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【KBCレインボーウィーク】自分らしく輝く!Xジェンダーの娘と寄り添う母

福岡・九州ジモタイムズWish

KBCでは、10月20日から26日まで、性的マイノリティの当事者や、支援者であるアライの方々の想いや活動などを伝える「レインボーウィーク」プロジェクトを展開しました。
今年のテーマは“違いを超えて、違いをチカラに”
互いに等しく尊重し合えるような社会づくりの一助を目指します。
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福岡市在住の土橋彩音さん(27)は、ミュージシャン、モデル、役者、画家としてマルチに活躍するアーティストです。その原動力となっているのは、自身のセクシュアリティと、それを受け入れ、共に歩む決意をした母・あゆ子さんとの絆でした。

■「ありのままに生きたい」彩音さんが抱える胸の内

自宅でギターを奏でながら歌い上げるのは「ありのままに生きたい」というストレートな願い。現在、福岡市早良区で暮らす彩音さんは「Xジェンダー」という性自認です。「体は女性なんですけど、心の性別はない」と話す彩音さん。華やかな表舞台に立つ一方、人には言えない葛藤を抱えていました。

■「我慢の限界」母へカミングアウト

彩音さんは20歳のころ、自身の中の「我慢の限界がきて」、母・土橋あゆ子さんにカミングアウトすることを決意します。当時を振り返り、「母に捨てられるかもしれないという覚悟もありながらのカミングアウトでしたね」と、その時の切実な思いを語る彩音さん。娘の告白を聞いたあゆ子さんは、正直、動揺を隠せなかったそうです。「私ちょっとひどかったんですよ、初め。『気のせいかもしれないから、明日でいいかな』みたいな感じで、突き放しちゃったんですよ、その時。すごいそれが後悔なんですけど…」と涙ながらに当時の心境を明かしました。

■後悔を力に。LGBTQ+を学び「アライ」として活動

その後悔を取り戻そうと、あゆ子さんは彩音さんのカミングアウトから6年間、さまざまなLGBTQ+関連のイベントに参加し、当事者の話を聞いて理解を深めていきました。今では、LGBTQ+を理解し支援する人「アライ(Ally)」として、当事者に寄り添う活動を行っています。彩音さんのおかげで「いろんな人とも出会えたし、そういう世界も見れた」と笑顔で語るあゆ子さんの姿に、親子の絆の深さを感じます。

■「彩音は彩音のままでいいよ」

自宅でパスタを食べる二人の、温かく楽しそうな光景。彩音さんは、母への感謝の気持ちを語ります。「私が悩んだ時に、『もう彩音は彩音のままでいいよ』って言ってくれた」。その言葉をかけたことを「全然覚えてない」と笑うあゆ子さんですが、「ひどいことしか言ってないような気がしていたから」と、娘の感謝の言葉にまた涙がこみ上げてきます。言葉を交わし、理解を深め合った二人の愛が、食卓を満たしていました。

■「LGBTQ+という言葉がない世の中に」二人で歩む未来

最後に、あゆ子さんは「人と人なので分ける必要もなくて。LGBTQという言葉がなくなって、生きていける世の中ができたらいいな」と語り、彩音さんもその言葉に深く頷きます。この力強いメッセージが、多くの人の心を揺さぶることを願いながら-。。

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※九州朝日放送 2025年10月10日「十人十色 〜虹色の人生〜」の放送内容です。

土橋彩音:ミュージシャン、モデル、役者、画家
土橋あゆ子:アライ(Ally)として活動

「三好不動産はKBCレインボーウィークを応援しています」

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