夏のお疲れぎみな胃腸や乱れた自律神経のバランスにアプローチ! 腹部をねじるヨガポーズ
連日猛暑日が続く中、みなさん、どのように体と心のケアをしていますか? 子どもの夏休みで忙しい…という人や帰省や旅行による移動でふだんよりストレスを感じるなど、疲れがたまりやすい時期かもしれません。そこで今回は、ヨガインストラクターの高木沙織さんに弱りがちな胃腸のケア&乱れがちな自律神経を整えるヨガのねじりのポーズを教えてもらいました。運動前のウォーミングアップにとり入れるのもおすすめです!
弱りがちな胃腸&乱れぎみな自律神経のバランスを整えるねじりのポーズ3つ
こんにちは!
ヨガインストラクターの高木沙織です。
今回行うのは、腹部をねじるヨガのポーズ3つです。
腹部をねじることで期待できる主な効果は、次のとおり。
●デトックス効果
腹部を中心に上体をねじることで、内臓に刺激が加わります。すると内臓の働きが活発化して、消化機能がUP。毒素や老廃物を排出する機能が高まって、デトックスにつながります。
●代謝UP
ねじりとヨガの腹式呼吸(※)によってふだんあまり使われないインナーマッスルを働かせることで、代謝向上に効果を期待できます。お腹の引き締めにも〇。
(※)息を吐くときにお腹をへこませ、吸うときにふくらませる呼吸
●姿勢の改善
上体を左右にねじることで背骨やその周辺の筋肉も動かされてアライメント(正しい骨の位置)が整うと、不良姿勢が改善されます。
●自律神経のバランスを整える
交感神経と副交感神経からなる自律神経は、背骨を介して広がっています。ねじりのポーズで背骨やその周辺の筋肉をストレッチすると、自律神経のバランスが整いやすくなると言われているのはそのためです。
今のような暑い季節は、食生活の乱れによって胃腸が弱りがち。また、屋内と屋外の温度差で自律神経のバランスも乱れやすくなっているので、ヨガのポーズやストレッチをとり入れて体調を整えていきましょう!
<Vねじりのポーズ>
1. あお向けになり、両ひざを胸に引き寄せて両手で抱えます。恥骨を軽く突き上げて、腰を丸めましょう。お腹を床につけるように凹ませるイメージで行うと腰が丸くなりやすくなります。
2. 頭の下で両手を組み、左脚をななめ上に伸ばします。左脚はひざを伸ばし、ムリのない高さまで持ち上げましょう。
3. 【息を吐きながら】左の肩甲骨が床から離れるまで上体を起こし、右側にねじります。左脚は強くけりだして高さをキープ! 左ひじと右ひざを近づけ、下腹部を引き締めましょう。反対側も同様におこないます。
<回数:左右各5呼吸>
<半分の魚の王のポーズ>
1. 両脚を前に伸ばして「長座(ちょうざ)」で座ります。左右の坐骨(お尻の下のほうにあるつがった骨)に均等に体重を乗せ、骨盤をスッと立てましょう。背すじを伸ばして、体を“Lの字”にすると〇。
2. 左ひざを立て、足裏を右脚の外側につきます。
3. 右脚は床に沿って曲げ、かかとが左のお尻のあたりにくるように姿勢を整えます。【息を吸いながら】背すじを伸ばし、【息を吐きながら】上体を左側にねじりましょう。右手は左脚を外側から抱え、左手は体のうしろについて呼吸をくり返します。反対側も同様におこないましょう。
<回数:左右各5呼吸>
※ 3の姿勢がツラい場合は、右脚を伸ばしたまま上体をねじってみましょう。
<ねじったイスのポーズ>
1. 両脚をそろえて立ちます。足裏3点(親指と人さし指の下、薬指と小指の下、かかと)で床を押し、重心はかかと寄りにあずけましょう。胸の前で合掌します。
2. 【息を吐きながら】お尻をななめ下に引きます。股関節とひざは90度を目安に曲げて、腰を落としましょう。背中は丸めたり反らせたりせずななめ一直線の姿勢を保ち、脚をしっかり閉じます。
3. 次の【吐く息に合わせて】上体を左側にねじります。右ひじを左ひざの外側にかけたら、目線はななめうしろに向けましょう。ひざがつま先より前に出ない位置で姿勢を保ち、反対側も同様におこないます。
<回数:左右各5呼吸>
■ねじりのポーズを行うときの注意点■
●食後すぐに腹部をねじると胃腸に負担がかかるため、2~3時間は空けてから行う。
●背骨ひとつずつの間隔を長くするような意識でアライメントを整え、腰を丸めずにねじる。
●首からねじると痛めてしまう恐れがあるので、背骨を引き伸ばしたらお腹~胸~肩の順にねじる。
●腹式呼吸でお腹を動かしにくいと感じたら、ねじりをゆるめて呼吸を優先させる。
それぞれのポーズはいつものヨガ・ストレッチに追加するなど、体調に合わせてとり入れてみてくださいね。