“この伊織…死力を尽くしてお支えする所存でございます!”──『名探偵コナン』大岡家の執事・伊織無我の情報まとめ|登場回一覧や人物像、気になる過去なども解説
『名探偵コナン』は、週刊少年サンデー(小学館)にて1994年より連載中の青山剛昌先生が描く人気推理漫画。TVアニメシリーズは長きにわたり親しまれ、劇場版も大ヒットを記録しています。
数々の人気キャラクターを生み出してきた本作で、大岡家の令嬢である大岡紅葉に仕える執事・伊織無我もまた目を引く存在。過去や意外な人物との繋がりが徐々に明かされ、ますます注目を集めています。
本稿では、そんな伊織無我の情報をまとめてご紹介。登場回一覧や人物像、気になる彼の過去なども解説していきます。
※本稿には、『名探偵コナン』の一部ネタバレが含まれます。
【写真】『名探偵コナン』伊織無我の情報まとめ|登場回一覧&過去も解説
伊織無我(いおりむが)の人物像
年齢:30歳
CV:小野大輔さん
京都で大岡家の令嬢・大岡紅葉に仕える執事。紅葉が慕う服部平次を調査する過程で喫茶ポアロにて事件に遭遇し、平次やコナンの前で医療関係者の「和田進一」と偽名を名乗っていたことがあります。
紅葉は幼少期に平次とある約束を交わしたことから“未来の旦那さん”として平次を慕っており、平次の幼なじみである和葉を「葉っぱちゃん」と呼んで宣戦布告。平次を調査した伊織は紅葉のお相手として太鼓判を押し、紅葉の恋を手厚くサポートしています。
公安警察に所属していた過去
少なくとも3年前までは公安警察で、警察庁警備局警備企画課の降谷 零とは顔見知り。聡明さと身体能力の高さをもって多方面で有能ぶりを発揮し、気配を感じさせないことでコナンと平次を驚かせるなど、さすが元公安といった佇まい。潜入捜査の一環で「榊原」の偽名を使っていたことがあります。
警視庁捜査一課管理官の黒田兵衛と対面した際には、黒田が伊織を当時の偽名で呼んだり、伊織が尾行の確認をしていたりと、お互いに当時の癖が抜けないといった話をしています。
伊織無我の登場回一覧&解説
<TVアニメ>
・885~886話「謎解きは喫茶ポアロで」
・916~917話「恋と推理の剣道大会」
・927~928話「紅の修学旅行」
・1024~1025話「大岡紅葉の挑戦状 」
・1135~1136話「大岡紅葉の甘い罠」
〈劇場版〉
第21作『から紅の恋歌』
第27作『100万ドルの五稜星』
885~886話「謎解きは喫茶ポアロで」(原作92、93巻)
伊織のTVアニメ初登場回
伊織のアニメ初登場は2017年4月公開の劇場版第21作『から紅の恋歌』で、TVアニメシリーズとしては同年12月放送の「謎解きは喫茶ポアロで」が初登場。
平次と和葉からイルミネーションを見に行こうとお誘いがあり、蘭と和葉が夕飯の仕度をするあいだコナンと平次は喫茶ポアロへ。すると予約していた米花大学の大学生が来店し、そのうちの一人が長い刺身包丁で背中を刺されるという事件が発生します。
コナン、平次、安室 透が事件の推理をしていると、その場に居合わせていた「和田進一」と名乗る謎の客が百人一首を詠み始め、これが事件解決のヒントに。
その謎めいた人物の正体は大岡紅葉の執事・伊織無我であり、紅葉が慕う平次の調査をしていた伊織は、平次に関して顔立ちも性格も推理力も申し分ないと紅葉に報告。
ちなみに「和田進一」という名前にコナンは最初から違和感を抱いており、明治時代に和訳されたシャーロック・ホームズシリーズのワトソンの和名であることから、蘭もまた偽名であろうと気づいていました。
916~917話「恋と推理の剣道大会」(原作93、94巻)
剣道大会に出場する平次の応援に
全国高等学校春季剣道大会で準決勝まで勝ち進んだ平次は、強敵である京都泉心高校の沖田総司に勝って優勝すると誓います。優勝したら和葉に告白しようと意気込んでいますが、試合開始時間が迫るなかコナンたちと共に殺人事件を解決することに。
紅葉と伊織も平次の応援にかけつけており、サプライズの祝賀パーティーの準備も万全。伊織は、沖田だけでなく優勝候補の鬼丸 猛もかなりの強敵であろうと警戒しており、その鬼丸はわけあって決勝戦を辞退することになります。
927~928話「紅の修学旅行(鮮紅編/恋紅編)」(原作94、95巻)
身体能力の高さも必見
2019年1月に、2週連続1時間SPで放送。本エピソードは新一と蘭に恋の進展が見られる大注目回です。
灰原 哀からAPTX4869の解毒剤をもらい、コナンは一時的に新一に戻って修学旅行で京都へ。そこで新一の母の有希子と知り合いである女優と出会い、暗号を解いてほしいと依頼されます。その後、殺人事件が発生。
