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まちに飛び出し学ぶ!?「釜国スタイル」体感 釜石・国際外語大学校オープンキャンパス

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 観光分野などで地域に貢献できる人材の育成を目指し、英語力や地域課題解決力、情報発信力を磨く学びを提供する釜石市国際外語大学校(竹内新也校長)のオープンキャンパスが10日、同市鈴子町の校内であった。4月に開校したばかりの専門学校で、毎月公開日を設けているが、今回は夏休みの特別企画を用意。「進学の選択肢に」と考えている高校生と保護者、新設の教育機関が気になる人ら約20人が参加し、まち全体を学びの場とする「釜国スタイル」を体感した。

 先行する外語観光学科(2年制)の概要説明からスタート。松島理香子副校長が、▽国際理解・英語コミュニケーション力▽地域創生・課題解決▽ITスキル・情報発信―という学びの3つの柱について解説した。地域の現場を見つめるフィールドスタディーを重視しているとし、学生らの取り組みを紹介。「まちに出て、見て、産業や歴史などを知り、課題を発見して探究、提案、発信したりすることで自主性、社会性などの力を磨いている。出会った人にリアルな仕事を聞く時間にもなっている」と強調した。

教室で学校概要や学生の活動について説明を聞く参加者


 なぜ「KAMAISHIの観光」に着目するのか―。持続可能な観光の国際認証機関グリーン・デスティネーションズが地域を表彰するアワードで、日本で初のゴールド賞を受賞し、「世界の持続可能な観光地100選」には6年連続で選ばれている。そこに結び付くのが、市内全域を博物館に見立てる「オープン・フィールド・ミュージアム構想」。自然や文化、人など地域に眠る宝を発掘しながら、住民と来訪者をつなぐ観光地域づくりの手法で、継続的な収益を生みつつ住民の郷土愛を育み、地域を活性化させている。

 この構想が、同学科の学びにぴたりとハマる。そんな外部と連携した活動を実際に体験してもらうのが今回の企画で、バスに乗り込み、まちに繰り出した。市外からの参加者もいて、車内ではスマホを使ったクイズに挑戦。「三陸産〇〇の入った貝だしスープで海鮮をしゃぶしゃぶする名物は?」「力強く押し寄せる海の波との意味を持つ地域型ラグビーチームの名称とは?」など、釜石にちなんだ問いから特色に触れた。

「まち全体が学びの場」と説明する松島理香子副校長


バスに乗って校外へ。車内では釜石にちなんだクイズに挑む


 同市鵜住居町方面へ向かい、根浜シーサイド、いのちをつなぐ未来館は車窓から見学。釜石鵜住居復興スタジアムでは同学科担任の藤原花連さんの案内で歩き、施設の特徴を感じたりした。市外出身の学生向けに確保する居住施設を紹介しながら、魚河岸テラスへ移動。「甲子柿」「浜千鳥」といった特産品PRに一役買うジェラートの取り組みを見て学校に戻った。

釜石鵜住居復興スタジアム(写真上部)や魚河岸テラス(同下部)を見て回った


海と山が融合した釜石は「学びのヒントがたくさんある」らしい


 車内で藤原さんは「普段の生活にあるものの価値に気づき、観光の一手段として考えていく。それを授業の中にしみ込ませ、経済学、マネジメント、動画・ウェブサイト制作と広く学習に取り組んでいる。学生の活躍を発信しているので見てほしい」とアピール。竹内校長は「日々、地域に開かれた学校でありたい。まち全体をキャンパスにしたユニークな教育理念の中でともに楽しみ、成長してほしい」と仲間入りを求めた。

 教室に戻って、入試や奨学金制度などの説明も受けた。釜石高定時制に通う生徒(4年)は2回目の参加で、前回は英語の授業を体験。同校への進学を決めていて、「コミュニケーションツールとして英語の表現力を身に付けたい。地域のことをまるっと学べる最適な場所。釜石に貢献できる人になりたい」と意欲を高めていた。

クイズにアンケート…スマホを使った活動も体験した


 10月には留学生向けの日本語学科(1年半と2年制)も開設。ネパールから20人ほどが仲間入りするという。北上市から足を運んだ高校生(3年)は「まち全体で学べるのがいい。将来の方向が決まっていないので、広い学びで見つけられたら。国際交流が楽しみ」と選択肢に入れた。付き添った両親は「先生たちが明るい。心配もあるけど、見て回って安心した。自分でさまざま挑戦し、成長してくれたら」と見守った。

地域に開かれた運営を目指す釜石市国際外語大学校


 同校では魅力を広く周知するため月に1、2回のオープンキャンパスを実施。9月は7日、21日を予定し、カリキュラムなどを体験できる。

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