1時間で伝統工芸を体験! 鋳物のまち・高岡で自分だけのコースターやトレイを手作り【モメンタムファクトリー・Orii】
富山県西部の高岡市は「鋳物のまち」。
古くは鍋や鍬などの鉄鋳物に始まり、江戸時代には釣鐘や灯篭、仏具などの銅鋳物が作られるようになりました。最近では金属の中ではやわらかい「錫(すず)」を現代風にアレンジしたアイテムなども有名です。
そんな高岡には、今も多くの鋳物工場や伝統工芸を体験できる施設があります。銅器の着色を手掛ける「モメンタムファクトリー・Orii(オリイ)」もそのひとつ。
伝統技術でモダンなデザインを生み出す
世界的にも評価される“オリイブルー”
Oriiは高岡の伝統技術を受け継ぎ、仏像や茶道具など様々な鋳造品の着色を手掛けています。
と言っても、塗装ではありません。銅や真鍮のもつ腐食性をいかし、薬品や炎による化学反応をコントロールして鮮やかに発色させる技法を用いるのが特徴です。
中でも有名なのが、鮮やかな青色に美しい斑紋が浮かぶ“オリイブルー”。
繊細な発色の違いや揺らめくような濃度の違いが、輝く水面のようです。
“オリイブルー”をはじめとするOriiの伝統的な着色技術は、その独特の風合いから、近年では伝統的な鋳物だけでなく日用品やアクセサリー、建材など幅広い分野で重宝されています。
国際展示会にも出品されていて、レトロでありながらモダンで洗練されたデザインが世界的にも評価されています。
コースターなら45分で完成!
炎と薬品を使った伝統技法で自分だけの色を生み出せる
Oriiでは伝統的な技法での着色体験もできます。
職人さんが丁寧に教えてくれるので、小さなお子さんでも大丈夫。
銅板コースター
料金 3000円(税込)/所要時間 45分
銅板トレイ
料金 4000円(税込)/所要時間 60分
今回は四角いコースターを作ってみました。
まずは着色する銅板の表面をやすりでこすり、漬物でも使う「糠(ぬか)」をまぶしていきます。
これをバーナーで焼くと、糠が焼け焦げて模様が生まれます。
「糠焼き」という技法だそう。
バーナーを使う時は職人さんがサポートしてくれるので安心。
糠を洗い流したら、いよいよ着色作業。薬品をぽんぽんとつけていきます。
これは銅板に人為的にサビを発生させる作業だそうで、これによってOriiの独特の風合いが生まれるんです。
銅板をアンモニアにかざすと色がみるみる変わっていきます!
あとは、職人さんに仕上げのコーティングをしてもらえば完成です。
世界に2つとない、オリジナルコースターの完成です。
サビが生み出す鮮やかな発色と焦げ跡の深み。色の濃淡が生み出す模様が絶妙な渋みを醸し出しています。
伝統技法で生まれるモダンな作品をぜひ生活に加えてみてください。
着色体験はOriiの公式WEBサイトで予約を受け付けています。
出典:KNBテレビ「いっちゃん☆KNB」
2023年11月10日放送
記事編集:nan-nan編集部
【モメンタムファクトリー・Orii】
住所 富山県高岡市長江530
営業時間 ショールーム 10:00~17:00
見学受け入れ 第3土曜日、体験受け入れ 毎週土曜日
上記以外の日程ご希望の場合は本社までお問合せ下さい。
定休日 毎週日曜・祝日およびお盆休み、年末年始