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戦国研究の最先端を歴史小説家10人が掌篇に。「アンソロジーしずおか 戦国の新説」

アットエス

「女城主として有名な井伊直虎は、実は男だった?」歴史の“常識”覆す新説を題材に、心揺さぶるストーリー

「アンソロジーしずおか 戦国の新説」四六判・368頁・1980円


静岡県に関する「戦国研究の最新説」を題材にした書き下ろし短編集『アンソロジーしずおか 戦国の新説』が2025年2月26日、発売されました。

・女城主として有名な井伊直虎は、実は男だった?
・今川義元の母親は寿桂尼ではない?
・北条早雲は出自不明の素浪人ではない?

などなど、近年提唱された歴史研究の学説の中から、これまでの常識を覆すインパクトを持つ「新説」をピックアップして、プロの歴史小説家たちが物語を紡いでいます。

永井紗耶子さん、木下昌輝さんなど気鋭の作家陣10人が紡いだ物語

執筆陣は、歴史・時代作家の親睦団体「操觚(そうこ)の会」に所属する10人。一昨年に直木賞を受賞した永井紗耶子さん(島田市生まれ)や、今年1月の直木賞候補作にノミネートされた木下昌輝さん、静岡新聞夕刊小説「頼朝 陰の如く雷霆の如し」執筆の秋山香乃さんをはじめ、実力ある作家の方々が執筆しています。

<収録作品>

「我が君、次郎直虎」谷津矢車

「女城主として名高い井伊直虎は、男だったのではないか」という新説に基づき、井伊家当主の娘と、婿入りした少年の交流を描く。

「凪の見た星」天野純希

東国の海賊は「傭兵」だった?近年明らかになりつつある戦国時代の海賊(水軍)の実態をもとに、駿河湾上の激戦をドラマチックに描く。

「幼馴染み」秋山香乃

二代将軍・徳川秀忠を育てたのは、今川義元の娘だった――。時代に翻弄された貞春尼の、近年明らかになった後半生に光を当てる。

「家康、買いませんか」木下昌輝

「徳川家康は幼い頃に戸田氏によって誘拐された」という通説と、それに対する近年の疑義を題材にして描かれるドタバタ劇!

「女難の相」蒲原二郎

かつては「一介の素浪人」と評されてきた戦国大名・北条早雲。近年明らかになったその正体に触れつつ、伊豆を舞台にした逃走劇が描かれる。

「哀しみの果てに」杉山大二郎

徳川家康の正室・築山御前の死因は自害?これまで悪女として描かれがちだった築山御前の実像を、最新の学説を採用して描き出す。

「身代わり」鈴木英治

これまで「氏親の正室・寿桂尼の子」と考えられきた今川義元の生涯を、近年提唱された「庶子説」にもとづいて捉え直した一作。

「過ぎたるもの 一言坂の合戦」早見俊

三方原合戦の前哨戦である「一言坂の合戦」、その戦いが行われた時間が「夜だったのではないか」という近年の新説を題材にした合戦譚。

「赤母衣」簑輪諒

三方原の戦いの原因は「兵糧攻め」?最新説を取り入れつつ、徳川でも武田でもない、牢人たちの生きざまを描く。

「天下人の町」永井紗耶子

武田支配下の駿府で、商人集団が「町づくり」を行っていた?後に大御所の町として復活を遂げた町を舞台に、知られざる戦国史の裏側を描く。

本編のほか、新説を解説するコラムも収録しているので、物語を楽しみながら地元の歴史を学ぶのにも最適。
巻末の解説は、歴史学者の平山優さんにご寄稿いただきました。

日々塗り替わる戦国研究から生み出された、個性豊かなストーリーをお楽しみください!

■書籍情報
「アンソロジーしずおか 戦国の新説」

「操觚の会」所属の歴史小説作家が執筆した、2020年刊の「アンソロジーしずおか 戦国の城」と併せて読めば、静岡県ゆかりの戦国武将への愛着や知識がより深まるはず。
桜が待ち遠しい季節、同書を片手に県内に点在するゆかりの城趾を訪ねてもよし。戦国通になりたい人は、ぜひ2冊を読み比べてみては。

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