーンサルサ、どちらもおいし〜! 両方かけて豪快にかぶりつきましょう。

また、レッドキドニービーンズと牛肉をスパイシーなトマトソースで煮込むテクス・メクスの代表的な豆料理「チリコンカン」と、「メキシカンライス」も名脇役です。チリコンカンにはビーフの煮汁を、メキシカンライスにはチキンの煮汁を加えて炊き上げているそう。アメリカ出身のゲストが「Tastes Like Home」と喜ぶ、どこかホッとする素朴なおいしさが広がります。

「メキシコでは水が貴重なため、肉や野菜を炊いた時の煮汁も余さず料理に使うんです。継ぎ足しながら作っているうちのBBQソースにも、もちろん加えています。アメリカにおけるBBQソースは家庭の味であり、鰻屋さんのタレのように、みんな独自のこだわりやプライドを持っているものなんですよ」と丸山さん。さぁ、その自慢のBBQソースを使ったスペアリブもいただきましょう。

主に背側を使う「スペアリブ」(3本2,145円〜)のほか、よりジューシーで食べ応えのある腹側を豪快に焼き上げた「モンスターリブ」(写真)も見逃せません。

「モンスターリブ」の大きさは仕入れにより多少変動しますが、基本のサイズは600〜700g前後(100g・715円/写真は750g・4,875円)。2〜4人でシェアするのに良いサイズ感です。

BBQソースでじっくりと煮込み、オーブンで優しく火を入れ、仕上げにサラマンダーで表面を焼き上げたモンスターリブのおいしさと言ったらもう! ジャンクそうな見た目に反し、味わいは決して濃すぎることなく、タコスを食べた後でもペロリといけてしまうのが恐ろしい……。

また、フラワートルティーヤの中にメキシカンライス、シュレディッドミート、レタスを詰めたビッグサイズ(約20cm)の「ウエットブリトー」(2,090円)も人気の一品です。上に添えたワカモレ、サワークリーム、サルサもすべて自家製。2種類を混ぜたアメリカ生まれのチーズ・コルビージャックがとろけ、こちらもクセになります。

サラダピザのような一品「トスタダス」や、2種類のトルティーヤで具材を挟む「ダブルデッカー」、オリジナルの「ケイジャンチキン」など、おすすめメニューはまだまだ盛りだくさん。タコスを片手に、ライム・塩と共に楽しむ「テカテ」などのビールやレアなヴィンテージテキーラで乾杯すれば、気分は最高潮に!「

CHILI DINING(チリ ダイニング)
福岡市博多区上牟田3-7-12 福岡アーバンビル 1F
092-481-5012

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