家の匂いの発生源は?嫌な臭いを発生させない対策と消す対策を解説
家の匂いは、ふとしたときに気になるものです。しかし、以下のような場合、どこから手をつけてよいかわからず、困ってしまうことはないでしょうか。・室内になんとなく匂いがこもっている・掃除をしたはずが、どこからか匂う・ほかの人の家に特有の匂いを感じて、自分の家は大丈夫だろうかと気になるこの記事では、家の匂いを解決するための対策について、発生源からくわしく解説します。嫌な臭いに発展したり、慣れてしまったりする前に、ぜひ取り組んでみてください。
家の匂いが気になる場所
どんな家でも生活をすると匂いは発生します。「自分の家の匂いは大丈夫?」と気になったら、家の匂いについて見直してみましょう。
自分の家の匂いは気づきにくい
実家や友人の家などで、その家特有の匂いを感じることや、しばらくすると慣れて気にならなくなるといったことはないでしょうか。これは同じ匂いを嗅ぎ続け、匂いに順応すると気づきにくくなるためです。 自分の家の場合は特に、長時間その匂いの中で過ごすと、嗅覚が慣れてしまいます。そのため、本来ならば多少の不快を感じる臭いであっても、自分では気づきにくくなることがあるのです。
家の匂いはここをチェック!
家の中には、匂いが発生したりこもったりしやすい場所があります。以下は、それぞれ独特の匂いが発生しやすい場所です。・玄関・キッチン・トイレ・洗面脱衣所など・リビング・寝室それぞれの場所では食欲をそそる料理の匂いや、お気に入りのディフューザーや洗剤の香りなど、心地よく感じる匂いもするでしょう。しかし、以下のような不快を感じる臭いがする場合は要注意です。・何かが腐ったような臭い・どぶ臭い臭い・ツンと鼻をつくような臭いなお、臭いの原因は1つとは限りません。また、臭いの元の中には目に見えにくいものもあるため、原因を取り除いたつもりでも消えないことがあります。 嫌な家の臭いを消すためには、発生源を特定して対策することが大事です。
家の匂いの発生源
家の匂いが気になるときに芳香剤やアロマなどを使うと、嫌な臭いと混じって台無しになってしまうことも。まずは嫌な臭いの発生源を特定し、原因を断つことが大事です。 家の嫌な臭いの発生源について、くわしく見てみましょう。
体臭
人から発生する体臭のうち、主に汗や皮脂は時間が経つと細菌に分解・酸化され、嫌な臭いを発します。一度着用した服や洗濯物、靴、布団、クッションなど、体に直接触れるものとその置き場所は臭いの発生源となりやすいため、こまめな対策が必要です。 また、体臭は体質のほか、年齢や性別、生活習慣や食生活、ストレスの強度などによって異なります。加齢臭やタバコが原因の体臭や口臭は自分で気づきにくいため、意識的な対策が必要です。
食材や調理による臭い
キッチンは肉や魚、ネギやにんにく、香辛料など、食材の独特な匂いがする場所です。また、水分を含んだ野菜くずなどを放置すると、細菌が繁殖して生ごみ臭が発生します。 キッチンの匂いは、調理によって発生する熱や水蒸気によって上昇したり家中に拡散されたりしやすいため、対策が必要です。LDK全体や吹き抜けを通じて2階まで匂いが及んだりすると、キッチン以外の壁などから調理臭がすることも。また、リビングで食事をしたり鍋料理や焼き肉をしたりすると、調理臭や食べこぼしの匂いが壁やカーテンなどに付着して嫌な臭いの発生源となることがあります。
カビ・雑菌臭
キッチン、洗面・脱衣所、風呂、トイレといった水回りで特に注意したいのがカビ臭や雑菌臭です。カビや雑菌が好む温度や湿度といった条件に、皮脂や髪の毛、石鹸かす、食べかすなどの栄養分が加わると増殖して嫌な臭いが発生します。 部屋干しした生乾きの洗濯物からも雑菌臭がするため、特に湿度が高い時期は洗濯物干しスペースも注意が必要です。 リビングや寝室でカビ臭がする場合は、エアコン内部にカビが発生し、送風によって室内に胞子や臭いが拡散されている可能性もあります。
排水管の臭い
水回りを掃除しても悪臭がする場合、発生源は排水管である可能性が高いでしょう。ごみ受けで取り切れなかった小さなごみや髪の毛が排水管に流れ込んでたまると、ヘドロになり悪臭を発します。 風呂やトイレ、洗濯機などの排水口にたまっている封水(ふうすい)には排水の逆流を防ぐ役割がある一方、不足すると下水の臭いが上がってくるため注意しましょう。
トイレや排泄物の臭い
トイレの悪臭は排泄後の匂いや、尿の飛び散りなどが原因です。便器の外に飛び散った尿を放置すると尿石となって細菌が繁殖し、掃除をしても床や壁からアンモニア臭がすることもあります。 排泄臭の発生源は主にトイレですが、子育て中や介護中は寝具や使用済みおむつなどの臭い対策も必要です。
タバコの臭い
