ビーコン式で解く! TOEIC(R) の文法・語彙難問ドリル –– 「前置詞」vs「接続詞」問題【ラジオビジネス英語】
TOEIC® L&RテストのPart 5では、4択の穴埋め問題形式で文法や語彙の知識が問われます。ハイスコアを獲得するには、上級者の苦手なポイントに的を絞った難問対策が有効です。英語力の底上げとスコアアップが同時に実現できるビーコン式メソッドで、ハイスコアを達成させましょう。
今回は、主に前置詞と接続詞が選択肢に並ぶ「前置詞」vs「接続詞」問題。前置詞と接続詞の文法的な役割の違いを整理しておくことが大切です。TOEIC®では、前置詞は名詞(句)を、接続詞は節をつなげるということを覚えておきましょう。選択肢には副詞が並んでいることもありますが、副詞には語句や節を直接つなぐ役割はありません。
「前置詞」 vs 「接続詞」問題
次の英文の空所に入る最も適切なものを(A)~(D) から1つ選びましょう。
※英文の訳と解答解説は、問題3の後に掲載しています。
1. ------- the keynote speech, announcements were made to inform attendees of a schedule change.
(A) Following
(B) Meanwhile
(C) Due to
(D) Providing
2. TrustField Corporation was awarded a prize for its new software ------- developing a platform to enhance data security.
(A) if
(B) then
(C) despite
(D) while
3. ------- the increased interest in historic buildings in the area, the city council decided to run a tourism promotion campaign.
(A) When
(B) Instead of
(C) In light of
(D) However
英文の訳と解答解説
1.正解(A)
基調講演に続いて、出席者にスケジュールの変更を知らせるアナウンスが行われました。
解説 空所の後ろには冠詞のtheから始まる名詞句が続いているので、空所には前置詞の働きを持つ語句が入る。正解候補は(A)と(C)の2つ。カンマ以降は「出席者に~を知らせるアナウンスが行われた」という意味なので、文意より適切なほうを選ぶ。「基調講演」のあとに「アナウンスが行われた」と考えると自然な話の流れになるので、出来事の時系列を表す(A)「~に続いて」が正解。
(C)は「~が原因で」の意味。(B)「その間に」は副詞、(D)「もし~ならば」は接続詞。
2.正解(D)
TrustField 社は、データセキュリティを高めるためのプラットフォームの開発中に、同社の新しいソフトウェアに対する賞を受賞しました。
解説 空所の後ろには動詞のing形が続いているため、これを動名詞と考えて前置詞の(C)「~にもかかわらず」を入れることもできるが、内容的に不自然である。そこで、空所の後ろに〈主語+be動詞〉が省略されている可能性を考える。主節の主語を代名詞のitで受け、動詞wasを補って考えると、空所の後ろは「TrustField社がデータセキュリティを高めるためのプラットフォームを開発していた」という内容を表していることがわかる。よって、自然な話の流れとなる(D)「~している間に」が正解。
(A)「もし~ならば」も接続詞であり、whileと同様に〈主語+be動詞〉を省略することができるが、文意が通らない。(B)「それから」は副詞。
3.正解(C)
その地域の歴史的建造物への関心の高まりを考慮して、市議会は観光促進キャンペーンを実施することに決めました。
解説 the increased interest in historic buildings in the areaで「その地域の歴史的建造物への関心の高まり」という意味。名詞句が続いていることから、空所には前置詞の働きを持つ(B)「~の代わりに」か(C)「~を考慮して」が入るとわかる。「関心の高まりを考慮して、観光促進キャンペーンを実施することに決めた」と考えると、カンマ以降の節と論理的につながる文となるので、(C)が正解。
(A)「~するときに」は接続詞、(D)「しかしながら」は副詞。
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※L&R means LISTENING and READING.
Media Beacon (メディアビーコン)
1999年創業。語学に特化した教材制作会社。TOEIC®、英検®、TOEFL®をはじめとする英語の資格試験から、子供英語、中学・高校英語、英会話、ビジネス英語まで、英語教材全般の執筆・制作を幅広く行う。著書に『TOEIC® L&R TEST ハイスコア獲得最強英単語』(ベレ出版)、『TOEIC® L&R TEST Part 7の鬼退治』(Gakken)などがある。YouTube「ビーコン イングリッシュ チャンネル」・公式LINEにて、英語学習に役立つ情報を配信中。
■「NHKテキスト ラジオビジネス英語 2025年8月号」より
■文 Media Beacon