<私にだけ挨拶しない人>知り合いゼロの小学校。不安な私を毎朝ムシするのは……ナゼ?【まんが】
私はユリコ。一人息子のコウがこの春、小学校に入学しました。通っていた保育園は自宅から少し離れた場所にあるため、同じ小学校に通う保育園のお友達は誰一人おりません。とはいえ、元気いっぱいで社交的なコウにとってはお友達関係を築くのなんてあっという間。その辺のことは心配していないのですが、小学校に入学し、まず不安なことは「登校」。子どもたちだけで歩いて小学校に向かうとなると、最初はやはり不安でしかたないですよね……。
母子ともに誰一人として知り合いがいないなか、コウの小学校生活がスタート。
保育園時代のお友達と離ればなれになってしまったことが不安でしたが、社交的なコウは近所の子どもたちとすぐに仲良くなり、今のところ楽しく、元気に学校に通えているようです。 この地域では登校班があり、6年生が班長さんとなり近所の子どもたち15人を引き連れて登校します。さらに、小学校に入学したばかりの子どものママたち数名で、付き添い登校をしています。 少し遅れてやってきたのは、エイタくんにマヒルちゃんにアヤミちゃん。そしてそれぞれのママたちです。
この親子3人組は、住んでいるマンションも同じで、通っていた幼稚園も一緒でした。ママ同士は「ザ・仲良し」といった様子。それは全然かまわないし、仲良し3人組の輪に入りたい……なんて考えていないのですが、ほぼ毎日登校に付き添い、顔を合わせる仲。挨拶くらいはきちんとしておきたいところです。
エイタくんとマヒルちゃんのママは、確実に挨拶を返してくれるのですが、アヤミちゃんのママは今まで挨拶を返してくれたことはありません。登校班にやってくるときは、エイタくんママ、マヒルちゃんママと一緒に楽しそうに会話をしているにもかかわらず、私が挨拶をすれば「無視」です。最初のころは「ひょっとして聞こえていないのかな?」と思い、大きな声で挨拶をしてみたこともありましたが、やっぱり無視。アヤミちゃんは元気に挨拶をしてくれますし、アヤミちゃんママが気を悪くするようなことをした覚えも一切ないのですが、どうして挨拶を返してくれないのでしょうか……?
やっぱり!あからさまな態度にイラッ「挨拶やめようかな……」
私は別に挨拶を返してもらうために挨拶をしているわけではありません。顔を合わせれば挨拶をするものだと教わってきましたし、それが当たり前だと思うのです。 挨拶を無視され続ける状況は気分が悪いものですし、私だってそんな人には挨拶なんてしたくなくなります。
アヤミちゃんママたちは登校班の最後尾で仲良くおしゃべり中。私には挨拶を返さないのに、ほかのママとは楽しそうに喋っているので、目を疑います。仲のいい人とだけ喋り、ほかの人は拒絶しているようにも感じます。人見知りだとしても挨拶ができないのは違いますよね? アヤミちゃんママには挨拶なんてやめてしまいたい。そんな考えが頭をよぎります。
アヤミちゃんママに挨拶をしないことも考えましたが、子どもには口を酸っぱくして「挨拶はとても大事!」「ちゃんと挨拶をすること」と教えているため、私自身が特定のママにだけ挨拶をしないなんて、そんな姿を子どもには見せられません。ひとまず私は、挨拶の方法を変えてみました。これまで相手の「目」を見て挨拶をしていましたが、アヤミちゃんママに対しては、目を合わさずになんとな~く相手のほうに体を向けて挨拶することにしました。
エイタくんとマヒルちゃんが同時にお休みの日、アヤミちゃんママに挨拶をしたのですが、やはり挨拶はありませんでした。会釈すらありません。完全に「無視」確定です。
挨拶は社会人の基本です。大人になって仕事をするようになり、挨拶を大切にしていない人ほど、なぜか仕事もできないように私は感じるのです。なぜ気持ちよく挨拶できないのでしょうか。たったひと言「おはようございます」と言えばいいだけなのに。簡単な会釈すらしてくれません。毎朝のことだし、朝からイヤな気持ちで仕事に行くのも憂鬱です。アヤミちゃんママの「挨拶無視」が確定した以上、私の気持ちも限界……。「今後はアヤミちゃんママには挨拶をしない」そう心に決めたのでした。
「どうして挨拶しないの?」ガン無視に気づいていた人物は……
こちらから挨拶をしても、一度も挨拶を返してくれないアヤミちゃんママ。子どもには「挨拶はきちんとすること!」なんて教えている手前、アヤミちゃんママだけに挨拶をしない姿を見せてもよいのか……。一方で、これまで欠かさず挨拶をしてきた私が、アヤミちゃんママを目の前にして「挨拶をしない」という行動がはたしてできるのでしょうか……。
小心者の私……。やっぱり顔を合わせたのに挨拶をしないなんてできませんでした。そんなアヤミちゃんママは相変わらず、私のことを「ガン無視」です。するとアヤミちゃんが。
私の挨拶だけを無視するアヤミちゃんママの行動は、子どもたちにとっても不思議だったのでしょう。アヤミちゃんママはアヤミちゃんからの質問にバツが悪そうにしていました。
子どもたちが、挨拶を無視していることに気がついているなんて思ってもみなかったのでしょう。アヤミちゃんママは、子どもたちの勢いにタジタジです。そして、エイタくんママとマヒルちゃんママは、お互い顔を見合わせて驚いた後に気まずそうな表情です。
子どもたちから挨拶を返さないことを指摘されたからでしょうか……。翌日からアヤミちゃんママは登校の付き添いに来なくなりました。もともと付き添いの期間を決めていたのかもしれません。真相はわかりませんし、もうどちらでも構いません。今後授業参観などで、学校で顔を合わせることもあると思います。そのときアヤミちゃんママは一体どんな行動をとるのでしょうか……。
それにしても、子どもたちは親の行動をよく見ているのだなぁと、あらためて感じさせられました。挨拶を続けている姿を子どもに見せることができて、本当によかったと感じた出来事でした。