市消防 日勤救急隊を創設 7日から運用を開始
大和市消防本部(中丸剛仁消防長)は4月1日、高まる救急需要に対応するため「日勤救急隊」を創設した。4日には同本部内消防防災訓練センター前で発足式を開いた。
市内の救急出動件数は増加傾向にあり、2024年には過去最多となる1万4493件に達した。午前8時から出動件数が増加し始め、午後6時まで高い水準で推移。最も少ない午前4時〜5時が年間254件だったのに対し、ピークとなる午前10時〜11時は912件だった。さらに日中の救急出動が増加した場合、救える命が救えなくなる事態も懸念される。
こうした課題に対し、市消防本部は、これまで24時間体制で活動してきた常設の救急隊6隊に加え、救急需要が特に高まる日中の時間帯に特化して活動する日勤救急隊を新たに1隊増隊し、救急出動体制の強化を図る。
発足式には、古谷田力市長、中丸剛仁消防長をはじめ、新たに日勤救急隊に配置された隊員5人が出席。古谷田市長は「救急需要が集中する日中を重点的にカバーすることで、より多くの市民の命を救ってもらいたい」と激励した。
今回の取り組みについて中丸消防長は「配置された隊員の中には、子育て中の職員も含まれている。これまで当直勤務が困難であった職員にとっても、日勤救急隊の創設は現場で活躍できる新たな機会となる」とコメント。将来的には、定年退職を迎える60歳以上の職員の再任用なども視野に入れているといい、「消防職員の職域拡大にもつなげていきたい」と、意欲を示した。
日勤救急隊は、午前8時30分から午後5時15分(土日・祝日を含む)まで活動する。部隊編成は、救急車1台に隊員3人(配置人員は5人)。7日から運用が始まり、初日の出動は3件だった。