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庄戸小6年2組 規格外の梨でジュース開発 生産者「廃棄予定の梨に第二の人生、生まれた」〈横浜市港南区・横浜市栄区〉

タウンニュース

ジュースを販売する児童ら

栄区の庄戸小学校(山口洋幸校長)6年2組の児童は16日、ユーコープ上郷店と野七里テラスで梨ジュースを販売した。これは児童らが企画・開発した商品で、2月22日(木)は横浜市庁舎一階で販売される。

販売されたのは横浜のブランド梨「浜なし」を使ったジュースで、果汁100%ながら、甘味が強く、果肉の舌触りがあるのが特長。庄戸小学校6年2組の児童21人が「総合的な学習」の一環として企画、開発し、販売に至った。なお、製造は平塚市の社会福祉法人進和学園が行った。

児童らは昨年4月の授業で地域について学習。その際、高齢化が進んでいることを知り、「自分たちで街を活性化させたい」との思いで、「地元の梨を使ったジュース」を企画した。使用された梨は森果樹園(上郷町)で栽培されたが規格外となったもので、地元の農産品を広めると共に、食品ロスの削減にもつながる取り組みとなった。

児童主導で進行

「梨ジュース販売」の企画が持ち上がったのは昨年6月頃。児童らは自ら森果樹園と交渉し協力を得ると、試飲会を行うなどしながら商品開発に着手した。また、販売する際のラベルもデザイン。中心となってデザインを行った長谷部凜さんは「ラベルで商品の魅力を伝えるには、どのような画像の配置がいいかを考えた」と話すなど、成功に向け知恵を絞った。さらに、販売のスペース確保の交渉や、販売時の金銭授受も担当し、終始児童が主導した企画となった。

担任の浅野由佳教諭は「子どもが本気になって取り組んでいる。皆、地域のために頑張りたいという気持ちがあり、それが形になることへの喜びを感じていると思う」と活動の様子を眺める。交渉などを児童が行ったことについては「仕事の大変さについて学ぶ機会で、キャリア教育につながる」と話した。

また、森果樹園の森和美さんは「地域を盛り上げようという考えに感銘を受け、廃棄されるはずだった40kgの梨にも第二の人生が生まれた。『庄戸と言えば梨ジュース』となるくらい発展してほしい」と話している。

なお、22日は横浜市庁舎一階で午前11時から80本が販売される。価格は1本400円。

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