<アニヲタ……恥ずかしい?>「推し」への愛が強すぎて……娘の言動に正直ドン引き!【まんが】
私は、夫と小学6年生の娘・スミレ、4年生の息子・ダイキの4人暮らしです。息子はサッカー少年で、朝から晩までサッカー三昧。所属しているチームでは保護者の当番など面倒くさいこともありますが、いきいきとサッカーを頑張っている息子を心から応援しています。一方で私が心配しているのは、あるアニメにハマりだした娘のことでした。最初は「アニメが好きなんだな」くらいに思っていたのですが、最近その行動がエスカレートしているように思えるのです。言動がすっかりオタクっぽくなってしまった娘に対して、私は何を言ってあげればいいのでしょうか。
息子は、サッカーの練習から帰ると、いつもキラキラした目で今日の成果を報告してくれます。一方、娘はピアノやスイミング、そろばんなど、習ってはみたもののお気に入りには出会えず、いくつもの習い事を辞めてきました。
嬉しそうにアニメのグッズを眺める娘を見て、なんだか私も笑顔になりました。ファンブックや、キャラクター図鑑や缶バッジなど、いろいろな関連グッズも販売されているらしく「ずいぶん人気のアニメなのね~」と、娘の話を聞きながら思っていました。
息子は早々にサッカーという夢中になれるものが見つかって、良かったなと思っていました。 けれど娘にはなかなか夢中になれるものがなかったので、大好きなアニメに出会えて良かったとは思っていたのです。 「推し」ができることで生活に潤いが生まれるし、友達の輪も広がったようでした。 しかしアニメにハマりすぎて、段々言動が「オタク」っぽくなってきたのです。 言葉遣いもそうですが、何かにつけていちいちオーバーリアクションをとり、性格まで変わってしまったように思えます。そんな娘に対して、私は「このままで大丈夫なのかな?」と思ってしまっているのでした。
増えるヲタ発言に戸惑い「フツーの女子になってほしい」
「(アニメを観ながら)うぅ~……やっぱり〇×様しか勝たん……!!!」とか「(推しのポスターを見つめながら)尊いーーーーーーーーーー」そんな独り言を、大きな声で言っている娘の様子を見て、息子も「完全にオタクじゃん」なんて言い放っていました。
誕生日プレゼントには、フィギュアがほしいというスミレに「また!?」と言ってしまったときも「同じ……? 人形……??? スター様のフィギュアには命が宿っているの! 生きているの!!! “人形”なんていう言葉で片づけないで!」とものすごい真剣に語られてしまいました。
ハッキリ言って、娘がここまで変わってしまうとは思いもしませんでした。 高学年になって思春期の入り口に立てば、少なからず周りの目が気になりだす頃ではないでしょうか。娘の恥じらいや葛藤に寄り添いながら、一緒に思春期を乗り越えていこう……そんな風に思っていたのに、現在のところ娘にとって「周りの目」はないに等しい気がします。 私はそんな娘に対して、むしろもっと周りの目を気にした言動をしてほしいと思ってしまうのです。 アニメが好きなのはいいのです。けれど周りの人が違和感を抱いてしまうような言動をすることと、アニメが好きなことは、別問題のはず……。そう思うのは、私の理解不足でしょうか。
原動力がアニメなんてダメ!「ママの偏見」夫がズバッ!
子どもたちが寝た後、私は1人ダンス教室のパンフレットを見つめながら、考え込んでしまいました。今の子は、たくさんの選択肢があるはずなのに……どうして、娘はわざわざアニメを選び、さらにオタクのような言動をするようになってしまったのでしょうか。
夫に「スミレはそういうタイプじゃないよな」と笑われたことに無性に腹が立ちました。「スミレを勝手にラベリングしないでよ!」とつい、声を荒げてしまいました。私は、娘のためにアニメ以外にハマれるものを探してあげてるだけなのに……しかしそんな私に夫は言ったのです。
私はアニメにハマることが悪いとは言っていません。 アニメにハマるのはいいけれど、他にも世界を広げてほしいと思っているだけなのです。 他の習い事をすることで、アニメ以外にも魅力的な世界があると気がついてほしい。そう思っていただけなのに、夫はそれを「私の偏見」と言うのです。 別に私は「アニメが悪い」とは言っていないのに、夫はいったい何を言っているのでしょうか。 ……けれど、たしかに冷静に考えてみると、サッカーに夢中になる息子はいいのに、どうして娘のことは怪訝な目で見てしまうのか……。 もしかしたら、やっぱり私の心の根底に、アニメにハマる娘を良く思っていない自分がいるからなのかもしれません。
娘の「好き」を受け入れられなかった私「親失格だ……」
「ダイキがサッカーにハマるのはOKで、スミレがアニメにハマるのはNOなんてちょっと違うんじゃないかな~」という夫の言葉にはじめこそイラっとしましたが……たしかにアニメにハマってからの娘はなんだか毎日楽しそうに笑うようになったのも事実なのです。
「同じ趣味の友達を見つけて、そりゃたまに言動が面白いこともあるけどさ! いいじゃん! 好きなモノに巡り合える人生って素敵だと思う」と、夫は言うのです。
「私……親、失格ね」知らず知らずのうちに自分の価値観だけを尊重して、娘の「好き」を台無しにしてしまうところでした。夫が私を諭してくれたこと、とても感謝しています。
何が起こっても、人に何と言われようと、それは「娘の人生」と割り切ることも時には必要なのだと気づけました。
夫に言われて、私自身が「アニメにハマりすぎる娘」を心のどこかで恥ずかしいと思っていたのかもしれないと気がつきました。 そして私の”理想の娘”という型にはめようとしていたのかもしれません。 なんて最低な親だったのでしょう。 アニメにハマりだしてから、娘は毎日が楽しそうでした。 親として、子どもが生き生きしている姿を見ることができること以上に嬉しいものはないはずなのに。 「好き」を原動力として、他にも少しずつ興味の幅を広げていこうとしている娘を理解してあげようともしなかった自分を恥ずかしく思います。これからは、息子のサッカー同様、娘の趣味にも耳を傾け、寄り添っていければと思います。