<夫の女友達が……ウザい>「俺は仕事があるからムリ! 」すべてを妻に押し付ける夫【まんが】
私は、チカゲ。会社の同僚だった夫(ヤスヒロ)と結婚して4年になります。大好きな人と結婚し、可愛い娘(イト)も生まれ……娘の成長を見守りながら家族で過ごす毎日は幸せそのもの! しかしそんな幸せな日々、長くは続きませんでした……。結婚前は感じなかったヤスヒロへの違和感が、最近はちょくちょく顔を出すようになってしまったのです。特に子どもができて以来、ヤスヒロはどこか変わったように感じています。
生まれたときからぐっすり眠る子もいるようですが、イトは1歳になった今でも夜は2時間おきくらいにおっぱいを求めて泣きます。
仕事で忙しいヤスヒロは、週末くらいしか家にいる時間がありません。家事や育児に積極的に参加はしてくれるタイプではないけれど、それは私たち夫婦の形だと思っていました。私は料理を作るのも好きだし、掃除だって苦ではないし、夫婦の役割分担に関して不満なく過ごしてきたのです。しかしイトが生まれてから、そんな私たちの生活のバランスが徐々に変わっていきました。さすがに、毎晩2時間おきに起きるのはつらいのです。
「私だって少しは眠りたいよ」とヤスヒロに訴えましたが、仕事を理由に断られました。せめて休みの前の日だけでもいいのに……。
ヤスヒロは、私は日中イトと昼寝できると思っているようでした。イトが寝ているときは、やらなければならない家事を片づけたりしています。昼寝をする時間なんてありません。
なのにヤスヒロにはまるで、私が家事をサボっているかのように言うのです。ため息をつきながら。
「おもちゃは、何度片付けても出しちゃうんだよ。それに、洗ってあるんだから、自分の洗濯物くらいしまってくれてもいいんじゃないの? 私だってほんとうに疲れているんだってば」と言っても伝わらないようです。ヤスヒロは、部屋の片付けをしてくれなければ、イトをお風呂に入れてくれたこともありません。
私もたまにはゆっくり湯舟につかりたいからと、イトのお風呂上りの着替えを頼んだときも「俺が帰ってくるまでに風呂は済ませてくれないと困る。俺は仕事で疲れてるんだ」と断られました。結局ヤスヒロは、家事育児のすべてを私に押し付けるのです。
あなたがイトを見ていてくれたら化粧もできるのに……。「はぁ、全部人のせい。自分の時間の使い方とか、そういうの見直すべきなんじゃないの?」とヤスヒロに言い返されました。そして、ふと思い出したかのように……。
サトミさんはヤスヒロの幼稚園からの幼馴染で、今は私たちの家の近くに住んでいます。私はまだ会ったことがありませんが、ちょくちょくヤスヒロの会話の中に出てくるので、かなり親しい友達なのでしょう。
私の両親は遠方に住んでいるため、頼れる人もいません。私だって、たまにはゆっくり休みたいのに。友だちと出かけて、お茶を飲んで、夜ご飯だって食べにいきたい。ひとりで散歩して、ひとりでカフェに行く、それだけでもいいんです。とにかく気分転換がしたい。もう、疲れた。
私がこんなにたくさんのことをガマンしているのに、あなたは女と飲みに行くの!?
