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イライラするニャ…猫の『ご機嫌が悪いとき』のサイン5選 機嫌をなおしてもらうための対処法も

ねこちゃんホンポ

猫の機嫌が悪いときに見られるサイン5選

猫の気持ちは、ボディランゲージで表現されています。いつも一緒にいるからこそ、できるだけ早く気持ちを読み取ってあげたいですよね。

ご機嫌ナナメな猫には、このようなサインが見られます。

1.しっぽバンバン

猫がイライラしているとき、しっぽをバンバンと床に打ち付けるような動きをすることがあります。機嫌がいいときのしっぽの動きとは明らかに違い、強く、速く、一定のリズムで叩きつけるのが特徴です。

人間でいうと貧乏ゆすりをしたり、ペンのノックをカチカチ鳴らしたりする様子に似ています。「あー、もうイライラする!」「こっちにかまわないで!」とでもいうかのようなサイン。

また、猫がしっぽを強く振るのは、心の中で葛藤しているときにもするため、イライラしていて「怒ろうか、ガマンしようか」と葛藤しているのかもしれません。

2.眉間にしわ

猫は顔の筋肉が少ないので、実際には人間のようにくっきりと縦にしわが寄っているわけではありませんが、機嫌が悪いときには、目と目のあいだ(いわゆる眉間にあたる部分)にギュッと力が入った顔をしていることがあります。

目つきが鋭くなり、目の上の筋肉が緊張したように見えるのが特徴です。同時に口元にもぎゅっと力を入れていれば一目瞭然です。

これはイライラしているときや警戒心を抱いているときに見られることが多く、猫なりの「ちょっと不機嫌」なサインといえるでしょう。

3.噛みつく・叩く

猫が機嫌を損ねているときに、不用意になでたり、ブラッシングしたりすると、突然ガブリと噛みつかれたりパンチをされたりするかもしれません。ケガはしないけれどちょっと痛い、あるいは噛みつくマネだけのときもあります。

猫が噛むという行動は、やめて欲しいという意思表示。不快に感じているものを遠ざけようとして「いまはあっち行ってて!」と訴えているのです。

飼い主に対してだけでなく、手に持っているブラシやおもちゃなどに向けられることもありますが、サッと片づけて退散しましょう。

4.ガツガツ食い

ふだんの食事の様子と違って、猫がやたら荒っぽくガツガツとフードを食べはじめたときは、もしかしたら機嫌が悪い証拠かもしれません。

少し難しい話になりますが、動物行動学では感情と摂食行動の関係がよく知られています。人間と同様に、猫もストレスを感じたときに「食べることで気持ちを紛らわす(情動的摂食)」行動をとることがあります。

ふだんはゆっくり食べる猫が、いつもより急いで食べるような様子が見られる場合、何かのストレスによって機嫌が悪いと考えられます。

イライラやストレスを感じたときに、気持ちを落ちつけようとして食べ物に走るのは、まさに人間の「やけ食い」と似たような行動ですね。

過食傾向があり猫がずっと食べ物を探している場合、持続的な不安や葛藤行動の症状の一つの可能性があると考えられています。また、内分泌疾患などによっても過食傾向になることがあります。今までなかったはずのガツガツ食いが持続される場合は、動物病院に相談してみるのも良いでしょう。

5.慌てた毛づくろい

いつもよりしつこく毛づくろいをしているときは、イライラしていたり、気持ちを落ち着けようとしたりしているサインかもしれません。

そっとしておいてほしいときや、周囲の状況にストレスを感じているときに、前脚やお腹、しっぽのつけ根などを必要以上にペロペロと舐め続けることがあります。

まるで慌てているように動きが早く、舐める時間がいつもより長くなるのが特徴です。この行動が病的になると、舐めハゲや皮膚炎を起こすため、早めに気づいて愛猫のストレス緩和に努める必要があります。

愛猫に機嫌を直してもらうには?

みなさんは、イライラしているときに周りからどのように扱われたいと思いますか?そっとしておいてほしい人もいれば、愚痴を聞いてもらいたい人、あるいは笑って気を紛らわせたい人もいるでしょう。

猫にも同じように個性があるので、機嫌を直してもらうには、その子の性格に合った方法が必要です。

一番無難な方法は、無理にかまおうとしないで、しばらく放っておくこと。猫は基本的に自分のペースで気持ちを整えられるので、距離を保ちつつ、いつも通りに生活しているだけでも、次第に機嫌を取り戻してくれるはずです。

それでも気になる場合は、以下のように猫の性格に合わせた優しいアプローチを試してみましょう。

✔繊細な性格の猫には、猫がひとりになれる環境を与える
✔甘えん坊な猫には、やわらかい声で話しかける
✔食いしん坊の猫には、好きなおやつをさりげなく置いておく
✔おとなしい猫には、近くで音を立てずに静かに過ごす

なでるのは猫の方から近づいてきてからにしましょう。無理に触ろうとすると、かえって逆効果になることもあります。

遊んでほしくてイライラしているようであれば、お気に入りのおもちゃを見せてみて反応を伺いましょう。興味を示すようであれば積極的に遊ぶべきですが、反応が悪い場合に遊びに誘い続けると余計にイライラさせてしまうかもしれないので気をつけましょう。

まとめ

これまで愛猫と暮らしてきて、猫の感情はこんなにも豊かなのかと驚いた人もいるでしょう。猫も人間と同じように喜怒哀楽を感じ、ときにはイライラすることもあります。

猫が言葉を話せるなら、その理由も聞けるかもしれませんが、私たち人間でもイライラしているときに「どうしたの?なんで怒っているの?」と聞かれたら、余計に嫌な思いを感じることもあるでしょう。

猫の感情は長く続くことが少ないため、過度に心配する必要はありません。ただし、同居猫との関係や環境の変化など、明らかにストレスの原因となっているものがある場合は、順に対応していきましょう。


(獣医師監修:唐野智美)

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