こだわりぬいた居心地の良い空間に心も身体も温まる♪尼崎の老舗天然温泉『蓬萊湯』 尼崎市
すでに夏のような暑さを感じる今日この頃ですが、そんなときはゆっくり温泉につかって汗を流したくなりませんか?今回筆者は尼崎市内の中でも歴史があってそれでいて癒しの空間を提供している『蓬萊湯』へ行ってきたのでその模様をレポートします。
尼崎センタープール前駅から徒歩約4分。住宅街の細い路地に面しており、老舗の銭湯とは思えないようなおしゃれな外観で焼肉屋や小料理屋と間違われたこともあるのだとか。
中は温かみのある照明で入った瞬間心がほっと落ち着きます。
木の下駄箱は風情があり、鍵が木の札になっているのもなんだか懐かしさを感じます。
休憩スペースはまるでリビングルームのような佇まいですが、漆喰壁や天然木の柱や床、お風呂の薪で作られたテーブル、マイナスイオン効果・除湿効果・空気清浄効果のある炭を敷いた床などかなり内装にこだわられています。
1931年創業で今は4代目の稲里美さんとご主人が同店を経営されています。稲里美さんはホテルでの接客、テレビやラジオ番組の構成作家、宅地建物取引士資格を取得して建築事務所で働くなど様々な職種を経験した方で、経営には1993年から携わっておられます。
元々両親が経営されており子供の頃から漠然と銭湯を継ぐのかなと考えながら手伝いをされていたそうです。阪神淡路大震災を機に売り上げが落ちていったのをなんとか上げようと2001年に温泉を掘削し、翌年には温泉銭湯としてリニューアルされました。「湯元蓬莱 地湧の湯(源泉名)」を常時掛け流し薪を使って丁寧に沸かされています。
実際にお風呂場を拝見させていただきましたが、天窓からの光と照明でとても明るく開放的な空間で疲れた身体をリフレッシュさせてくれそう。温泉は日本三大美人の湯の一つと同じ「重曹泉」で、肌をしっとりさせる効果があるそうです。
番台には豊富な源泉を利用して作ったオリジナルのスキンケア商品(化粧水やクリーム)も販売されており、中でもボディソープは一番人気だそうで取材時は詰め替えのみが販売されていました。
お風呂の後のドリンクも様々なものが用意されていて以前「ガサキックスラボ」さんでいただいた「尼崎ジンジャー」も飲むことができます。ラベルは漫画家の次女が描いたもので漢字の「尼」を城の屋根に見立て、炭酸の泡をカラフルな丸で表現されています。
「ここまでやってこられたのも、いつも訪れてくださるお客さんと支えてくれる家族のおかげでほんとうに感謝しかない。今が一番幸せ」と素敵な笑顔で語ってくださった稲里美さん。後6年ほどで創業100年を迎えその頃には娘夫婦にバトンタッチすることを考えておられるそうですが、身体はもちろん人や街も温める銭湯文化を育てて発信できるようこれからも「お客さんが飽きないような商いを続けていきたい」と熱い想いを語ってくださいました。
17時のオープンと同時に大勢のお客さんが訪れ、一人一人としっかりコミュニケーションをとっている姿をみると本当に温かい気持ちになり筆者も家族とともに訪れたくなりました。
住所
天然温泉 蓬萊湯
(尼崎市道意町2丁目21番2)
営業時間
【平日】17:00~23:30
【土日祝】15:00~23:30
※入館は23:00まで
料金
大人 490円 小学生 180円 6歳未満 80円
定休日
金曜日(ただし祝日は営業)
TEL
06-6411-0567