親になったのは私だけではありません。ヤスヒロだって父親になったのです。だからこれまでの夫婦の在り方が変わって当たり前。しかし、すべて私にやらせて、ヤスヒロは子どもが生まれる前と何ひとつ変わらない。そんなヤスヒロへの怒りが頂点に達した私は「明日、ひとりで出かける!」なんて言ってしまいました。子どものいる生活がどれだけ大変か、思い知ればいい。大変なことをすべて私に押し付けていたことを知って、思い直してほしいのです。
【女友達の気持ち】男友達のグチ「幸せになってほしいのに」
私はサトミ。会社員として働いています。いつかは結婚したいと思っているけれど、今じゃない気がして。特に出会いを求めたり、婚活をしたりはしていません。そんな私には幼馴染がいます。子どもの頃から近所に住んでいる気心知れた存在。名前はヤスヒロと言います。「男女の友情は成立しない」なんて言われることも多いけれど、私とヤスヒロは別。大人になっても、ヤスヒロが結婚しても、私たちの関係性は変わりません。これまで一緒に過ごしてきたヤスヒロは、ある意味、私にとってきょうだいのような存在かも? だからこそヤスヒロには幸せになってほしいと心から思っているのです。
私は独身で彼氏も現在いませんが、ヤスヒロは4年前にチカゲさんという女性と結婚し、去年子どもが生まれたそうです。最近になって地元であるこの街に家族で引っ越してきました。それ以来、ちょくちょく飲みに行くようになりました。
ある日ヤスヒロに会うと、なんだかとても疲れているように見えたのです。
「子どもは可愛いけど、父親の出番なんてまだないな~だからチカゲに任せきりだわ」とヤスヒロ。私には子育ての経験もないので「そんなもんなんだね~」と聞いていました。
「サトミは子どもと関わる仕事をしているだろう? 毎日大変か?」とヤスヒロが聞いてきます。私は、キッズ用品の販売スタッフをしています。子どもは可愛いし、とても癒されます。ましてや、自分の子どもと毎日一緒に居られるなんて幸せだろうなと思います。
「普通はそう思うよな!? 昼間は、娘と一緒に昼寝だってできるんだぜ?」ヤスヒロは相当、奥さんにたいして不満がたまっているようです。
こうやって会うたびに奥さんの愚痴が多くなったヤスヒロ。ちゃんと幸せにしてもらえているのか不安ではありましたが、私にできることと言えばこうやって愚痴を聞いてストレスを解消させてあげることくらいです。家に帰り、今日のヤスヒロとの会話を思い出していた頃、ちょうどヤスヒロからLINEが入りました。
ヤスヒロはこれまで仕事一筋だったようで、子どもの世話に不安があるのでしょう。これまでのヤスヒロの話によれば、奥さんは専業主婦でヤスヒロは仕事。夫婦でそう役割分担をしているということでした。それなのに奥さんがひとりでリフレッシュ!? 子どもをパパひとりに預けて出かけてしまう奥さんの行動に、私は少しびっくりしました。でも助けを求められたからには、私にも何かできることがあるのかもしれません。だって私とヤスヒロは、友だちなんですから!
【私の気持ち】意味わかんない!帰宅すると、玄関には女物のブーツが……
夫の無神経さに怒りが頂点に達した私は、「私もひとりで出かける!」と夫に宣言し、久しぶりにひとりで外に出ました。
半ば強行突破的なところはありましたが、ひとりでの外出に成功しました。なんだかとても変な感じがします。
久しぶりのひとりでのお出かけ。行きたいところ、やりたいことはたくさんありました。私は子どもが生まれてから、いままで当たり前にしていたことが全然できなくなりました。
私はこんなにガマンしている。一緒に親になったはずなのに、なぜヤスヒロだけはいまも、今までと同じように自由に生活しているのでしょう。
……ヤスヒロのことを考えるのはやめよう、今日は自分のために過ごすって決めたんだ!
午後2時。次はどこにいこう。カフェ? それとも美容室? ……ダメだ。どうしてもイトのことが心配になってしまいます。
家に帰ると玄関に見知らぬ靴がありました。「まさかヤスヒロ、お義母さんに助けてもらったのかな?」と、思いました。
女物の靴が玄関においてあったので、私は慌てて家に入りました。すると、そこにいたのはキレイな女性。華やかに化粧をして、ピアスにネックレス、とてもおしゃれな人です。娘のイトを抱っこしていました。
「あれ? 帰ってくるの早いじゃん。一日ゆっくりしてくるって言ってたのに」とヤスヒロは能天気に言っていますが、この女の人はいったい誰なのでしょう? すぐに彼女が自己紹介してきました。どうやらよく飲みに行っている幼馴染のあのサトミさんだそうです。
そのとき、抱かれたイトがサトミさんのネックレスを口にいれようとしました。私はとっさに「イト、ばっちいからダメよ!」とサトミさんからイトを奪い返しました。
