オールセルフレジの「進化形ミニストップ」のたばこの販売方法が斬新! でも仕方のないひと手間がかかる…
私(佐藤)は全然知らなかったんだけど、大手コンビニ「ミニストップ」は2024年5月に新しいモデルの店舗を東京・神田にオープンしていたのである。コンビニというとやっぱり大手3社が目立ってしまうので、店舗数業界4位で親会社がイオンといえども、ミニストップの影は薄いんだよなあ~……。
その新モデルのお店に最近行ってみたところ、たばこの販売方法が斬新でめっちゃイイ! ……と思ったんだけど、他のお店とは違うひと手間がかかることに気づいてしまった。これは仕方ない……。
・ニューコンボストア
ミニストップが「コンボストア」を自称していることをご存知だろうか? これはコンビニエンスストアにファストフード店を融合させたことを意味する、ミニストップの造語である。
一般的なコンビニ商品を陳列しつつ、ソフトクリームやハロハロ。それから店内厨房を活用したホットスナックを提供する独自のスタイルを、創業当初から貫いているのである。
昨年5月にリニューアルした神田錦町1丁目店は直営のフラッグシップ店で、それをさらに進化させた「ニューコンボストア」として誕生した。
駅から少し離れており、どちらかといえば目立つ場所にあるお店ではない。なのに、なぜここをリニューアルしたのか? お店を訪ねてみて、その理由がわかった。ここはイオン株式会社の東京本社なのである。その建物の1階にあるのがこのお店というわけ。
ちなみにここに本社を設立したのは1976年で、今から半世紀も前のことなのだとか。
・コンビニ以上、スーパー未満
さて、店に入ると入口には弁当がズラリと並んでいる。この景色、どこかで見たことあるような~……。
おにぎりの数も種類も豊富。この雰囲気は……、そうだ、デイリーヤマザキに似てなくもないかな。並んでいる弁当・総菜はイオンの商品なのだろう。
商品は全般的に通常のミニストップよりも品数が充実している。
肉や野菜などの生鮮食品も最低限置かれており、「まいばすけっと」とミニストップの良いとこ取りをした印象だ。スーパーほどではないけど冷凍食品類も充実している。
そしてレジはすべてセルフ。キャッシュレスと現金対応がそれぞれ2台ずつ備えられており、会計は客が自ら行う形となっている。
ファストフードも専用レジで同じくセルフ。こちらでは店内商品の会計を行うことができない。
・たばこを自分で取れるけど
そうすると気になるのは、たばこの販売だ。通常のコンビニでは、レジ後ろにたばこ類が置かれており、「〇番、1個ください」みたいな感じで欲しい銘柄を指定して購入しなければならない。
少し話が逸れるけど、これが面倒なんだよなあ。行きつけのお店なら自分の銘柄の番号を覚えているから、とくに気にならないけど、フラリと入ったコンビニだと、陳列が違うから自分の銘柄を探すところから始まる。
それで「8番ひとつください」とかいうと「1番?」とか「ふたつ?」とか、聞き間違われることもあったり、お店の人が喫煙者じゃないと、銘柄をいってもわからなかったりで、サッと買えない。昔はたばこの自販機がアチコチにあったから、そんな手間もなかったんだけどなあ……。
それで本題に戻ると、このお店はなんと! たばこもセルフで買えちゃうのです!! たばこコーナーが何気なく店の片隅に設置されているので、自分のたばこを自分で取れる! ラクチンッ!!
それでセルフで購入しようと、商品のバーコードを端末にかざしたところ。
「年齢確認商品です」
となり、会計しようとしたら
「年齢確認のため従業員をお呼びください」
となった。そうだよな、たばこは法律上、20歳以上でなければ購入できない。自分で取れると誰でも買えちゃうもんなあ。それで従業員を呼ぶと、私の容姿を見て20歳以上であることを確認した上で、従業員の所持しているカードをスキャナーに読み取らせて、それでやっと会計できるのである。
銘柄の指定は楽だけど、購入手続きにひと手間かかってしまう。
もういっそのこと、コンビニでは店内に年齢確認機能のある自販機を置いてくれると助かるんだけどなあ。まあ、もはや喫煙者の方が少数派だから、売上には貢献しないんだろうけど……。
とにかく業界4番手として、やや存在感の薄いミニストップではあるが、あの手この手で巻き返しを図ろうとしている。そうして、コンビニ業界が切磋琢磨して、サービスを向上していってくれることを願っている。がんばれミニストップ、私は好きだぞ!
・今回訪問した店舗の情報
店名 ミニストップ神田錦町1丁目店
住所 東京都千代田区神田錦町1丁目1 帝都神田ビル 1F
時間 4:00~翌3:00(3:00~4:00休業)
参考リンク:ミニストップ(PDF)、イオン
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24