不登校「社会全体で考えて」 トークイベントに100人
不登校の子どもたちの居場所づくりを行う認定NPO法人フリースペースたまりば理事長の西野博之さんと、トーキョーコーヒー代表の吉田田タカシさんによるトークイベントが4月12日、宮前市民館大会議室で開かれた。子育て中の保護者や教育関係者ら約100人が会場を訪れ、2人の話に耳を傾けた。
幸地区のトーキョーコーヒー(クローラン悦子代表)が主催した。登壇した西野さんは、約35年前、学校に通うことができず「僕は大人になれない」と涙をこぼした小学1年生との出会いから、不登校の子どもたちの居場所づくりを始めた。指定管理者となっている川崎市子ども夢パークでの子どもたちとの出会いや成長などを話し、「『生きている』ただそれだけで祝福される」と、基本理念にしている自己肯定感を育む居場所づくりについて伝えた。
吉田田さんは、「つくるを通して生きるを学ぶ」をテーマにしたアート教室・アトリエe・f・tの活動や、「問題は子どもの不登校ではなく、大人の無理解」という視点から教育を考え、学ぶ「トーキョーコーヒー」の活動を紹介。子どもたち一人一人が楽しく学べるための居場所づくりの大切さを語り、「子どもの成長の邪魔をしないこと」と語りかけた。
クローランさんは「不登校は、子どもや保護者の問題ではなく、社会全体で考えていかなければいけない問題になっている。そう考えてもらえるきっかけになれば」と話した。