【川崎市高津区】東高津中3年 柳澤孝英さん ボクシング全日本Jr.王者に 男子68㎏級で
武蔵新城のYSボクシング(孫創基代表)に通う柳澤孝英さん(東高津中3年)が、8月4日、兵庫県立武道館で行われた「第12回全日本アンダージュニアボクシング王座決定戦」に参加。中学生男子68kg級で優勝を果たした。
東日本と西日本を勝ち上がった代表選手が戦い、王座を決める今大会。1ラウンド開始直後から攻めの姿勢を貫き、わずか1分21秒で、相手をレフェリーストップに追い込み、試合を決めた。決勝の大舞台でも緊張はなく、ワクワクしながら自信を持って試合に臨めたと振り返る柳澤さん。優勝という結果について「率直にうれしい」と語った一方で、「戦い方が雑だったので、もっときれいでうまいボクシングがしたい」と今後への思いを口にする。
悔しさバネに
5歳から習う極真空手の技術向上のため、小6の時にボクシングを始めた。空手で培った身のこなしのおかげで、利き手とは反対のサウスポーを選択した際も、苦労なく始められたと明かす。「比較的短い競技歴でも活躍できるのは、間違いなく黒帯(少年部)の実力を持つ空手のおかげ」と孫代表は太鼓判を押す。現在は、孫代表の勧めで二つのボクシングジムを掛け持ちするほか、元日本チャンピオンの黒田雅之さんにも、個別指導を受け技術を磨いている。
今年3月に行われた全日本大会では、前回大会の王者と1回戦で対戦し敗れる結果に。「負けたのが悔しかった」と当時を振り返る。周囲のトレーナーらが勝つための課題として口をそろえたのは「体力づくり」だった。助言を受け、大会終了後から毎朝3Kmのランニングを欠かさず実施。今大会の東日本予選決勝では、最長の3ラウンドにわたる試合となったが、最後まで粘り強く戦い勝ち抜いた。「前の自分だったら、ここまで戦えていなかった。これまでの練習の成果を実感できた」と笑顔で語る。
今後の目標は、ボクシング部のある高校に進学し、インターハイで優勝すること。そして、将来の夢は世界チャンピオンだと明かす。「日本人に重い階級は難しいという風潮があるが、自分がその壁を越えたい」と目を輝かせた。