Yahoo! JAPAN

「釣り人なら万博を人一倍楽しめる?」釣りと大阪・関西万博は共通点がいっぱい

TSURINEWS

釣りと大阪・関西万博の共通点とは(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)

2025年4月13日から10月13日まで開催している大阪・関西万博。私(筆者)は、会期中に最低4回訪れることが決まっていて、万博を人一倍楽しんでいる。なぜ自分はこんなに万博を楽しめているのかと考えてみたところ、ふと気づいた。大阪・関西万博と釣りは似た者どうしだったのだ。この投稿では、万博と釣りの意外な共通点を写真を交えて綴ってみたい。

「今しかない」から行く

仮に、気候も釣り物も年中同じで、釣り場も永遠に保証されているのなら、気候が良くて暇な時に行けばいいだろうと、それほどガツガツと釣り行こうとは思わないだろう。

しかし現実には青物のトップシーズンともなれば、釣り場はルアーマンを中心にギッシリと埋まり、そうでない時期でも釣り物を変えて一攫千金を狙う釣り人たちが数多く訪れている。

非日常の光景が楽しめる(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)

一方、全体的にはオフシーズンとされている真冬でも、カレイが釣れたと情報が出回れば、あるいは大サバが釣れたと情報が出回れば、短い釣期を逃すまいと次の日からその釣り場は多数の釣り人が殺到する。

この現象は、会期が決まっていて、非日常の世界を期間限定で提供してくれる大阪・関西万博と同じではないだろうか。万博の思い出が一期一会の記念グッズだとすれば、釣りの思い出は一期一会の釣果かも。万博も釣りも、「今しかない」から行くのだ。

大盛況の大阪・関西万博(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)

情報戦を制す者が挑戦権を得る

大阪・関西万博は入場日時もパビリオンもイベント参加も、基本はほぼ予約制。特に多客となる土日祝の朝9時台、10時台の入場予約は至難の業。キャパシティに限界のあるパビリオンもイベントも、先行抽選で落選したら最後、一途の望みを託す先着順申し込みも当日予約も、受付操作中に残り枠は瞬殺する。

こうして手持ちのない状態で11時以降に万博に行ったとしても。万博のシンボル・大屋根リングからの眺望の他には、これといったパビリオンやイベントも観ることが出来なかったという悲しい半日となってしまう憂き目にもなりかねない。

あれ?これって何処かで経験したような?そう、沖波止の渡船予約と釣り座選びと似たような話なのだ。万博の楽しみも釣りも、昔と違ってのんびりした娯楽ではなくなっていて、今や情報戦を制す者が満足を得るための挑戦権を得る時代に変わったのだ。

万博も釣りも情報戦(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)

万博も釣りも並ぶ

大阪・関西万博は当初「並ばない万博」をコンセプトに掲げて、事前予約制を基本としたのだが、実際に万博に行って見ると、並ばない万博はウソ。

今や朝9時台、10時台の入場待ちは平日でも長蛇の列。一部のパビリオンやグッズショップでは、今や開門1時間以上前の朝8時までに、待ち列の前方に陣取って入場後に猛ダッシュしないとお目当ての楽しみは得られないという現実が知れ渡ってしまっている。

その他の先着順受入れの海外パビリオンの中にも、1時間以上並ばないと入場できないものがある。釣りも同様で、トップシーズンともなれば、開場前の深夜未明から多数の車がズラリと待機する光景が珍しくない。

沖波止の渡船や釣り公園では、100人、200人といった釣り人が捌けるまでに1時間、2時間を要し、スタッフが懸命に対応している。万博も釣りも楽しもうと思えば、並ぶ覚悟をしなければならない。

万博も釣りも行列(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)

人気・不人気の不思議な落差

万博には60軒余りのパビリオンが立ち並び、共同パビリオンの細かい区画などを含めると180にも及ぶらしい。しかし実際に会場に行って見ると、パビリオンには人気・不人気の不思議な落差が生じている。

予約制のパビリオンの大半は事前予約でほぼ埋まり、当日先着受入れ順の人気パピリオンも長蛇の待ち列が出来ている。

一方ではほぼ並ばずに入れる所もいくつかあるが、それなりの造りのパビリオン同士で、これだけの人気不人気の落差が生じるのはなぜなのだろう。

釣りに置き換えて考えてみた

これは釣りに置き換えてみるとその謎が解ける。同じ長大な防波堤、釣り台のように見えても、海底の状況や潮流によって魚の回遊や居付きが違うので、人気の釣り座は釣れる可能性が高く、閑散とした釣り座は釣れる可能性が低い。

