静岡県初の取り組みの狙いは? 沼津市役所が週休3日 フレックス制も同時導入
■職員約30人に試験導入 89%がワークライフバランス改善
沼津市役所が4月から「選択的週休3日制」を導入する。1日の勤務時間を他の日に分散することで、休日を増やすという。また、フレックスタイム制も同時に開始する。
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沼津市によると、選択的週休3日制は1週間の総労働時間を維持したまま、週3日の休日を取得できる。市の1週間の総労働時間は38時間45分。1日の勤務時間を午前7時から午後10時までの間で自由に選択し、1日分の労働時間7時間45分を他の日に振り分けて休みを1日増やす仕組みだ。
週休3日を希望する職員は勤務計画の事前提出が求められている。週ごとに活用するかどうかを選択できるという。
沼津市は週休3日制の開始を見据え、昨年5月から今年3月まで職員30人ほどを対象に試験的に実施した。その結果、85%が「良かった」と回答し、89%は「ワークライフバランスが改善された」と答えている。週休3日を体験した職員からの反応が良かったため、来年度からの導入を決めた。
また、沼津市は勤務開始時間を自由に選べるフレックスタイム制も、4月から同時にスタートする。職員に柔軟な働き方を提示する背景にはワークライフバランス向上や人材確保の狙いがある。民間企業と同様、公務員も人手不足に直面しており、志願者増加を期待している。
自治体による週休3日制の動きは全国的に広がっている。千葉県や愛知県日進市が今年度から導入し、今年1月には北九州市が政令市で初めて試験的に実施した。東京都も来年度からフレックスタイム制をより柔軟にし、週休3日が可能になる。その他にも各地で本格導入や試験導入が増えている。
(SHIZUOKA Life編集部)