最悪の侵略的植物!手賀沼や印旛沼で繁殖する外来水生植物の駆除活動を取材
外来水生植物が世界的に繁殖し、「最悪の侵略的植物」とも呼ばれています。千葉県が続ける駆除活動を取材しました。
水面が覆われ、船の運航に支障が…
手賀沼や印旛沼で南アメリカ原産の外来水生植物が繁殖し、水面が覆われることで船の運航に支障が生じています。
世界的に繁殖し、「最悪の侵略的植物」とも呼ばれ、千葉県が駆除活動を続けています。
この水生植物の名前は、ナガエツルノゲイトウとオオバナミズキンバイです。
ナガエツルノゲイトウは印旛沼では1990年に初確認された後、94年に全流域に繁茂拡大しました。
手賀沼では98年に流域の水田水路で初確認された後、2014年には全流域に繁茂拡大。
オオバナミズキンバイは手賀沼では2017年に初確認後、同年内で手賀沼の西部全域に繁茂域が広がり、19年までに東部域や下手賀沼へと拡散しました。
強い繁殖力でマット状に浮島を形成
いずれも高さ1メートル前後、茎の太さは5ミリメートル前後で、繁殖力が非常に強く、水中から陸上まで幅広く生息でき、除去しても根や茎の一部でも残れば再生します。
密集して水面にマット状に広がり、浮島のような群落を形成。
河川の流れを妨げるので水害の恐れもあります。
県では、水草刈取船による刈り取りと人力による回収を組み合わせ、船で完全に取り切れない部分を作業員が手作業で除去しています。
しかし、完全に駆除するのは難しく、県水質保全課の職員は「刈り取った後も監視して、再繁茂が確認されたら速やかに駆除します」と話します。
これまでの取り組みで手賀沼では約6万平方メートル、印旛沼では約4万平方メートルが駆除されました。
※問い合わせ
電話番号/043-223-3821
千葉県水質保全課湖沼浄化対策班