タバコの臭いは髪の毛や衣類、壁紙やカーテンなどに染みつきやすく、洗濯してもなかなか落ちません。また、タバコの臭いがついたまま衣類を収納すると、クローゼットやほかの衣類にも臭いが移ります。
ペットの臭い
犬や猫、室内で飼うペットの体臭や排泄物の臭いも、慣れてしまうと気づきにくくなるものです。飼い主は慣れていても来客は不快と感じることもあるでしょう。ケージやトイレの場所、行動範囲などを工夫したり、ペットの生態に合わせて入浴や臭いケアをしたりするなどの対策が必要です。
塗料や接着剤の臭い
建てたばかりの家やリフォーム後の室内や新しい家具は、接着剤や塗料のツンとした臭いが気になることがあるものの、多くの場合は時間が経つと消えていきます。 ただし、シックハウス症候群の可能性がある場合は注意が必要です。人によってはアレルギー症状が出るなど健康を害する恐れがあるため、体調に影響がある場合は原因をよく調べたほうがよいでしょう。
家の匂い対策1|臭いを発生させない
家の匂いの最も効果的な対策は、そもそも臭いを発生させないことです。臭いの原因をつくらないための対策を押さえて実践してみましょう。
定期的に換気する
カビや雑菌の原因となる湿気をこもらせないよう、定期的に風を通すと臭いの発生を抑えられます。特に湿気がこもりやすい水回りはルールを決めて定期的に空気を入れ替えましょう。 季節や時間帯によっては24時間換気システムだけでは換気量が足りないこともあるため、窓からの換気も併せて行うのがおすすめです。 窓は2ヵ所以上開けるとこもった臭いが風とともに抜けやすくなります。これから家を建てる場合は、採光とともに換気のことを考えて、風向きに合わせた2面採光や3面採光の窓を検討してみるのもおすすめです。
掃除や洗濯で臭いの元を断つ
臭いの元を断つには、汗や皮脂、髪の毛やほこりなど、雑菌やカビの温床となりやすい汚れをためないことが大切です。 衣類や寝具類はこまめに洗濯し、しっかり乾かしましょう。部屋干しする場合は換気をしたり、サーキュレーターや扇風機で送風したりすると乾きが早くなります。 水回りは特に念入りな掃除が必要です。排水口のごみはこまめに捨て、手が届かない排水管はパイプ用洗剤などを使って汚れをためないようにするとよいでしょう。 エアコンや換気扇は定期的にチェックしてフィルターのほこりを取ったり送風口を掃除したりすると、雑菌やカビが繁殖しにくくなります。エアコンやレンジフードの内部など、自力で掃除が難しい場所は専門業者に依頼するのがおすすめです。
除菌する
雑菌臭やカビ臭が気になる場所やアイテムは、除菌によって細菌の発生や活動を抑えるのがおすすめです。 除菌スプレーなどの効果を高めるには、掃除や洗濯をして清潔にしてから使うことが大事です。 手軽に高い除菌効果を発揮したい場所には、除菌もできる洗剤や、抗菌加工が施されたグッズを使うとよいでしょう。
家の匂い対策2|発生した臭いを消す
臭いが発生しやすい場所は特に、臭いがこもる前に消すことが大事です。発生した臭いを消すための対策を押さえて実践しましょう。
こまめに換気する
キッチンや風呂、トイレなどは、発生した臭いや湿気を外に逃がしましょう。時間が経つと臭いが消えにくくなるため、使用してすぐ、こまめに換気をするのがポイントです。
空気清浄機を使う
空気清浄機は部屋の粉塵や花粉、ハウスダストなどを吸着してきれいにするとともに、臭いの原因物質も吸着して除去します。空気清浄機は部屋の広さに合うものを選び、フィルターは定期的に掃除をしましょう。
消臭・芳香剤を使う
消臭・芳香剤はさまざまなタイプが市販されています。置き型や吊るすタイプ、スプレータイプ、おしゃれな消臭用ディフューザーなど、場所やアイテムに応じて使い分けるとよいでしょう。洗濯ができないファブリックソファやラグ、靴などには、布用の除菌・消臭スプレーが便利です。 竹炭や備長炭などにも、湿気や臭いを吸着する効果があります。消臭アイテムとして市販されているものもあるため、チェックしてみるとよいでしょう。 重曹にも臭いや湿気を吸着する効果があるため、瓶に入れて靴箱などに置くと消臭剤代わりに使えます。また、アルカリ性の重曹には酸性の臭いを中和する効果があります。少量を水で溶かした重曹水を生ごみなどにスプレーすると、臭いが軽減されるでしょう。ペットのトイレ臭などはアルカリ性のアンモニアが原因のため、酸性のクエン酸スプレーがおすすめです。
まとめ:家の匂いの発生源と効果的な対策を押さえ、快適に暮らそう
家の匂いは、生活をしていれば必ず発生します。匂いは不快に感じたり、気づかなくなったりする前に対策をすることが大切です。 嫌な臭いは発生源を特定してこもる前に消す、発生を抑える工夫を続けると解決します。匂いの問題が解決すると家族や来客も快適に過ごせて、おしゃれな香りを楽しむ余裕もできるでしょう。記事を参考に、気になる家の匂いを見直してみてください。