潮干狩りで採れる【砂抜きが不要な貝4選】 ボイルしてから洗えばOKな貝も
砂抜き、塩抜き。魚と違って、潮干狩りの後は独特の下処理が必要となります。ただし、貝によってはそんな下処理が要らない、もしくは簡易なもので済む種類も。解説していきます。
アカニシ貝とツメタ貝
潮干狩りをやっていると、障害物の周辺を中心に色々な巻貝を見つけることがあります。慣れていないと同定が難しいので、多くの方は持ち帰ることはしないと思うのですが、アカニシ貝、ツメタ貝の二種については、アサリがいる所にはいる可能性が高く、かつとても食味が良いので、見つけたら是非持ち帰ってみてください。
そしてこの2種は素晴らしいことに砂抜きが不要。ボイルしてキモ(黒い部分)を取り除く際に洗ってやれば完璧! アサリを食べてしまう貝、ということで、何となくダークなイメージがぬぐえない貝ですが、手間いらずという点では最優等です!
マテガイも基本砂抜き不要
砂を削って巣穴を見つけて塩を一振り。唯一無二の方法で行う潮干狩りのターゲット・マテガイも砂抜き不要。
とはいえ筆者の経験則では、マテガイは体内に砂をため込まないものの、殻の隙間に砂が挟まっている個体が少なくないので、30分~1時間程度海水につけておくとより快適に食すことができます。
カミキリムシの幼虫みたいな見た目?は、人によっては(筆者の妻!)そのまま食すことに抵抗があるようですが、旨味が多くあってとても美味しい貝です!
ホンビノス貝はモヤ抜き?
近年、外来種から東京湾奥の名物に昇格したホンビノス貝も、実は砂をため込まないので砂抜きは不要。ただし、酸素が乏しい泥地を好むこの貝は、砂抜きの要領(エアレーションした海水につけておく)で入れておくと、泥?排泄物?を出すので、筆者の結論は砂抜きならぬモヤ抜きを半日~1日程度やるべきかなと思います(なので事実上必要ですね)。
塩抜きすると美味
また、この貝は塩分を多く含む貝なので、美味しく食すには塩抜きも必要。方法はモヤ抜きを終えた貝を洗い、古新聞等に並べて日陰に3時間程度干すだけ。この時貝はコハク酸という旨味を分泌するので、食べる側には一石二鳥(笑)。もし時間がなければ、水道水(真水)に1時間位漬けておくだけでもそれなりに塩抜きができます。ご参考まで。
砂を吐かない貝
ハマグリをふっくらさせたようなシオフキ、ホンビノス貝をダイエットさせたようなカガミ貝。実はこの両者も砂抜きが不要の貝……というよりも、正確には砂を吐かないので砂抜きする意味のない貝(笑)。
別途下処理が必要
シオフキは茹でた後に洗うことで砂袋を割り、強制的に砂を出してやる必要があり、カガミ貝に関しては身の中の砂袋(黒い部分)を丁寧に取り除いてやる必要があります。
シオフキに関しては意外と美味しい貝なので、少々?手間暇かかってしまいますが、たくさん採れた際には是非持ち帰り、砂出しからやってみてください。
オオノガイの存在を忘れていた!
この記事を書き終え、過去の画像を精査している時に思い出しました。オオノガイという「激レア貝」の存在を!
当時……今でもですが、オオノガイについて詳しい下処理の仕方はわからなく、ツメタ貝とともに砂抜きせず食しましたが、ジャリジャリとか、不快は一切なかったと記憶しています。
オオノガイは砂抜き不要という答えが正しいかは、正直な所調べきれていないのですが、当時の経験から筆者は「砂抜きなしでOK」としております。因みにその後、お腹が痛くなるようなことはありませんでした(笑)
※根拠のない筆者の経験則ということで、天然のオオノガイを食する場合は自己責任にてお願いします。
<尾崎大祐/TSURINEWSライター>