県高校新人大会 サッカー男子 大分鶴崎が4年ぶり4度目のV 【大分県】
大分県高校サッカー新人大会 男子決勝
2月2日 クラサスサッカー・ラグビー場Bコート
大分鶴崎1(0-0、1-0)0大分
サッカーの県高校新人大会は1月18日から県内各地で試合があった。2月2日の決勝は、昨冬の全国高校選手権の県予選決勝と同じカードとなり、冬の王者でもある大分鶴崎が大分を1-0で下して優勝した。
大分鶴崎は、初戦から準決勝までの4試合を無失点の堅守で勝ち上がった。しかし、全国選手権に出場し、新チームでのスタートが1月3日からと遅れた影響もあり、2回戦以降は1-0の僅差となるなど、攻撃面での連係に不安を抱えていた。首藤謙二監督は「チームの完成度はまだ低かった。選手たちの『優勝したい』という強い願望に応えるべく、戦術面よりもメンタル面を重視した」と、2週間の限られた期間でチームをつくった。
決勝は、精神面の強化が功を奏し、選手が自分たちのプレーを存分に発揮し、得意のパスサッカーでゲームを支配した。ディフェンス面では、相手の長身FWをターゲットとしたロングボールに、182cmのDF吉元俊輔(2年)が体を張って対応。セカンドボールを周囲がしっかりと回収することで、相手の二次攻撃を封じ込めてシュート数を2本に抑えた。
新チームで一つ目のタイトルを獲得した大分鶴崎
試合が動いたのは後半34分。相手のスローインからのこぼれたボールをMF河野歩夢(2年)が拾い、鋭く反転してマーカーをかわすと、左サイドから中央に走り込んできたFW木許央雅(同)の足元に縦パスを供給。木許は左足でDFの届かない絶妙な位置にコントロールすると、ペナルティーエリア角から右足でシュート。ボールは美しい弧を描きながらゴール右上隅に突き刺さり、決勝点となった。「絶対に決めてやるという強い気持ちで試合に臨んだ。点を取ることができて良かった」
首藤監督は「試合経験が豊富な選手と共にプレーすることで、経験値の少ない選手たちも少しずつ成長してきた」と大会を振り返る。今後については「基本的には昨年までと変わらず、ポゼッションを意識しながら主導権を握るチームをつくりたい。そして、全員が高い守備意識を持つチームを目指す」とした。県内のチームに追われる立場となったが「まだ強豪とは言えない。選手には『周りの声は気にせず、目の前の試合に集中しよう』と伝えている。今後はさらに成長し、安定して勝てるチームになりたい」と気を引き締めた。
決勝点を決めた9番の木許央雅
(富田充)