お金の専門家が実践!「夏の電気代」を節約するために“やめた4つのこと”
夏はエアコンの使用が増えたり、冷蔵庫にかかる負荷が大きくなったりと、電気代が上がりやすくなります。特に今年は梅雨明けが早く、厳しい暑さが長期間続く見込み。例年以上に電気代が気になる人も多いのではないでしょうか。今回は、筆者が電気代の節約のために「やらない」と決めていることをご紹介します。
【やめたこと1】電気料金の「金額」だけを見る
毎月の電気料金を確認しているご家庭は多いと思いますが、金額を確認するだけでは具体的な節電にはつながりにくものです。節約を意識するなら、もう一歩踏み込んで「日ごと」「時間ごと」の使用量をチェックしましょう。
多くの電力会社では、ウェブサイトでスマートメーターを活用した「電力の見える化サービス」を提供しています。これを活用すれば、時間単位での使用量が確認できるため、家電の使い方と電気の使用量の関係が見えてきます。たとえば「エアコンの設定温度を28℃設定にしたら使用量が減った」「日中、北側の部屋で過ごしたら冷房の稼働が減って電気の使用量が下がった」など、工夫の効果が数値で確認できるのがポイントです。ほぼリアルタイムでの電気の使用量を確認できるので、効果がすぐにわかり、節電のモチベーションも自然と高まりますよ。
【やめたこと2】夜型の生活
「早寝早起きは三文の徳」ということわざもあります。可能であれば、夏は朝の涼しさを活かして早起きするのもおすすめです。朝の活動を増やすことで、エアコンの使用時間が自然と短くなり、節電にもつながります。照明器具はLED化が進んでいるので、以前よりは電力消費が少なくなりつつありますが、エアコン、冷蔵庫に次いで家庭での消費電力が3番目に高い家電です。夏場は朝5時でも十分に明るく、照明なしでも快適に過ごすことができます。早起きすれば自然と早寝になり、夜間の照明やテレビ、スマホの使用時間も減って電気代の節約にもなります。
【やめたこと3】フィルターの汚れを放置する
エアコンのフィルター掃除は、電気代を抑えるための基本です。汚れたまま使うと運転の効率が悪くなり、余計な電気を消費します。また、夏にエアコンを使い始めるときは、いきなりスイッチを入れるのではなく、まず窓を開けたり、換気扇を回したりして、こもった熱気を外に逃がしてから稼働させると、冷却効率が上がり、電気代の節約につながる場合があります。
そのため、キッチン・風呂・トイレなどの換気扇のフィルターもこまめに掃除しておくことが大切です。フィルターが詰まっているとモーターが余計に頑張ってしまい、無駄な電力を使います。フィルター掃除は月に1〜2回を目安に、習慣にするとよいでしょう。
【やめたこと4】衣類乾燥機を頼りすぎる
雨の日には便利な衣類乾燥機ですが、電気代の節約を考えるなら使用は最低限に。真夏は日照時間が長く、晴れた日の昼間なら天日干しなどの自然乾燥でも、薄手のTシャツやタオルは3〜4時間、ジーンズなどの厚手のものでも5〜6時間あればしっかり乾きます。
自然乾燥は、衣類の縮みや毛羽立ちの心配が少ないというメリットもあります。アレルギーや共働きで忙しいなど生活スタイルで無理がなければ、晴れた日は自然の力を活用してみてください。
電気代の節約は、日々のちょっとした習慣を見直すことで、無理なく節電につながります。ご家庭のスタイルにあった方法で、できるところから始めてみましょう。
山根純子/ファイナンシャルプランナー