渋沢栄一邸宅の跡地に食と香りの新たなスペースが登場
渋沢栄一邸宅の跡地である「日証館」に、食と香りの新たなスペースが2024年12月21日にプレオープンする。カカオの可能性を探求するラボ「ニブ(nib)」と、フレグランスブランド「ローラシア(LAURASIA)」を展開するフレグランスロビーが一つになった施設となる。
食のスペースを担当するニブは、同建物1階に入居しているチョコレート&アイスクリームショップ、「ティール(teal)」の眞砂翔平がシェフを務める。「トップ・オブ・パティシエ・イン・アジア」で、「アジアベストショコラティエ」の受賞をはじめ、国内外のコンクールで多数受賞。さまざまなスタイルや調理方で、カカオの魅力を届ける。
内装の壁には、カカオ豆の外皮を練り込んだ素材を使用。カカオの素材への理解や学びにつながるきっかけの場としての機能や、コミュニティーが生まれる仕組みづくりを行う。
メニューは、チョコレートだけではないカカオの魅力を詰め込んだデセールコースを、シェフズテーブル形式で提供する。おすすめは「カカオのデザートコース」(5,500円、税込み)。「カカオの のみもの」、選べる小菓子「カカオの調理発見 『ひとつまみ』」、皿盛りデザート「nibから」とおまけが付いたセットメニューだ。
ほかにもアラカルトメニューや、小菓子「カカオの調理発見 『ひとつまみ』」のテイクアウトも随時スタート。12月中の来店は予約が必要となる。
香りをテーマにしたフレグランスロビーでは、「Atmosphere inc.」のオリジナルフレグランスブランド「ローラシア」を中心に展開。カウンセリングルームを設置し、オーダーメイドの調香や、リテール向け製品としてローラシア初のプロダクトの発売も予定している。
フレグランスロビーの象徴的な機能として、調香師の山内みよが手がけた「蒸留機能を活かした実験的な取り組み」がある。ニブのデセールで使用した果物の皮やスパイスなど、廃棄する素材から抽出した香りの開発や、屋上菜園プロジェクト「Edible KAYABAEN」とのコラボレーションを行う。
そのほか、山内が過去に手がけた香りのアーカイブのインスタレーションや、日証館の歴史にちなんだ香りも体験できる。「Ho Wood」「Cedar Wood Atlas」「Clove Leaf」などの香りが空間を包み込む。
近代日本経済の父と称される渋沢栄一ゆかりの地に展開される同施設。その歴史的な場所から、食と香りの共存という新しい挑戦をテーマに価値を生み出すことを目指している。