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ショアジギにおける100均メタルジグの使い方と使い所 「安いから釣れない」は間違い!

TSURINEWS

100均のメタルジグを深掘り(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

ライトショアジギング(LSJ)でメインとなるルアーは当然メタルジグである。メタルジグはそこまで高くないルアーではあるが、とはいえロストも多いし、ポンポンと買えるものでもない。そこで注目したいのが、100円均一で手に入る「100均メタルジグ」である。その大きなポテンシャルを紹介したい。

100均でメタルジグ

今や100円ショップでは、釣具コーナーが常設されている店舗も多い。そこには、メタルジグもずらりと並ぶ。サイズは3g~80g程度と幅広く、ターゲットやフィールドに応じて使い分けることができる。例えば、堤防や港内の小型魚には3~10g、LSJの範囲では20~40g、遠投やバーチカルの沖船なら60~80gと、用途に応じて揃えられる。

価格は100円~200円(税別)くらいで、最も高価なモデルでも実質300円ほど。ジグは根がかりでのロストがつきものだが、この価格帯であれば精神的なダメージも少なく、思い切って攻められる。

ハリ周りは換装を

100均ジグの本体は意外としっかり作られており、塗装も見た目にはそれなりだ。しかし、弱点はフック周りにある。多くの製品で、付属のトレブルフックやアシストフックやスプリットリングは精度や強度に不安があるため、そのままの使用はおすすめしない。

このあたりは市販の専用品を別途購入し、しっかりしたものに換装することで、100均ジグは格段に実用的なものへと進化する。ジグ本体が100円、フック類を加えてもトータル300円前後で、信頼できるルアーとして成立するのだ。

ちなみに、スプリットリングもアシストフックも、100均で手に入れることができる。

何でもそろっちゃう(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

試用に最適

100均ジグの最大の魅力は「まずは使ってみること」に最適であることだ。特に初心者にとって、メタルジグの操作感を掴むのは最初の壁となる。キャストしたあとのフォールのスピードや、着底の感触、巻き上げ時の抵抗など、ジグの動きを体で覚えるためには、まず数を投げ込むことが重要だ。

また、ジグを通して底の地形を把握するのにも適している。砂地なのか岩礁帯なのか、あるいは急深なのか遠浅なのか。こうした情報を得ることで、ポイント選びや釣り方の戦略も広がる。高価なジグでは恐ろしくてできないような根の荒い場所にも、100均ジグなら気兼ねなく投げ込めるという利点も大きい。

そのままでも使える実用性

アングラーたちが100均ジグを語る際、よく耳にするのが「どうせ塗装が剥がれる」「すぐ錆びる」といった声だ。しかし、現場で使ってみると、意外なほど耐久性があることに気づく。もちろん高級ジグと比べれば見劣りする部分もあるが、釣果に直結する本質的な部分では十分に戦える性能を持っている。

例えば、塗装の剥がれが気になるならコーティングという方法もあるが、あえて加工せず“素”のまま使い倒すのもアリだ。コーティングの手間をかけるよりも、同じ価格で2本用意し、ロスト覚悟で攻める方が実戦的な場合もある。

そのままでも普通に釣れる(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

本格的な活用も視野に

試用だけで終わらせるには惜しいほど、100均ジグにはポテンシャルがある。ハリ周りを換装し、カラーや重さを使い分けることで、状況に応じた戦術的な使い方も可能だ。

さらに、ジグの一部を削って形状を変えてみたり(少し難しいかもしれないが)、ホログラムシールを追加したりと、自作・改造のベースとしても優れている。また、複数のジグを揃えやすいため、「今日はどのカラーが効くか」といったローテーション戦略にも適している。

100均のメタルジグは、単なる「安物」として片づけるには惜しい存在だ。入門者にとっては、ジグの操作感や釣り場の把握を学ぶ絶好の教材であり、中上級者にとっても、気軽に投げ倒せる“消耗品”として、あるいは改造ベースとして活用の幅が広がる。

ジグサビキと組み合わせてもよし(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

「安いから釣れない」ではない。「釣れる要素をどう活かすか」が問われる時代に、100均ジグは確実に一石を投じている。まずは1つ手に取り、その可能性を体感してみてはいかがだろうか。

<井上海生/TSURINEWSライター>

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