【探究とDXで次世代人材育成へ】新潟薬科大学と燕中等教育学校が連携
協定書を取り交わし握手をする新潟薬科大学の杉原多公通学長(左)と、燕中等教育学校の原口央校長(右)
新潟薬科大学(新潟市秋葉区)と燕中等教育学校(新潟県燕市)は8月20日、DX(デジタルトランスフォーメーション)や探究学習を通じた人材育成を目的に、「包括的な連携に関する協定」を締結した。新潟薬科大学にとっては県内外の高等学校との連携で11校目の協定であり、中等教育学校との連携は今回が初めてとなる。
協定締結式は同日午前、新潟薬科大学新津キャンパスで行われ、大学・学校双方の関係者が出席。式典では協定の趣旨説明のほか、学長・校長によるあいさつ、協定書への署名、記念撮影などが行われた。
今回の協定は、変化の激しい社会に対応する人材育成の強化を目指し、信頼関係に基づいた教育・研究の連携を推進するもの。連携事項には、課題探究型学習の支援、DXを牽引する人材育成、大学による出張講義や授業履修の受け入れ、教員間の教育手法に関する情報交換などが盛り込まれている。
連携への期待を語る新潟薬科大学の杉原学長
燕中等教育学校の原口校長は、「学校と子どもたちが変わっていく1つの機会にしていきたい」と述べた
杉原多公通学長は「これまでも個別には授業や講義などの連携があったが、今回は本学が文系分野でもDX教育に力を入れるなかで、ノウハウを共有しながら包括的に連携することになった」と述べた。また、「探究活動に学生が関わることで、大学生自身が成長し、地域と大学の接点も広がる」と協定の意義を語った。
原口央校長は「今の時代を主体的かつ創造的に生き抜く力を育むには、総合的・探究的な学びの充実が不可欠」とした上で、「6年間の一貫したカリキュラムを大学との連携にも活用できる点に大きなメリットを感じている」と意欲を示した。生徒だけでなく教員への助言や支援にも期待を寄せ、「地元との関係が深い大学と連携することで、学校単独では及ばない部分を補いたい」と語った。
今後は、燕中等教育学校が展開する総合的探究「つばくろ探求」への支援が連携の主となる模様。大学側は教員だけでなく、学生や大学院生の関与も視野に入れており、探究活動を通じた生徒との世代間交流が相互の学びや成長を促すことが期待される。また、研究施設など、学校に不足している環境面での支援についても大学側の協力に期待が寄せられた。
両校は今後、定期的に協議を行いながら、持続的な連携体制の構築を進めていく方針だ。
記念撮影をする新潟薬科大学と燕中等教育学校の出席者たち
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