これは万博パビリオンも同じで、人気パビリオンには満足度の高い展示・映像・仕掛けが多く備わっているのに対し、不人気パビリオンはそれなりでしか……というのが現実だ。魚が集まる釣り座も来場者が集まるパビリオンも、それぞれ集まる理由があるのだ。

ミャクミャクにもある人気の差

しかし、大阪・関西万博の誘客の陰の大功労者となった公式キャラクター「ミャクミャク」3体の人気・不人気については、私はミャクミャクの名誉にかけて弁護してあげたい。

3体ともユーモラスで素晴らしい出来栄えだが、東西の2体は万博協会の人が「大変な人気」と称えるほど、多くの人が取り巻いているのに対し、西ゲート北の風の広場に置かれた寝そべったミャクミャクだけが、特に理由もないのに、周りの人はまばらで人気がイマイチなのだ。

もし読者の皆さんの中で万博に行かれる方がおられたら、人気がイマイチで可哀そうな寝そべりミャクミャクにも会いに行ってあげてほしい。その他、公式グッズショップでも、片や入場制限、片や閑散気味と、店舗によって謎の落差が生じているので、会場で穴場となっているグッズショップを探してみてはいかがだろうか。

同じように見えても人気に差が生じる(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)

暑さ対策と水分補給も大切

今年は特に異常気象のようで、夏の気温は30度超えどころか35度超えも珍しくない。万博協会では毎日のように暑さ対策と水分補給を呼びかけていて、ミスト噴射のポイントに加え、過去の万博にはなかった給水機も会場内に設置している。

釣り人ならば夏の暑さ対策と水分補給は心得たものだろう。この先も残暑の厳しい時期は続くと思うので、今後万博に行く方は、油断せずに釣りと同様に暑さ対策と水分補給を忘れずに。

暑さ対策と水分補給(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)

安全第一で運用

最後に紹介しておきたかったのが、万博会場は安全第一で運営されているという事。万博協会とスタッフの皆様には頭が下がる思いだ。8月10日に万博に行った時には、万博の象徴・大屋根リングを強風のため閉鎖していた。

来場者の中にはガッカリして表情の冴えない人も多く見受けられたが、私は万博協会とスタッフの皆様の英断と受け止めた。沖波止をメインフィールドとしている私は、悪天候による渡船中止を何度か経験している。

渡船中止でせっかくの休日が、せっかくの予約が、無になってしまっても私は納得して受け止めている。万博も釣りも安全第一。天候には勝てないのだ。

天気次第では中止(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)

<伴野慶幸/TSURINEWSライター>

【関連記事】

おすすめの記事

新着記事

  1. 地魚と夏野菜の握り寿司&島原そうめん&天ぷら「涼夏膳」ハウステンボス海鮮市場の夏メニュー

    あとなびマガジン
  2. 鈴鹿サーキットパーク、新シューティングアトラクション「スモッグ ラッシュ アドベンチャー」2026年3月オープン

    あとなびマガジン
  3. 「VS AMBIVALENZ 2nd Season」キャストインタビュー連載:EMERALD担当・木村良平に聞く真逆のCATEとHIROMIの“善人感”という共通点

    アニメイトタイムズ
  4. 【京都新店】昼飲みもOK!老舗の蕎麦と日本酒を楽しめる立ち飲み蕎麦店「百年蕎麦 壽」

    キョウトピ
  5. 牛競り食堂の「壱岐牛肉うどん」!地産地消の最先端を体験【長崎県壱岐市】

    ローカリティ!
  6. 今年も「ルルルン」から金木犀の香りが登場♡季節の変わり目でゆらぎがちなお肌にぴったり。

    東京バーゲンマニア
  7. 【脳汁】滅多に見かけない日清の冷食「パパパック」を食べてみた感想

    ロケットニュース24
  8. 大人女子にちょうどいい!老けて見えないボブヘア〜2025年晩夏〜

    4MEEE
  9. いつもの「ポテサラ」がレベルアップ!じゃがいもと混ぜる食材とは?「10分で完成」「旨味が増す」

    saita
  10. 「第4のナマズ」こと『タニガワナマズ』を食べてみた 清流に生息しているから臭み無し?

    TSURINEWS