捜査が行われるなか、天狗面を着けた謎の集団が現れ、紅葉が襲われそうになった際に伊織が膝蹴りで男を撃退。執事としてあまりにも有能な伊織ですが、物理的な強さにも目を奪われる場面です。
1024~1025話「大岡紅葉の挑戦状 」(原作98巻)
紅葉の願いを叶えるために
蘭の元へ紅葉から新一に暗号を解読してほしいというメールが届き、蘭とコナンが紅葉のもとへ行くと、そこには平次と和葉も呼び出されていました。
平次は新一より先に暗号が解けなかったら紅葉の願い事をきくという約束をしてしまったため、伊織は新一の味方に。また、年に一度のラブリースポットが現れるということで、平次が和葉に告白するであろうことを察知して抜かりなく対策しています。
1135~1136話「大岡紅葉の甘い罠」 (原作102巻)
黒田や降谷との繋がり、伊織の過去に触れる重要回
毛利小五郎と平次がモデルとなった舞台が上演されることになり、コナン、小五郎、蘭は京都へ。コナンと小五郎、平次が舞台の打ち合わせに参加するあいだ、蘭と和葉はスポンサーの厚意でスイーツ巡りをすることに。
スポンサーとは大岡コンチェルンであり、打ち合わせには紅葉もやって来て、さらに“スペシャルなゲスト”として警視庁捜査一課の管理官である黒田兵衛が登場。黒田が大岡家に挨拶に行ったところ舞台の話になり、紅葉に「打ち合わせに顔を出してほしい」と頼まれたのだといいます。
蘭と和葉を乗せて車を運転していた伊織は、その後黒田と対面。車を降りたあと尾行がいないか確認していると、「点検するその癖…まだ抜けてないのか?」と黒田から指摘。今でも尾行がいないか確認することを「点検」する、尾行をまくことを「消毒」するというのだとか。黒田は伊織の昔の潜入先での偽名である「榊原」と呼んでしまい、伊織はその名前で呼ばれると当時を思い出して気が滅入るといいます。
さらに、「奴と会ったらしいな」と降谷 零の話題を持ち出した黒田に、過去の柵を引きずっているようだが悪くないと伊織は返答。伊織の過去に触れる重要回ですが、本エピソードのラストには彼らのそばを黒い車が通り抜け、その車に乗った謎の人物にも注目が集まっています。
劇場版第21作『劇場版 名探偵コナン から紅の恋歌』
伊織がアニメ初登場
TVアニメに先行して『から紅の恋歌』で伊織が初登場。大阪と京都を舞台に、百人一首界を牽引する「皐月会」が絡む事件の謎を追うコナンたちの活躍、そして平次と和葉、平次の婚約者だと主張する紅葉をめぐる恋が描かれます。
関西の事件ということで、大阪府警の服部平蔵や遠山銀司郎、大滝悟郎、京都府警の綾小路文麿が登場。
劇場版第27作『劇場版 名探偵コナン 100万ドルの五稜星』
平次から和葉への告白を阻止⁉︎
北海道・函館にある斧江財閥の収蔵庫に届いた怪盗キッドからの予告状。今回キッドが狙うのは、幕末を生きた新選組副長・土方歳三にまつわる日本刀だといいます。
五稜郭に関連が深い新撰組の土方歳三が登場し、新撰組の天才剣士だった沖田の六代目・沖田総司も活躍。平次と怪盗キッドの対峙や、キッドの真実が明かされる注目作品です。
一方、平次が和葉に告白するのを阻止したい紅葉は、伊織と共に北海道で奮闘。果たして平次の告白は成功するのでしょうか……?
【※原作のネタバレあり】「執事になった理由」
※ここからは、コミック104巻「執事と謎」、105巻「執事とお嬢様」「執事と探偵」の一部ネタバレが含まれます。原作未読の方はご注意ください。
伊織の公安警察官時代が描かれる
2025年8月16日(土)に「執事になった理由(前編)」が放送予定。新幹線の中で事件に巻き込まれた伊織が、公安警察官時代の出来事を思い出す注目エピソード。公安を辞めて執事になった理由に関して、伊織の回想とモノローグにより判明します。
3年前、伊織がまだ公安だった頃。大岡元総理の別荘の警備の下見で訪れた際に大岡元総理の孫である紅葉と出会い、紅葉の言葉をきっかけに公安を辞めて大岡家の執事になりました。
また、警視庁公安部の風見裕也が伊織を見かけた際、警察学校時代の同期がいたような…と降谷に話す場面も。とても優秀で、降谷と同じ部署に配属されたけどもう辞めたらしいとも説明しています。
本エピソードでは他にも気になる要素が描かれていますので、詳しくはぜひアニメもしくは原作でお楽しみください!
伊織無我の声優は小野大輔さん
アニメで伊織無我を演じるのは声優の小野大輔(おの だいすけ)さん。1978年5月4日生まれ、高知県出身。『ジョジョの奇妙な冒険』の空条承太郎役をはじめ、『おそ松さん』の松野十四松役など、人気作品の主役キャラクターを多く演じています。