ペンだけで描く!17歳の青年が描く躍動感ある動物と不思議な世界【中原悠月】|鳥取県米子市
こんにちは、うがちゃんです。
皆さんはペン画アートをご存じでしょうか…?
今回は、2024年7月の米子市美術展覧会で最優秀賞にあたる「市展賞」を受賞した17歳の中原悠月さんを取材しました。
ペン画のアーティストを目指す
中原悠月(なかはら・ゆつき)さん
中原悠月さんは鳥取県米子市に住む17歳。
ゲルインクのペンを巧みに使い、
書き上げる「ペン画」を描いています。
普段、作品を作っている部屋を見せていただくと…
たくさんのキャンバスが並んでいました。
完成した作品や作成途中のモノなどが
数えきれないくらいあるそうです。
真っ白なキャンパスにペンで描く
動物たちのペン画作品
中原さんの作品を見せていただくと…
真っ白なキャンバスに今にも動き出しそうな
生き物たちの姿が描かれていました。
ふわふわした毛並みやつるっとした皮膚の
感じが伝わってきて生き生きとしています!
また、メインとなる動物の周りには
植物や魚等、現実の世界では相容れない
生き物たちが細かく書かれ、
不思議な世界観を放っています!
細かく描かれている草花がほんとにきれい…。
製作の様子
実際に作品を作る様子を見せていただきました。
普段は2~3枚くらいの作品を同時並行で
製作しているようで、自分のその時の気分によって
描きたい作品の作業を進めるんだそうです。
朝起きて、朝食を食べたらすぐに作業へ。
イーゼルにキャンバスを載せて、
その前に座って線を描いていきます。
0.5と1.0の細さのペンを使い分けます。
鉛筆で下書きした線をなぞるようにスーっと
線を引いていきます。
作業中は、応援歌になるようなお気に入りの
アーティストの音楽を聴きながら作品の
製作をしているそうです。
線を引いているときには、
全く躊躇なく書き込んでいく姿が印象的でした。
もともとは下書きをせず、
一発で書き込んでいく方が好きなのだそうですが、
大きな作品になると全体のバランスなどを
とるために下書きを行っているそうです。
一つの作品は大体1~3か月ほどかかるそうで、
大きな作品になると1年かけて描くものも
あるそうです。
ペン画の道具
どんな道具を使って描いているのか
見せていただくと…とってもシンプルでした。
緑の筆箱から出ていたのは4本のペン。
キャンバスに書く際に使うのが
→0.5と1.0の細さのペン
画用紙などに書くときに使うのが
→0.05と0.03の細さのペン
先が細いペンはキャンバスで使うと折れてしまう
ことがあるようで、キャンバスに描くときには
0.5や1.0のペンを力の加減などを調整しながら
一本一本の線を表現しているようです。
こんなにもシンプルな道具で動きのある
生き物たちが表現されていたとは・・・!
驚きました・・・!
ペン画に目覚めるきっかけ
中原さんが現在の形で白いキャンバスに
ペンで作品を描いていくようになったのは
2~3年前から。
お母様によると…
幼いころから絵を描くことだった悠月さん。
幼稚園では新しい自由帳を買っても光の速さで
使い切ってしまうほど物心ついた時から
絵をかくのが大好きだったようです。
悠月さんの希望で米子市内にある絵画教室に
通うようになり、そこで色鉛筆を使った
絵画を習いました。
2~3年前になると…
なんとなく色鉛筆で書く作品が自分の心に
しっくりこなくなり…スランプに陥って
しまったそうです。
そんな中、たまたま鉛筆で真っ白の紙に
一発本番で書いたデッサン。
心にピタッとフィットし、
これが現在の作風に繋がったそうです!
ちなみに
現在は、調子が上がらないときは
音楽を聴いたりアニメなどを見て
頭をリフレッシュさせて、
頭や気持ちの整理をしているそうです。
悠月さんの将来の夢
悠月さんに将来の夢を伺ってみたところ…
国内だけでなく世界的に名を知られる
ペン画の画家になりたいと話してくれました。
中でも芸術の拠点ともいえるパリで
個展を開くことが夢なんだそうです。
具体的に画家として活動するために
自分自身が描きたい作品を生み出していくとともに
スポンサーを見つけるためにコンテストへの
出品などにも力を入れているそうです。
17才という若さでプロの画家としての
芯のある志や熱意に感銘を受けました。
おわりに
ペンで書いたとは思えない生き生きとした
動物たちの表情は見ているだけでワクワクしました。
これから生み出される作品も
どんな世界が表現されていくのか
楽しみが広がります!
中原さんの夢が叶うよう応援しています!