都議選大敗。自民党には「売り物」がない状態だった?
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時30分~17時、火~金曜日15時30分~17時35分)、6月23日の放送にジャーナリストの二木啓孝が出演。「都議会議員選挙で自民大敗。参議院議員選挙への影響は?」というテーマで解説を展開した。
二木啓孝「干支でいう巳年。都議選と参議院選挙がピッタリ合うのが12年に一度ということで、巳年の都議選は直近の参院選に影響する、といわれます。そういうことが過去に実際、いくつかありました」
長野智子「日本の政治で、けっこうな節目、節目ですよね」
二木「そう。今回は石破政権が参議院で過半数を割れば大変なことになりますね、ということで節目になってくる。今回の都議選の特徴でいうと自民党が8議席、公明党が4議席減らしました、都民ファーストが増えました。あとは減った分がちょぼちょぼ、立憲や国民や参政党などに行った。この流れを引き継ぐとなると自民党は大ピンチ、となりますね」
長野「どう見ますか。先ほど(番組内で)、小池都政の総括というより国政、みたいな軸、ということで投票した、とおっしゃっていましたが」
二木「都民ファーストが6人増えた。小池さんは正しい、そうだそうだ、という人が増えた。ほかの人は物価高がどうの、ということで投票したと思う。連休前にじつは自民党が内々で、参議院選挙でどれぐらいのところがとれるのか、と調べたみたい。自公で55、なぜかというと7月の参院選、自公で50人以上とれば過半数は確保なんです。50人が当選ライン、参議院で自公が政権を維持できる。ところが連休前の調査で55は固いね、と思っていたけど、この結果を見て完全に風向きが変わりました。とれないんじゃ? という」
長野「これだけ問題があった中で、なんでそんなに固いという調査が出たんでしょうね」
二木「サミットがあって、そろそろいけるよね、というトレンドの中で、地方は固いよね、というようなかたちで。じつは地方は固くない、と。公明党と合わせて、47+8で55という数字を振っていた。ところがきのうの結果で完全に変わった。都議選は国政選挙と同じテーマで投票行動がありました、ということでいうと、物価高など」
長野「はい」
二木「それから、いきなり国民に2万円ずつ配ります、と。非課税の人にさらに2万円、と言ったけど選挙目当てとバレている。そういうことがあって、じつは自民党は売り物がなくなってしまった」
長野「なるほど」
二木「公明党は今回を見ても明らかなように、組織力が圧倒的に低下しています」
このあとも都議選の結果、参院選への影響について二木が解説した。