京急大師線の地下化で “川崎大師” 周辺の渋滞が大幅に解消に!? 連続立体交差事業の推進を川崎市が表明
川崎市は、京急大師線の東門前町駅~鈴木町駅間の1.2キロを地下化する連続立体交差事業に関して、2026年度の着工を目指す方針を明らかにしました。
京浜急行大師線 連続立体交差事業
京急大師線の連続立体交差事業は、1994年3月に都市計画事業認可を取得。1期は小島新田駅ー鈴木町駅区間の地下化、2期は川崎大師駅ー京急川崎駅間を、現在の京急大師線とは異なるルート(上図の赤点線が想定ルート)で地下化する計画になっていました。
2006年2月に1期第1区間として小島新田駅ー東門前駅間(約1.2km)の工事に着手し、2019年3月に地下運行を開始し、大師橋駅は2023年12月に新駅舎を開業しています。この小島新田駅ー東門前駅間の地下化より、東京と神奈川を結ぶ主要道路であり非常に交通量の多い「産業道路」と交差していた踏切が除却され、周辺の交通渋滞は大幅に解消されました。
その間の2017年には、費用対効果や取り巻く社会経済状況の変化などの要因により、2期区間として計画されていた川崎大師駅-京急川崎駅間(約2.9km)を別ルートで地下化をするという事業は、中止が決まりました。
京急大師線、東門前─鈴木町の地下化
今回、整備を進める事が示された、京急大師線の東門前─鈴木町間(約1.2km)は、京急大師線連続立体交差事業の1期第2区間として、工事着手時期に関しての検討が続いていました。
今回公表された資料によると、事業区間1.2㎞のうち川崎大師駅周辺の約0.5㎞の区間において、現線直下から仮
線工法への変更を行うことにより約200億円縮減し、事業費約990億円、工期約13年を見込むとしています。連続立体交差事業による効果については、複数の踏切を無くすことでの交通渋滞の解消と、それによる移動時間の短縮、踏切事故の解消などを挙げています。
川崎市では、引き続き京急と事業費や工事縮小の協議を行いながら、必要な都市計画等の手続きを進めるとしており、2026年度の工事着工、2037年度の完成を見込むとしています。
また、この連続立体交差事業と拠点整備の効果を活かし、京急大師線の起終点である京急川崎駅周辺と小島新田駅近くの殿町にできたオープンイノベーション拠点「キングスカイフロント」などと、その中間地点となる川崎大師駅周辺の整備を一体として計画的に行うなど、京急大師線沿線のまちづくりの取組を進めていくようです。
出典/画像:川崎市 まちづくり委員会資料
(旅行や観光の情報・鉄道ニュース をお届け!「鉄道チャンネル」)