ハルク・ホーガン死去、実現しなかった伝記映画 ─ クリス・ヘムズワース主演、『ジョーカー』監督で本人も「これが公開されたら」
プロレス界のスーパースター、ハルク・ホーガンが現地時間2025年7月24日、71歳で亡くなった。同日朝、心停止の通報を受けて救急隊により病院に搬送されたが、その後息を引き取った。
『ロッキー3』(1982)や『グレムリン2 新・種・誕・生』(1990)といった映画にも出演したホーガン。伝記映画を製作する企画も持ち上がっていたが、ついぞ存命中に叶わなかった。
2019年、『』ソー役で知られるクリス・ヘムズワースがホーガン役を演じる伝記企画が。スター選手として成功するまでの道のりをはじめ、活動の全盛期を描く内容で、監督には『ジョーカー』(2019)トッド・フィリップス、脚本は『ジョーカー』スコット・シルバーと『ボストン ストロング 〜ダメな僕だから英雄になれた〜』(2017)のジョン・ポローノが共同で就任。が権利契約を進めており、ホーガン自身も製作総指揮・監修で携わる運びになっていた。
主演のヘムズワースは、ホーガンの「知られざる側面を描く」とし、ソー役よりもさらに筋肉をつけ、ブロンドの髪や禿げかかった頭、象徴的な口髭も完全再現する予定をが、その後は新型コロナウイルスのパンデミックや2023年の脚本家組合ストライキもあって企画が。2024年8月には、ついに頓挫が伝えられた。当時、監督に就任していたフィリップスは、「自分たちがやろうとしていたことは気に入っていますが、自分には無理でしょう」と無念を。
企画立ち消えの理由は、なんと支払いのミスだった。ホーガン本人が「契約タイミングを逃したんです。支払いが間に合わなかった」と後に振り返っている。書き上げられた脚本には目を通しており、「最高だった」「読んだ時に、“すごいな。これが公開されたら……”と思った」と。さらに、クリス・ヘムズワースにとって「オスカーも狙える」充実の内容だったという。
これとは別に、2024年8月にはホーガンの訴訟スキャンダルを題材とした映画『Killing Gawker(原題)』も。自身のセックステープがネット流出した2012年の事件を描くもので、製作は『AIR/エア』(2023)のマット・デイモン&ベン・アフレック。もっとも、こちらにホーガン自身は関与しておらず、「どういう状況なのかは知らないが、幸運を祈りますよ」とのみコメントしている。
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ご冥福をお祈り申し上げます。
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