今日、ヤスヒロはひとりでイトの世話をしたら、私の大変さもわかってくれて、気持ちを入れ替えてくれているかもしれない。そんな私の淡い期待は、打ち砕かれました。ヤスヒロが子育ての大変さをわかってくれたら、思いやりを持ってくれたら、私たちはまだやっていける……そう思っていたのに。ヤスヒロがやったのは、片付けも子育てもなーんにもしないで、サトミさんにヘルプを出しただけ。それにあのサトミさんという女性、既婚者ということを知りながら、どうして奥さんである私がいない間に、家にあがり込めるのでしょうか。
【女友達の気持ち】ウザい>離婚!?子守を手伝ったら奥さんがキレた
友人のお願いと聞いて、喜んで育児の手伝いにいったのですが、帰宅した奥さんは私の顔を見るなりなぜか不機嫌になり、挨拶もそこそこに寝室に引っ込んでしまったのです。
奥さんは機嫌が悪かったのかしら? せっかくあなたの外出中に、子どもの面倒をみてあげたのに、あの態度。私をヤスヒロの不倫相手とでも勘違いしたのかな? バカだな~。だって私たちは、ただの幼馴染なのに。
家に帰りながら、ヤスヒロの“妬いている”という言葉を思いだし、私は少し心配になりました。私たちは本当にただの幼なじみです。けれど奥さんが”妬いている”ということは……もしかして、奥さんは私とヤスヒロの関係を疑っている? だから私にもあんなにひどい態度をとったのでしょう。
そこで私はハッとしました。もしそうなら、ヤスヒロの家にいた私をみてあの態度だったのも頷けます。そして、ヤスヒロからLINEが届きました。その内容に私は驚きました。
私が帰ったあと、ケンカが始まり、なんと奥さんは離婚を切り出してきたというのです。
私はすぐにヤスヒロの家に引き返すことにしました。私からしっかり、奥さんに私とヤスヒロは男女の関係ではないと説明しなくてはと思いました。だって私たちは本当にただの幼馴染なのですから! それに、私のせいで離婚なんてされたら……そんなの困ります。説明すれば奥さんもきっとわかってくれると、私はヤスヒロの家へと戻りました。すると……。
奥さんは私に敵意むき出し。やばい、めちゃめちゃ怒ってる……!
「奥さんが家にいない既婚男性の家に、女性がひとりであがること自体どうなんでしょう? 私だったら男友だちの奥さんがいないなら遠慮しますね。いくら友だちでも変に誤解されたくないですし、友だちだからこそ誤解されないような振る舞いをします」奥さんがすごく冷静に反撃してきました。イラッとした私は思わず……。
奥さんが私を責め立ててきたので、ついイラッとしてしまいました。だけどそもそも今回のことは、奥さんが1歳の娘を置いてひとりで出掛けたことが要因です。悪いのは奥さんだと思うんですけど……? 私もヤスヒロの気持ちを思うとついヒートアップしてしまい、奥さんにストレートに気持ちをぶつけてしまいました。母親なのに子どもを置いて出ていくなど理解できなかったのです。
【私の気持ち】夫への信用はゼロ!女友達の存在が許せなかった本当の理由
私が不信感をあらわにすると、サトミは「アナタが1歳の娘を置いて出掛けたからでしょ」と反論してきました。
サトミさんがヤスヒロの幼馴染だということはわかりました。ヤスヒロを助けたいという気持ちも百歩譲ってわからなくはないです。ですが……。
今回、私がイトを置いて家を出たのは、ヤスヒロにちゃんと父親として娘に接してほしかったからです。そのことを知りもしないで、勝手に助けたいなんて人の家に独身女があがり込んできて。それって友だちであるヤスヒロを助けることになるのでしょうか?
結婚して家庭を持つ身となったヤスヒロを、独身の自分と同じ感覚にさせるサトミさんの存在がイヤでした。男女の友情が成立しないなんて言っていません。でも、もし男友だちなら、こうやって家にまで来て夫婦関係に口出ししたりするのでしょうか?
正直言うと、もし今日、ヤスヒロ心を入れ替えてイトのお世話をしてくれていたら、私ももう少しがんばってみようと思っていました。でもサトミさんを家に呼んでいたのを見て、もうヤスヒロへの信頼は一切なくなりました。 「あなたのせいじゃないけど、あなたも一因だとは思います。意味わかります? あとは夫婦の話なので、お帰り下さい。それともここにいて、離婚届の証人欄に署名しますか?」と言うと、サトミさんは……。
ヤスヒロは、最後の最後まで「サトミとはもう会わないから」と見当違いなことを言っていましたが、無事に離婚届を出したことをここにご報告します。
もしヤスヒロの友だちが「父親なんだから飲みに来てないでちゃんとしろ!」と言ってくれる人だったら……。「奥さんが可哀想だよ」とサトミさんが言っていたらヤスヒロも変わったのでしょうか? 友だちの形にはいろいろあるし、異性の友だちがいてもいい。サトミさんには悪いことをしたと思わなくもありません。でも本当の友だちなら、友だちの幸せが何かを知り、その幸せを願うものなのではないでしょうか。